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いつかあの人みたいになれたなら

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

最近、オーディブルで聴いていた本の中に、ブルース・リーの映画の一場面が引用されて出てきました。

引用されていたのは「考えるんじゃない。感じるんだ」の場面です。そして、その後に月を指さして弟子に話をするところまででした。そこで伝えようとしていた内容は、その一場面から読み解ける様々な“哲学的な意味”というようなことだったんですが、それを聞きながらこんなことを思いました。

「月を指している指に気を取られるな」ってブルース・リーも言っているけど、そうやって師匠が弟子に実際に“指さし”をしてみせてあげながら、何のことを言っているのか、何がどう望ましくないのか、そんなことを伝えながら可能な範囲で“体験”をさせて“実感”として持たせてあげられるような取り組みをしていて、それは即時フィードバックを行っているわけで、そこまでやるからこそ弟子を育てることができるのかもしれないよなぁ。というか、あの“月を指している指”は“手段”であって「“手段”に囚われるな」と言っているんだろうし、実際にめざすのは“月”であって夜空に燦然と輝くような“目的”に届くように進んでいけということなんだろうけど、往々にして「“手段”の目的化」が起きるんだよなぁ…。
なんてことを思ったんです。

例えば、経営者が「あの月を目指そう!」と空の彼方の月を指で指し示した時に、その指示や鼓舞に反応した社員が「はい!」と言いながら実際にはみんな経営者の指先をじっと見ている。そんなメタファーが思い浮かんできました。

そうなると、経営者は「“ムーンショット”での目的を提示した」と思っていたとしても、それを受けた社員側は「各々が立っていた場所から見た時の、経営者の指先の方向」に向かって努力をしてしまう。それが、周囲から見ると“手段の目的化”として映ってしまうけれども、当の本人からすれば「目指そうと言われた場所へ向かって努力したのに!なんなんだよクソ!」というすれ違いが起きてしまうのかもしれません。

それを防ぐには、映画の中のブルース・リーのように“できるだけ早いタイミングでのフィードバック”を繰り返し行うことしかないのかもしれません。

できるだけ早いタイミングでのフィードバックがあれば、本来目指そうとしていたモノとの違いを伝えることもできますし、「何が・なぜ・どのように・どれくらい違うのか?」を伝えることだって可能です。

それをするためには、経営者や上司や先輩などの「人を育てる関りをする側」の人たちには、映画の中のブルース・リーのように、相手をよく観察してあげて欲しいと思っていますし、僕たちがサポートさせてもらう企業の方にも「観察をしましょう」とか「観察が大事です」というようなことを常に伝えています。

「よく観察する」

たったこれだけのことで、様々な問題やトラブルを未然に防げるようになりますし、人間関係を円満にすることもできるようになりますし、「組織のパフォーマンスを上げるには必須の行動です」と断言できます。もちろん他にもたくさんの効能はありますが、何しろ、「“手段”の目的化」を防ぐことが可能になります。

「“手段”の目的化」が組織の中で起きるとどうなるのか?
そもそも、仕事の成果を上げるためにとっても邪魔になります。働く人たちの意欲を削いでしまいます。人間関係のトラブルの元になります。そして、組織のパフォーマンスを大きく低下させる原因にもなります。

そうならないためにも、そんなことが起きる回数を極力減らすためにも、“月”ではなく“指先”に囚われてしまう人が出てしまわないようにするためにも、よく観察してフィードバックをするということが当たり前の状態が組織の中に根付くといいなと思っています。

いつだってキレキレの状態で素早く動けてやられても立ち上がって、最後には強敵も倒せるように。
そんな状態を維持できるように、それこそブルース・リーみたいに日々過酷な修行に臨めるのであれば、それは本当にすごいことなんだろうと思います。

でも、僕自身がそんな風には出来ませんし、多くの人もそんな風にはできないでしょう。

ただ、全てについてブルース・リーのように取り組むのが難しくても、もしかしたら何か一つだけだったらいける可能性が高まるかもしれませんし、そこまでの労力は必要ないかもしれません。

だから「まずは、よく観察するところからはじめましょう」と伝えています。

そこからスタートして、それが段々出来てきたら、相手の実際の行動を見たあとでこう伝えている日が来ているかもしれません。

「考えるんじゃない。感じるんだ」

まるで映画の中のブルース・リーみたいに。

あんなカンフーアクションが出来るようになる日はやってきませんが、弟子を育てる師匠としてなら、誰もが映画の中のブルース・リーを凌駕することができる日がやってくるかもしれません。

そんな日がいつか来ることをイメージしながら、僕も日々の仕事を積み重ねていこうと思います。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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