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ミーハー王に俺はなる

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

先日、とても貴重な講演を聞かせてもらう機会がありました。

あの、偉大なるP・F・ドラッカーの日本における第一人者の井坂康志先生の講演を生で聞かせてもらうことができたんです(井坂先生については僕がここで詳細に紹介するまでもなく様々な媒体で紹介されていますし多数書籍も書かれているので是非各自で調べていただければと思います)。

そんな井坂先生の講演に臨むにあたって、事前に井坂先生の著書『Drucker for Survival』を読みました。もちろん、「講演が終わった後に、この本に井坂先生のサインを書いてもらいたい」という企みがあるくらいのミーハーな人間だというのが理由の一つでもあります。

ドラッカーと言えば、以前に流行った『もしドラ』が話題になっていた頃に、買って読んだ記憶があります。

その頃は、正直に言えば「ドラッカーって、どっかで聞いたことがあるような無いような単語だけど一体何だろう?」くらいの認識しかありませんでした。『もしドラ』を読んで初めて「ドラッカーって人の名前だったのか!」知って驚いた記憶があります。

そうして、当然の流れ(?)なんだとは思うんですが、『もしドラ』を読み終えた後の僕は、「この本に題材として取り上げられていた、ドラッカーの本を買って読んでみるか」と思って書店に行ったわけです。

そして、その時に書店にあったドラッカーの『【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則』の値段を見て「高い…」と思いつつも買ってみたわけです。

だけど、これまた当然の流れ(?)だったのかもしれませんが、『もしドラ』の勢いで買って読み始めた『マネジメント』のあまりの難しさに、早々に挫折したのは言うまでもありません。

『もしドラ』が出版されたのが2009年12月だとのことなので、あれからずいぶんと長い年月が過ぎる中で、時折『マネジメント』を開いて読んでみては「やっぱり難しい」と何度か思ったことを記憶しています。

そうして、10年くらいの月日が経った頃に、僕は仲間と起業をすることになり、色々と考えなければいけないことに早々にたくさんぶち当たっって縋りつくように『マネジメント』を何度目か手に取って、「やっぱり難しい…でも…」と思いながら読み進めました。そうして、時間をかけて読み終えたわけですが、難しいモノは難しくて、とてもじゃないけ「よくわかった」なんてなるわけもなく、だけど、読みながら感じることもありました。

中でも一番感じたのは、「ドラッカーって、何だかよくわからないけど、ものすごく“怒り”を感じるような気がするんだよなぁ」なんてことでした。

ただ、自他と共に認める“思い込みの権化”のような僕なので「ドラッカーってなんかスゲー怒ってますよね」と仲間に話をしてみたりしたわけですが、特に共感をもらえるはずもなく、「思い込みなのかもしれないけど、でもなぁ」なんて思っていました。

あれから更に時が過ぎて、2023年の5月になり井坂先生の『Drucker for Survival』を読み、「おお!これがドラッカーなのか!スゲーわかりやすい!」という感銘を受けました。

そうして、「井坂先生の本のおかげで、自分にもドラッカーがわかったような気がしてきた」という高揚感とともに、今まで挑戦するたびに「コイツは難しいぜ・・・」と思わされ続けてきたドラッカーの『【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則』に数年ぶり何度目かのチャレンジを試みました。

すると、なんということでしょう!

以前とは違い、「わかる!わかるぞ!ドラッカーの言っていることがわかるぞー!(誇張)」というような感じでグイグイと引き込まれながら読み進めることができるではありませんか。

「現代のドラッカー研究の第一人者である井坂先生の本のおかげで、自分の中に、ドラッカーを理解するための補助線のようなモノでできたんじゃないだろうか?」

リアルにそう感じるしか無い程、これまでに『マネジメント』に挑戦してきて打ち砕かれてきた自分との違いを感じたところです。

そんな途轍もない感動とともに、僕の中には“あの頃”に感じた感覚が再度強く蘇ってきました。と言うか、“あの頃”のぼんやりした感覚なんかじゃなくて、かなりハッキリとした実感を持った感覚としてよみがえってきたんです。

「ドラッカーって、もの凄い明確な“怒り”を持ってるよなぁこれは」

そんなドラッカーの中に明確に存在する(と僕には感じられた)“怒り”が、「一体どこからくるのか?」とか「何に対して向けられているのか?」ということを、あらためて『マネジメント』を読めば読むほど、どうしても知りたくなってきたんです。

そうして、今回の井坂先生の講演までには絶対に間に合わないのがわかっているタイミングでありながらも、井坂先生が書いたドラッカー関連の著書である『P・F・ドラッカー マネジメント思想の源流と展望』を購入して読み始めました。

そして、読み始めてかなりすぐの部分に書いてありました。

僕が『マネジメント』を読んで感じた、ドラッカーの内側に明確に存在していた“怒り”と、それが何に対する“怒り”だったのに関する内容が。

それを読んでいて「なるほど」とも思いましたが、「だからか!そりゃそうなるよな、そりゃ怒るよな」とも思いました

もちろん、「偉大なるドラッカーと比較したり並べたりなんて絶対にできるわけはない」ということが大前提ではありますが、でも、僕の中には「自分の中にも、全く同じような類の“怒り”があるんだよ」と声を大にして言いたくなったんです。僕の中に、ずっとずっと在ったこの“怒り”について、同じようなことを考えていたドラッカーに「どうしても聞いて欲しい」と思ったんです。

「なんのためにこの仕事をするのか?」

ドラッカーが書いた本を読むと、上田惇生先生が翻訳されたドラッカーの本を読むと、上田惇生先生を先生に持つ井坂康志先生がドラッカーについて書かれた本を読むたびに、そんな“問い”が自分に向けられているのを感じます。

そうして、先日の講演の直前まで井坂先生の書いた『P・F・ドラッカー マネジメント思想の源流と展望』を読みながら、ドラッカーという人の歩んだ人生を追体験したような気持ちになりながら、そのドラッカー本人に実際に会った最後の人でもある井坂先生の講演を聞かせてもらい、さらにラッキーなことに、井坂先生のサインまでいただくことができました。

そして、とっても短い時間でしたが、僕の中の“何か”を開いてくれるキッカケになった本の著者であり、ドラッカーの“怒り”を僕に気付かせてくれた本『マネジメント』の翻訳者である上田惇生先生の弟子でもあり、ドラッカー本人に会って薫陶を受けたと「思い込むことができた」と話してくれた井坂康志先生に、僕の中にもあった“怒り”についての話を伝えることができました。きっと井坂先生にとっては「何だか鼻息の荒いミーハーなヤツが自分語りを始めたぞ」と気味悪がられたんじゃないかと思っています。でも、僕はこの“怒り”についての話を伝えることができてとっても嬉しかったんです。

そんな短い話の中で、井坂先生がこんなことを言ってくれたんです。

「よくドラッカーの“怒り”に気付けましたね」と。

僕にとっては、僕と同じような“怒り”を感じとっただけだったんですが、それをドラッカー研究者の方に「よく気付けたね」と言ってもらえたのは、僕の中に「“なんらかの”思い込み」を発生させるのには十分すぎる言葉だったかもしれません。

これからは、今までとは比較にならないくらいドラッカーに立ち返っていこうと考えています。

先日の講演の冒頭で井坂先生が話してくれていたように、僕は「ドラッカーの経営者になろう」と思っています。

いや、ここはひとつ、こん風に言い換えてみようと思います。


ドラッカーの経営者に、俺はなる!


これくらいの度合いで僕はとってもミーハーなのです。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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