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問い考え語ることで動き出してしまうんだ

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「プロタゴワークスとのセッションは、あなたにとって、どんな意味がありますか?」

先日、こんな質問をとある経営者の方に投げかけてみました。

その方が経営している会社には、様々なサポートで関わらせてもらっていて、その中の一つに「経営者セッション」というサービスも提供しています。

詳細なサービス内容は、当社のHPを見てもらえればと思うんですが、簡単に言うと、「組織のパフォーマンスを高める為に、どんなマインドセットやマネジメントが必要なのか、実践するための方策はどんなモノが適しているか、実践した内容のフィードバックの実施などをはじめとした様々な内容について、プロタゴワークスと経営者とで対話をしながら一緒に考える」という内容です。

このサービスを提供している自分達としては当然ながら、「ウチと契約してこのサービスを利用してくれているという事は、それなりの意味や価値を感じてくれているんだろう」と思ってはいました。

そう思ってはいましたが、これまでの関わりの中でそんな話をしてもらった事はありませんでした。もちろん、「そういう話を聞いた事は無い」というだけなので、「このサービスに意味が無い」と思っているかどうかもわかりません(とは言え、実際にはサービスを継続利用してくれているので「意味はある」と思ってくれているんだろうと推測はしていますが)。

経営者やその企業の従業員へのフィードバックを行っている僕たち自身は、セッションを利用してくれている経営者からのフィードバックをもらった事が無かったんです。

それでも、組織は以前よりも確実によくなってきているのが、僕たちの目にはハッキリ見て取れますし、実際の仕事にもそれが良い影響を及ぼしているのが見えていました。これは、僕たちだけの一方的な感想ではなく、経営者もその手応えを感じられていると話してくれていました。

とは言え、その「手応え」については、メインで実施している「メンタリング」が及ぼしている効果が大きいのかもしれないし、それも含めてその企業が従業員に対して実施している様々な取り組みが、僕たちの提供したサービスをきっかけに、ここにきて開花しつつあるのかもしれませんので、経営者が感じている「手応え」の中に、「経営者セッション」が含まれているのかどうかは、ハッキリとはわかりませんでした。

それを、なんで先日のセッション終わりに聞いてみたのか。

実は、そこまでの深い意味合いはありませんでした。

ただ、その経営者が今までのセッションの中で見せてきたものとは違う反応をしたからかもしれません。

その今までと違う反応というのは、セッション中で経営者に起きていた「気付き」です。

これまでにも、セッション中での「気付き」は何度もありましたが、これまでにあったのは、相手が話した内容に対して、僕たちからの「問い」を投げかける事で起きる「気付き」でした。

もちろん、「気付き」があるというだけで、それはその経営者がしっかり考えているという事の証明であり、考える力が高いという事だと思うので、とても凄い事だなあと思っています。

だけど、この時は、自分自身で話した内容について「あー、自分が考えてる事と部下が考えてる事にズレがあったって事だよね」と「気付き」があったんです。

いわゆる「一意では無い曖昧な言葉」に対しての解釈が異なっていたという事です。

その気付きがあった時の流れは、こんな展開でした。

経営者から投げかけた宿題に対して、部下が提出してきた回答の内容を見て、経営者は「全然意味がわかってないんだよね」と言っていました。それは一体どんな内容だったのかを詳しく知りたいと思ったので、その投げかけた宿題の内容と、回答について一通り聞かせてもらっていたところ、聞きながら僕たちには段々とそのズレが見えてきて、聞き終えた段階で僕たちにはそのズレが明確になりました。なので、それを考えてもらえるような「問い」を投げかけようとしていた時に、経営者が「気付き」、さっきの言葉を言ったんです。

「あー、自分が考えてる事と部下が考えてる事にズレがあったって事だよね」

これまでは、こちらから投げかけていたような「問い」が、その時は、その経営者が自ら「問い」、「考え」、「語る」を実践していました。

僕はこの時、嬉しい気持ちになりました。

なぜなら、今まで起きなかった事が、目の前で起きたからです。

「問い、考え、語る」を実践して、自分自身と真正面から向き合って、等身大の自分をしっかり認識したのを目撃したんです。この「問い、考え、語る」というのは、僕たちが大切にしている「対話」における基本的な姿勢です。そして、「働く」うえで「問い、考え、語る」をするという事を、僕たちは「真摯さ」として位置付けて考えています。これは、「働く人」としては発揮して欲しいモノだと考えていますし、経営者やマネジメントをする側の人間としては、必ず発揮しないとマネジメントが上手く機能しないと考えています。

このマネジメントをする側の人間にとって、最も重要である「真摯さ」が、この時、発揮されたという事です。その瞬間を、この目で目撃したんです。


事業として「組織開発」を手がけている僕たちはいつもこう考えています。

「マネジメントが上手くいっていないのは、マネジメントをする側に原因がある」

これは、ウチの会社の根本的な考え方です。

「ウチの会社の考え方」とは言え、「マネジメントが上手くいっていないのは、マネジメントをする側に原因がある」というのは、ウチの会社だけのオリジナルの考え方ではなく、マネジメントに関する本には必ず書いてあるような事なので、経営に携わる方であれば皆さんご存じだろうとは思いますし、僕たちが実践してきた数々の事例からもこれは間違いありません。

何しろ、この考え方から出発すると、ほぼ全ての「上手くいっていないマネジメントの真因追及」がとても容易に進みます(もちろん、この限りではない可能性もありますが、「マネジメントが上手くいっていない」という状況において、「マネジメントをする側に原因が存在しないケース」はこれまでに見た事はありません)。

だけど、この考え方は、当のマネジメントをする側にはなかなか受け入れられないモノのようで、これを直接突き付けたとしても、最初からスンナリこれを受け入れてもらえるケースには遭遇した事がありません(それは考えてみれば当然で、これをスンナリ受け入れられるくらいなら、そもそも「マネジメントが上手くいかない」という状況にはなってはいないはずですので)。

この根本的な考え方を受け入れるには、上にも書いたように「真摯さ」が発揮される必要があるわけです(もちろん、ドラッカーが言っている「真摯さ」のことです)。


それを、この時、その経営者がその場で実践してくれたんです。

組織のパフォーマンスを上げるために関わり、これまで「対話」を重ねてきた僕たちにとって、これは本当に嬉しい状況でした。

だから、冒頭の問いかけをしてみたんです。


「プロタゴワークスとのセッションは、あなたにとって、どんな意味がありますか?」


それに対して、その経営者は、こんな風に答えてくれました。

「部下が悪いんじゃなくて、自分が悪かったんだなあって。自分の間違いに気付ける時間かな」


こんなフィードバックをもらえるなんて、聞いてみた甲斐があったし、これまでやってきた事がしっかりと受け取ってもらえたんだなあと感じて、じんわりと嬉しい気持ちがこみ上げてきました。

そして何よりも、自分達が信じている「対話の力」の威力に、いつもいつも驚かされてばかりですが、この時も嬉しさの前に、驚きがやってきたのは言うまでもありません。


ウチのHPには、「対話で人間関係を整える会社です」と謳っています。

今日のnoteに書いたような事は、僕たちが謳っている「人間関係を整える」のほんの一面にすぎません。

「対話の力」は、まだまだ、こんなもんじゃありません。

ここには“神秘的な力”とか“オカルト的な要素”の入り込む隙間は1mmたりとも存在しません。

ここにあるのは、鍛えられた運用者によって正しく運用される事で発揮される「対話の力」と、それによって引き出されるそこにいる人の「問い、考え、語る」で回り出す「思考」と、それによってさらに引き出されるその人が本来的に備えている「真摯さ」。それらが掛け合わさる事で、まずその人自身に変化が訪れます。そうすると、その人の周りの人に良い影響が起きていき、周りの人にも変化が訪れる“キッカケ”が生まれます(あくまでも“キッカケ”ですが)。それによって、その時、その瞬間にしか生まれない「気付き」や「閃き」やその他諸々が起き始め、「人間関係を整える」事に繋がります。

ザっと解説するとこんな感じになるわけです。


ここまで読んでみて、「おいおい、ホントかよ?」そう思った方がいたら、是非、プロタゴワークスにお声かけ下さい。

もし、組織の現状に“本当に困っている”のであれば、きっと僕たちは何らかの部分で役に立てるんじゃないかなと思います。


信じるか信じないかはあなた次第、かもしれません。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/


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