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それがわかりゃあ苦労しねーのさ

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「もしかしたらこういうことなんだろうか?」

誰かと話をしている時には、相手の話を真剣に傾聴しながらも常にこんなことを頭の中のどれくらいかの割合いで考えている自分が必ずいます。

もちろん、相手の話してくれる内容については“それはそれ”として全て受け止めるつもりで聴きながら、それとは別の部分で「もしかしたら~」ということも考えながら“それはそれ”として保留しておき、相手の話がひと段落ついたところや“必要性”がある場合にはさっき自分の中で保留にしておいた“それはそれ”について質問として投げかけてみる、なんてことをしています。

そんなことを繰り返していくことで、目の前に在る“なんだかわからないモノ”を少しずつ削りながら彫り進めていくようなイメージとでも言うんでしょうか、そんなことをしていると段々と“なんだかわからないモノ”の中から徐々に“なにか”が表情を伴って浮かび上がってくるような感覚が、僕にとっての“他者の話を聴く”ということなのかもしれません。

そんなイメージで捉えているので、大抵は「相手が当初してくれている話の内容」と「相手が本当に考えていることや伝えたいこと」との間には「結構な隔たりがあることが多い」と感じています。

これは、相手の年齢や役職や立場や性別やそれまでの経歴などにかかわらず「基本的にはどんな人でも大抵そうである」と言えるんじゃないかなと思っています。

そう思っている理由としては“これまでの経験から”というのも当然ありますが、それ以外にも理由があります。

その最たるものとしてあるのが「もしも、その人が“自分の考えていること”を全て正確に言語化できるし自分で認識できるのであれば“悩み”とか“困りごと”とか“誰かに聞いてほしい話”なんていうのは全て自分でキッチリと解決できてしまうので、そもそも存在すらしないはず」だからです。

だけど、例えば「他者の話を聴いてサポートをする」を仕事にしている僕も仲間も、そして僕たちがこれまでに出会ってきた“他者支援”の仕事をしているプロの人達であっても、もちろん“そういう仕事”をしていない人達であっても、全ての人が例外なく「自分自身が本当に考えていることや伝えたいこと」を言語化しようとすると“ちゃんと話を聴ける相手の存在”が必要だったという事実がありました(もちろん僕の観測範囲内の話ではありますが)。

例えば、僕たちがよく遭遇する“話の例”としてはこんなのがあります。

「なんか最近、仕事が面白くないんですよねぇ」なんて話をよく聞きます(この派生形としては「なんか仕事のモチベーションあがらなくて」とか「最近、仕事がマンネリに感じちゃって」など幾つかの型があります)。

でも、この“当初の本人の主張”はそのほとんどが「言ってることと実際にその人の内面が感じていることが実は全く違う」というのはもはや“あるある”です。

人によってその“本音”は違うんですが、特にその仕事の経験がまだ浅い人や入社して数年以内の人達にありがちなのは「本当は“仕事の負荷”が急に上がり、少し前とは全然変わってしまい、とても負担に感じている」というような本音に“その本人”が気付いていないし言語化できていない」というようなことがよくあります。

だけど、その本人は「気付いていないし言語化できていない」ので“このこと”を他者がダイレクトに指摘したところで受け入れることはできないし、そもそも、“このこと”を自分で認めることも難しかったりするわけです。

じゃあどうすればいいのかと言えば、“このこと”を他者から指摘されるよりも「自分の内面に自分で気付く」というのが受け入れやすい可能性が高いですし、もっと言えば、「それは別に悪いことではないし、本当に“負担”に感じるのであれば周囲は協力をする環境がある」ということも理解できていれば、なおさら受け入れやすくなるわけです。

とは言え、当然ながらこれは「誰にでも通用するわけではない」というのも多くの人の話を聴いてきた中で体験してきました。

「自分が言葉として口にしている自己認識以外は絶対に受け入れない」と頑なな人というのも少なくない割合で出会うので、それはそれとして受け止めることしかできませんが、それでも関わらせてもらって話を聴かせてもらう機会があるのであれば、冒頭のように「もしかしたらこういうことなんだろうか?」ということを考えながら話を聴かせてもらったり質問を投げかけたりすることにしています。

僕が仕事として、「“他社のサポート”の一環として“他者の話を聴かせてもらう”」ということをしている中であれば、当然ながら「その組織の目的に向かうための成果に繋がること=役に立つこと」であり、そのために関わらせてもらっているのがウチの仕事であることは間違いありません。

であれば、僕がその中ですることは「目の前の人がどうしたいのか?」ということだけをサポートするわけではなく、それにプラスして「役に立つことかどうか?」について一緒に考えてサポートすることが絶対に外せません。

仮に相手が「自分が言葉として口にしている自己認識以外は絶対に受け入れない」と頑なな人であって“そういうこと”を一緒に考えたりそのために“問いかけ”をすることを煙たがられたりしたとしても、常に「もしかしたらこういうことなんだろうか?」という“別の可能性”について考えて仮説を立てながら“他者の話を聴く”ということは、自分の仕事であり“役に立つこと”として今後も継続していくつもりです。

なので、もしも僕と話をしていただける機会があった際にはこの辺りについて是非ともご承知おきいただきつつ「ウザいな」と思ってもその感想は心の内にしまっておいていただけると助かります。何卒よろしくお願いします。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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