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気が付いたらやっちゃってたみたいです

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「あの店長さん、最初から最後までずっと話してましたね~」

パートナー企業からの帰り道、夜から始まるミーティング前に腹ごしらえでもしておこうかと言うことで、フラッと立ち寄ったお店で軽く晩御飯を済ませた帰り道に、こんな話を仲間としました。

そのお店は、店長さんが一人で切り盛りするラーメン屋さんでした。

そこの味が好きで、そっちの方面に行った帰りに時間が合えば偶に立ち寄るお店ですが、これまでには今回ほど話し込むことはありませんでした。
普段であれば、他のお客さんもいたりするので厨房から出てくるのは、食事の提供時と会計時くらいのものでしたが、今回はその時間にお店にいたのが僕たちだけというのもあったのか、食事を提供してくれてからずっとすぐ傍のイスに陣取って、とにかくずっとしゃべりっぱなしでした。その“しゃべり”が止まったのは、僕たちが食事を終えてお会計を済ませた時です。

それまでの間、店長さんはずっとしゃべりっぱなしでした。一切の誇張抜きに。

そうして、僕たちがお店を後にする時に見た店長さんの顔は、僕たちがこれまでにたくさん目にしてきた「自分の話を思いっきり聞いてもらえてスッキリした人の顔」をしていました。

僕も仲間も、これまでの仕事で多くの人のキャリアカウンセリングを行ってきた経験がありますし、面談も数えきれないくらいに行ってきました。

そんな経験の中で、「自分の話を思いっきり聞いてもらえてスッキリした人たち」にも数えきれないほど会ってきたので“あの満足感の表情”を見間違えることはありません。

そんな表情を見て、冒頭のセリフのあとに僕はこんなことも言いました。

「でも、ああやってずっと話をし続けていたのは、店長さんじゃなくて僕たち側の責任ですよね」

「え?なんでですか?」

「だって、僕たちはああやってゴハンを食べてる時であっても、無意識に“傾聴”をしちゃうから、相手は気分よく話し続けちゃうんですよ。で、傾聴しながらナチュラルに質問もしちゃってましたよね?」

「たしかに」

「そしたら、ずっと話をしちゃいますよ。それに、店長さんが“今日の昼間は忙しかったんだよ~”って言ってたじゃないですか」

「ああ、言ってましたね」

「あれって、“話したいことがある”っていうことだったんじゃないですかね?だから、僕たちみたいに話を聴く人がいたら、そりゃあずっと話しちゃうんじゃないかなと」

「なるほど。確かにそうかもしれませんね」

「だから、あの店長さんが最初から最後まで話しっぱなしだったのは、僕たちの責任だと思うんです。無意識の傾聴がそうさせちゃうんでしょうね。今までも同じようなことがたくさんありましたし」

「ああ、そういえば今までもありましたね~」

なんていう体験を通じて、自分たちが知らず知らずのうちに、“仕事”以外の場面でも無意識に“傾聴”を使っているということに気が付くことができました。

これに気が付いたことで、あらためて自分たちの成長にも気が付くことになりました。

その昔、“傾聴”というスキルを習った時には一生懸命“意識して”やろうとしても全然できなくて、たくさん注意を受けたり反省したり落ち込んだりしながら習得を目指して訓練してきたことを久しぶりに思い出しました。

それが、いつの頃からか「傾聴しなければ」と思うこともせずに、そして、仕事ではなく日常の場面の中でとても自然に“傾聴”を行って、ほとんど見ず知らずの人の話すらもどんどん引き出すことができるようになっていたことに気が付くことができました。

もちろん、あの店長さんのコミュニケーション力の高さや、元来の“話し好き”という特性もあるとは思いますし、話したいことがたくさんあったタイミングも重なったとは思います。でも、常連だと認識されているわけでもない(僕たちについて、過去に何回か来ている客だという認識はありませんでした)僕たちに対して、あそこまでの内容をあれだけの時間話し続けるというのは、客観的に考えてみても、あまり一般的な事象としては考えづらいなと思っています。

少なくとも、過去の自分たちには「この時と同じようなボリュームで店員さんが話をしつづける」という体験はちょっと思い当たりませんので、少なくとも“過去の自分たち”と比較すると、傾聴スキルが高まっているというのはあながち見当はずれではないんだろうなと考えています。

最近では、こんな風に“客観的な尺度”で考えてみて「確かに、以前よりも上がってる」と判断できるような事柄については、ちゃんと自画自賛していこうと思えるようになってきているので、今日みたいに“そういうこと”があった時には忘れないようにしっかり書き残しておこうと考えています。

もちろん、自画自賛だけではなくて、「こういうことを書いたんだから、こんくらいのことはちゃんとやっていかないとダメだよな」という自分自身への戒めと、「もっと向上を目指していこう」という決意も込めつつではありますが。

我々の仕事における対人スキルの基本にして奥義こそ“傾聴”なんじゃないかなと考えています。これからもっと磨きをかけていくためにも、無意識レベルでどんどん使っていこうと思います。


あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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