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雰囲気だけではわからない

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

先日、いつも仲良くしてもらっている先輩経営者の方々と久しぶりに飲みに行きました。

先輩経営者の方々には公私共々お世話になっているんですが、とても気さくで一緒にいるととても楽しくて気が付くといつもあっと言う間に時間が過ぎていってしまいます。

その日も、美味しいごはんと美味しいお酒で宴は進み、2時間後には全員がなかなか良い感じに出来上がっていきました。

そんな良い感じになってきたあたりで、先輩経営者のAさんが“自社の社員との関係性”についての話をしてくれました。要約すると、「自社では多様性を実現したいと考えているので自分と考え方が全く違う社員の話をよく聞くようにしているが、なかなかうまくいかなくて悩むことが多い」というような内容でした。

その話を聞いて、先輩経営者のBさんが持論を語ってくれました。
要約すると、「会社の打ち出している方向性に背いて自分のやりたいようにやりたい人は自社じゃないところで働けば良い。Aさんは優しすぎる」と。

それを受けてAさんは「優しいというか、自分が甘いのかもしれないけど~」とそこにある思いを語ると、Bさんは「そんなに優しいと社内の規律が~」と思いを語るという応酬があり、どちらの経営者も社員に関わるスタンスについての持論を熱く語っていました。

それを横でお酒を飲みながら聞いていると、何だか僕にはどっちの考え方もとても“優しい”と思えてきました。

Aさんの“優しいスタンス”はBさんの言うとおり「とても優しいなぁ」と思います。話を聞いていると、Aさんの会社の社員の方達は、既に長年働いている人ばかりの様子で、どうやら“破れかぶれ・どうにでもなれ”という感じで言いたいことを口にしているわけではなく、社長であるAさんには「何でも言って大丈夫」だと感じている様子で、言うなれば『“思春期を迎えた子ども達”と“お父さん”』的な関係性にも感じられ、Aさんの包摂する優しさのようなモノを感じます。

一方で、Bさんの“厳しいスタンス”は一見すると「厳しいんだなぁ」と感じる内容ですが、その実は「ダメなモノはダメ。一線を越えたらそこで終わり」という世の中の現実を会社の中でもしっかり体現しているように感じました。Bさんが何度も言っていたのは「一回目は、厳しく注意はするけど許す。二回目は絶対に許さない」と。こういう厳しく接するスタンスというのも、僕から見ると、「世の中のルールを教えてくれる人の存在」であり、その相手からもしかしたら“恨み”を買ったり“悪評”を吹聴される可能性があっても“道徳”や“倫理感”や“正しさ”というモノを大切にしてしっかり教えてくれているという意味で優しさを感じます。

ただ、“優しさ”というモノの表出のしかたがこの二人の場合は全く別の形だったというだけで、でも根底にあるのは「相手のために」という部分が大前提であるのを、二人の話を聞いていてよくわかってきましたし、だからこそAさんもBさんも長年の付き合いであり、僕と仲間ともこうして仲良くしてくれているんだろうなぁということをあらためて感じました。

“優しさ”とか“厳しさ”みたいなモノって、例えばこの時の話のように「社長と社員の関係性の中で起きていること」の場合にはその当事者として感じるモノは、傍から見た時の“優しさ・厳しさ”とは全くかけ離れている場合がほとんどなんじゃないかなと思うんです。

実際に、この時のAさんとBさんは、僕が感じた“優しさ”について話をした時には、ちょっと驚いたようなリアクションをしていましたし、そもそもAさんとBさんの話の中に登場した社員や元社員の人達はどちらも自分の雇用主に対して“優しさ”を感じていると読み取れるような言動は無さそうなので、実際に“優しさ”を受け取っているという事実は無いんじゃないかと思えます。

だけど、横で聞いていた僕には“優しさ”が感じられました。でも、もしも僕と仲間以外の人がAさんとBさんの話を横で聞いていたとしたら、全然別の感想を持ったのかもしれません。

こうやって考えてみると“優しさ”や“厳しさ”というモノは、「何を前提にして何を軸に考えるのか?」ということで全く別のモノに感じられる場合もありそうだし、それらは主観か客観かで真逆に見えることもあるんじゃないかと思えてきます。

ただ、こうやって他者と対話をしていると、その人が前提にしているモノや軸にしているモノの中に「相手のために」という軸があるのをこの時のように感じられると、何とも嬉しくなるというか、楽しくなるというか、もっとこの人と話をしたいしまた一緒に過ごす時間を持ちたいなと感じます。

もちろん、ただ一緒に話をする場と時間があるだけでも充分なんですが、その時に、また美味しいごはんと美味しいお酒があったりすると、それはもう“最高”としか言えない場と時間になりそうです。

なんて書いていたら、途轍もなくビールが飲みたくなってきたので冷蔵庫へ向かおうと思います。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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