見出し画像

想いを加工して便利なツールにしてみると

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「色んな人が“理念が大事”って聞くんですけど、ウチは特に理念って作らないで今までやってきて、全然困ったことが無いんですけど、企業にとって理念ってそんなに大事なんですかね?」

先日、そんな質問をとある経営者の方から受けました。

この質問を受けるまでに、「今まで経営する中でこうやってきた」とか「今、こんなことで困ることがある」とか、そんな話を色々聞かせてもらっていたところだったので、こんな風に答えました。

「特に、必要が無いと思うのなら無くてもいいんじゃないですかね。今まで理念が無くてもやってこれたということは、今までは必要が無かったということですから。この先についても、“今までと同じようにやれるはず”と考えて、理念が無くてもいいと考えるならいいのかもしれませんね」と。

ただ、そのすぐ後にこんなことも付け加えました。

「でも、さっきの話だと、現状で組織運営をするうえで(目の前にいる経営者の)Aさんと社員さんたちとの間で、幾つかの衝突が起きているという話でしたよね?」

「そうですね。なかなかこっちの話が通じないんですよ」

「そういう“経営者と社員間との話が通じない”という問題を解消するためにも、理念があるとやりやすくなったりするんです」

そう伝えると、「いやいや何言ってるんだよ」と言いたそうな表情と、「マジでそんなに効果があるの?」と言いたそうな表情が入り混じったような顔で僕の方をマジマジと見てきたので、話しを続けました。

「理念については、よく“経営者の想い”を言葉にしたモノというような話を耳にすると思うんですが、それって“経営者側の話”だと思うんです。当たり前の話ですが、社員にとっては“経営者の想い”なんてハッキリ言ってどうでもいいわけです。それよりも、社員さん自身の“自分の想い”としての“社員の想い”が圧倒的に大事なわけですから」

「それはそうですよね」

「はい。なので、理念は“組織内で目的を共有するための便利ツール”とか“組織内で他者との意思疎通を手軽に行うための便利ツール”として捉えてもらうと使いやすくなるんです」

「ツールですか」

「そうなると、社員さんからしても“経営者の想いを共有するためのモノ”というようなイメージだとどうしても抵抗感が強まるわけですが、あくまでも“目的を共有するためのツール”なのであれば、それを使うのに抵抗感はあまり感じずに済むわけです」

「ああ、なるほど」

「経営者からしても、“想いを共有する”ために理念を浸透しようと色んなことをしても全然浸透しない、なんて話をよく見聞きしますよね」

「はい。みんな言ってます。だから理念ってあんまり意味無いのかなと」

「でも、“目的を共有するツール”とか“意志疎通を行うツール”として捉えて活用すると、組織内のみんなが“そのツール”を共通言語として、共有することができるようになるんです」

「へー、それ便利ですね」

「便利ですよね。なので、理念を作ってそれを便利に使うという意味であれば、組織のパフォーマンスが高まることは確実ですから、それによって出てくる結果は当然“それまでの結果”よりも質の良いモノになるのは明らかなので、会社を経営するうえで“より良い結果を求める”と考えている経営者にとっては“理念はとっても大事です”と言えるんじゃないかなと、僕は考えています」

「そう考えると、確かに理念て凄く大事ですよね。じゃあ、ウチも理念ちゃんと考えなくちゃなぁ」

「今の話で、理念が大事だと思ったのならAさんとAさんの会社にとっても理念はあった方がいいかもしれないですね」

少し前までは、

「色んな人が“理念が大事”って聞くんですけど、ウチは特に理念って作らないで今までやってきて、全然困ったことが無いんですけど、企業にとって理念ってそんなに大事なんですかね?」

と言っていたAさんが、今では「理念をちゃんと考えなくちゃ」なんて話してくれているその素直な様子がなんとも言えず好感を持てますし、この「理解して納得したら、「“今までの自分”をすぐに反省して新しい考え方に書き換えて前に進んで行く」その“学びの姿勢”が、とっても素晴らしいなと感じました。

そこからは、少しだけ“理念づくり”について話をしたりしました。もちろん、話の最後にはこう付け加えることも忘れませんでしたが。

「まずは、Aさん自身で考えて“理念づくり”を進めてみると、今よりは確実に前に進むと思います。今日お話しした内容が進め方の大部分なので。それで納得のいくモノが完成すれば、それで進めていけばいいと思います。ただ、もしも、どこかで行き詰ってしまったりしたら、ウチに声をかけてもらえればお手伝いできると思います。行き詰りが出るということは、一人の視点だけだと前に進めないということなので、他者の視点があるとまた進み方や進み具合が変わりますから。その辺りが僕たちの最も得意とするところですし、本業だったりしますので」

一人でやれるなら、どんどん進めた方がいいと本気で思っています。

でも、「一人だとなかなか進まない」と感じることがあれば、外側からのサポートを利用するのも一つだと思います。

ただ、それは「楽が出来るから」とか「めんどくさいことを肩代わりしてもらえるから」とかそういう意味合いではウチは考えていませんし、そういうことは僕たちはやっていません。

誰の力も借りていない状態よりも僕たちのサポートが入る方が、恐らく“大変だと感じる”でしょうし“めんどくさいことばっかりだと感じる”と思います。

だけど、そういう“大変でめんどくさいこと”に真正面から取り組まないと、結局は本質的な部分には辿り着かないということは、“そういう取り組み”をしたことがある人達からすると“当たり前すぎる当たり前の話”です。

だから、「本気で、本質的に“自分と自社に向きあって考えたい”」と考えているのであれば、僕たちに声をかけてもらえると、その期待には応えられると思います。

それが“対話”の持つ力なら可能だと思っていますし、それこそが“対話”の役割だと思っていますし、それが「“対話の会社”だからこそできること」なんじゃないかと考えています。

なので、もしも今後そうなったとしたら、声掛けしてもらえると嬉しいです。

もちろん、「自分ひとりでやってみたら、前より上手くいくようになったよ!」という話を聞かせてもらえるのなら、それもとっても嬉しいです。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

#ビジネス #仕事 #群馬 #高崎 #対話 #組織開発 #人材開発 #外部メンター #主役から主人公へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?