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記憶よりも記録に残して安心安全

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「仕事の予定は頭の中で管理しています」

ウチの仕事柄、他社の社員さんの話を聴かせてもらう機会がたくさんありますが時々こういう方に出会います。

この話をしてくれる人に出会った回数は一回や二回ではなくて、これまでにかなりたくさん出会いました。

業種も職種も役職も年齢も性別も様々な方がいましたが、その度に僕は驚いてきました(当然ながら、仕事の内容によっては“自分でスケジュール管理をする必要のない仕事”というのもあるのでそういう仕事に就いている人の話はここでは省いて考えています)。

僕自身は“仕事の予定”はスケジュール帳に手書きしてきた経験が長く(最近はスケジュール共有もあってITツールを使っていますが)、「仕事の予定を頭の中で管理する」なんてことができるという発想が僕には無かったからですが、そういう人達の話を聴かせてもらうと多くの人が「仕事の予定を頭の中で管理する理由」として同じようなことを言っていることに気が付きました。

その理由は「スケジュール帳に予定を入れている時間があったら他の仕事ができるので時間がもったいないから」というような理由です。

確かにスケジュール帳に予定を書き入れるのは、手帳と筆記用具を用意して(もしくはITツールを起ち上げて)それから記入(入力)するので数十秒~数分間は必要になるわけで、確かに「記入に時間がかかる」というのはその通りです。

ただ、「その数十秒~数分間で出来る仕事っていうのが一体どれくらいあるのか?」と考えてみるとスケジュール帳に予定を記録しない理由としては疑問符がつきます。

他にも「手帳などのツールで予定管理をしない」という人が言っていた理由としては「これまでに頭の中で予定管理をしていて不都合が無かったから」という理由も聞かせてもらったことがありました。

これについては「頭の中で予定管理ができているなら別に何の問題もない」という考え方もできますが、これを理由として話をしてくれた方の話をよくよく聴いてみると「スケジュールを忘れていてすっぽかした」とか「同じ日の同じ時間にダブルブッキングをしていた」なんて話が出てくるんですが、それらのミスが“結果的に”致命傷にならなかったようで「何の問題も無かった」という認識になっていることがよくありました。

そんな話をたくさん見聞きしてきて思うのは、“スケジュール管理”というのは誰でも当たり前に出来るモノではないし、それどころか、「“スケジュール管理”の必要性を理解するというのは仕事の中で自然に身に付くモノではないかもしれない」
ということでした。

“スケジュールを管理する”というのは言い換えるまでもなく“計画を立てる”ということです。

“計画を立てる”ということは、「未だ来ていない時間という未知のモノについて、“既に決まっている予定”と“未だ確定していない予定”と“想定できない出来事”を考慮しながら、様々な制約も視野に入れつつ、何の為にその時間を使うのかを考える」ということです。

そうやって考えてみると“スケジュールを管理する”というのはなかなか大変な仕事です。何しろ、“未だ来ていない時間”という“目に見えないモノ”を扱わなければならないので。

“目に見えないモノ”を扱うというのはとっても大変です。

何しろ“目に見えない”んですから“扱う”と言ったって、何をどうやってどうしたらいいのやら、その“感覚”のようなモノを掴まえるまではわからないままになってしまいます。
そうかと思えば、一方では何の苦労も無しに最初からその“感覚”を身に付けている人もいるわけです。

最初からその“感覚”を身に付けている人は、その人なりの“スケジュール管理法”を実施しているケースしか見たことがありません。

ただ、そういう人はあまり多くはいないように感じています。

僕もそうでしたが、“目に見えないモノを扱う感覚”がわからなかったとしても後天的に訓練によってその“感覚”を多少なりとも養うことができるケースもあるわけです。

そのためにスケジュール帳を活用して「計画を立てる」訓練をします。もちろん日々の仕事の中でこの“訓練”を重ねていくので失敗することも上手くいかないことも多々ありますが、やっていくうちに“以前の自分”と比べたら格段にできるようになっていきます。やればやるだけ出来るようになっていきます。

その効果はとっても大きなモノがあります。

何しろ「予定を頭の中で覚えておく必要がない」わけですから。ただ予定を書き込んでおいて、後は、決まったタイミングで必ずスケジュール帳をチェックすれば自分の予定がそこに書いてありますから、自分の頭で覚えておく必要がありません。次にスケジュール帳を開くまで完全に忘れておいて大丈夫になりますので。

僕の場合は“自分の記憶”よりも“スケジュール帳の記録”の方が信頼できるのでスケジュール管理が必要な仕事をするようになってからずっとスケジュール帳に頼って生きてきています。“自分の記憶”ほどアテにならないモノはないだろう、なんてずっと思っています。

こんな話をしたりするとこんな質問をされることがあります。

「でも、スケジュール帳に書き忘れたり書き間違えたりしたらどうするんですか?」なんて。

その度にこんなことを思います。

スケジュール帳に書き忘れたり書き間違える人の記憶は一体どのくらいアテにしていいものなんだろうか?書き忘れたり書き間違えるような不安があるのであれば、そもそも何の形にも残らない「“記憶”に頼る」なんてことが既に大きく間違えているんじゃないかな、と。

だから、自分の中で「ここに在るのが自分が唯一信頼すべきモノ」というツールを準備して、腹をくくって、そこに全てのスケジュールを書き留めて、そのスケジュールに沿って行動をするというのが効率よく仕事を進めるためのやり方なんじゃないかなと思っています。

そうやって“目に見えないモノ=時間”を上手に使いこなす技を訓練によって磨いていくことで、自分自身の仕事の質が“以前の自分”と比べてみるとどんどん向上しているのが実感できるようになっていきます。

そうやってスケジュール帳というツールを使いこなしていくことで、仕事を終えた後は、次にスケジュール帳を確認するタイミングまで仕事の予定についてすっかり忘れてしまっていても何の問題も無くなりますし、段々とそうやって“忘れる”ということができるようになってきたように感じています。

自分自身の代わりにスケジュールを覚えていてくれるスケジュール帳にはいつも感謝しています。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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