見出し画像

周囲に同調して生きる能力は必要か?


2021年のノーベル物理学賞の発表が10月5日にありました。
受賞者の中に、現在は米国籍の日本人、真鍋淑郎さんのお名前がありました。

受賞後の会見で、記者から米国籍を取得した理由を問われた際に、
「日本では周囲との「同調」が求められるのに対し、米国では周りを気にせずやりたいことができるから」と返答したことが、話題になったようですね。


画像1

みんな同じで本当に良いの?

コロナ禍の日本で、「自粛警察」などの言葉が生まれるなど、日本ってどうしても、みんな一緒じゃないといけないみたいな考えが主流を占めている気がします。

私も日本に住んでいたときは、かなりそのことが気になりました。
中学校で、
先生に
「何でみんなと同じじゃ無いといけないのですか?」
と食ってかかって、先生が怒りだしたっけ………

「みんなと同じ」が一番。
こんな考えが主流を占めたにのは、
学校教育にも、大きな問題があると思います。

教える方は、「みんな同じ」がとっても楽。
一人一人の個性を生かす事は本当はとっても大切な事だけど、
教える方にとっては大変なことでもあります。

どこかで先生のコントロール下におきたいと言う考えが、
強いのかも知れません。

マニュアル通りに教えれば、マニュアル通りの答えが返ってくる。
これが日本の標準的な教育方法。

そういう教育方針だと、周りに「同調」する事ってかなり大きな要素を占めますよね。

でも、それだと世界を代表するような突出した人物って現れるのでしょうか?

私が、日本人のみなさんにシンガポールのインターナショナルスクールをご紹介するお手伝いをしているのは、
やっぱり、これからの未来を作って行く子供達に、
しっかりと「個」としての人格形成をしてもらいたいからです。

このままだと、(もうすでに?)日本はグローバル化からとり残されて行ってしまいそうです。

優秀な人材はどうして海外に行ってしまうのか?

真鍋氏がノーベル物理賞に選ばれた事、そして彼が米国籍だと知った時、
まず一番に頭の中に浮かんだのは、

「どうして、日本の優秀な人材って日本でその力を生かすのが難しいのだろう」と言うこと。

調べてみると、歴代のノーベル物理学賞受賞者を受賞した日本人で、米国籍になってしまった日本人が3人いました。

理由は様々ですが、要は研究を続けて行くには日本では難しいと判断したからでです。

また、研究のための補助金等を受けるには、その国の国籍が必要だったのでしょう。

もちろん、真鍋氏の米国籍取得には、「同調」が苦手という以外にも、
上記のような理由もあったと思います。

でも、質問されてとっさに返答したのが、
「周囲と同調して生きる能力が無い」だったというのは、
日本の現状をすごくよく表していると思いました。

既に、なんとなくわかっていたけど、ここまではっきり言われると
かなりのインパクトがありました。

しかし、こうやって優秀な人材が海外に流入してしまうのって残念ですよね。

これからも同調は続くのか?

何が言いたいのか、だんだんとまとまりが無くなってきましたが。

人って不安だと、何かに頼りたくなる。

そして多くの人と同じ意見を持っていることが、
なぜか安心感を与えてくれる事があるのだと思います。

でも、それって本当の安心感を与えてくれるものなのでしょうか?
確固とした「個」が確率していれば、
むやみやたらに同調する必要は無いですよね。

コロナ禍でも、不安をあおるような情報が氾濫しています。
そういうとき、「同調」って一層強くなっていくものだと思います。

日本のキーワードは「同調」かも知れない。


最後に、
全然関係ないけど、日本の歴代物理学賞受賞者調べてみた!



ノーベル物理学賞受賞者って、ほとんどがアメリカと関係がある。
やっぱり、アメリカってなんだかんだと言いながら偉大な国なのですね。


日本人として初めてノーベル賞を受賞した。湯川秀樹氏までさか上って調べたで、ご興味のある方はご参考にしてくださいね。


朝永 振一郎氏 1965年 アメリカの物理学者と共同で受賞
プリンストン高等研究所に滞在

江崎 玲於奈氏 1973年
受賞後、米国IBM トーマス・J・ワトソン研究所に移籍。

小柴 昌俊氏 2002年 アメリカの物理学者と共同で受賞
1953年9月 - 米国ロチェスター大学に留学
1955年6月 - ロチェスター大学でPh.D.を取得し、シカゴ大学研究員に就任

南部 陽一郎氏 2008年
1970年に日本からアメリカ合衆国へ帰化

小林 誠氏 2008年
益川 敏英 2008年

赤崎勇氏 2014年
天野浩氏 2014年
中村 修二氏 2014年
2005年頃アメリカ合衆国の市民権を取得

梶田 隆章氏 2015年

そして、
2021年の真鍋淑郎氏 米国籍
となります。

しかし、こうやって見てみると、
日本ってかなり多くのノーベル物理学賞受賞者を輩出している国なのですね。

ただ、受賞者の方が研究を始めたのはかなり以前の事。
果たしてこれからの日本から、ノーベル物理学賞受賞者は生まれるのか?




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?