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消えないけれども積もりもしない

こんにちは。
株式会社プロタゴワークスあかねです。

「お前が言うなよ」

こう思う事がよくあります。

子どもに対して「そんな事をしちゃだめだ」的な話をしている時の自分自身に対して思います。

「今の話、相手の立場になって考えてみるとどう感じますか?」なんて、組織開発で関わらせてもらっている他社でそこの社員さんに話をしている時の自分自身に対して思います。

信号の無い横断歩道を歩いて渡りたくて横断歩道の手前で待っている時に、止まってくれずに走り去っていく車の数々を見た時の自分自身に対して思います。

ネットで時折みかける“いじめ”のニュースを見ている時に、自分自身に対して思います。

「自分は、その相手に伝えている内容や、その対象について感じている印象について、そんな風に言ったり感じたりできる程ご立派な人間なんですか?」と。

今でこそ、なんとか一生懸命に「立派な大人としての振る舞いをしなければならない」と思って取り組んでいるだけであって、息を吸うようにごく自然に“立派な大人”として振る舞える事は恐らくほとんど無いんじゃないか。傍から見て「アイツは普通の大人である」と見てもらう事が出来ている瞬間が少しでもあるとしたら、それは恐らく僕の自然な一面ではなくて、とても頑張って振舞っている結果だろうと思っています。

それこそ、「お前が言うなよ」という感じで、僕にとっては上に挙げたような場面において、他者に対して何か偉そうなことを言えるだけのものなんて何一つだってありません。

だって、これまで生きていて、「ダメなクソガキ」として生きてきた事ばかりですし、「相手の立場に立って考えて仕事をしてこなかった」場面は無数にありますし、「信号の無い横断歩道で渡ろうとしている人がいても前の車に続いて通過した」事はたくさんありましたし、「いじめがあっても見て見ぬふりをした」事だってありました。

もちろん、その当時迷惑を被った人がいたり、僕に恨みを抱いている人がいたんだとすれば、それについては「申し訳ありません」と思っていますし、反省もしていますが、それで「良くなかった自分の振る舞い」が帳消しになるとも思っていません。

そんな僕が、それらに対して「そういうのはダメだよ」なんて、もしかしたら言ってはいけないのかもしれないし、思う事すらおこがましいのかもしれません。

だけど、実際に今ここでこれを書いている今現在の僕は、子どもに対して注意をしますし、組織開発で「他者の立場から考えてみましょう」と話をしますし、信号の無い横断歩道で渡ろうとしている人がいれば停車しますし、“いじめ”は絶対にダメだと人に話をする事もあります。

なぜなら、今現在の僕は「ダメだ」と感じる事は自分もしないからです。

過去の自分がどうであれ、です。

これをやるという事は、やる度に毎度毎度「お前が言うなよ」と言ってくる自分自身に遭遇します。これ、意外と地味にダメージがあるんです。

常に、「お前が言うなよ」って自分の中の自分に言われる度に、出来れば目を背けたい過去の自分自身と否が応でも向き合わされる事になって、己を省みる事になるわけなので、それはそれはまあまあキツイです。

もちろんこの“脳内「お前が言うなよ」”は、上に挙げた例だけじゃなくて、他の事柄、特に仕事における多種多様な場面で、全然意図していないのに“これ”がやってくる瞬間がたくさんあったりするわけです。

そうして、その都度ダメージを受けるわ、痛いわ、苦しいわで、もう散々です。

だけど、こんなものは、その当時の至らない僕自身が他者に対して与えた(かもしれない)ダメージと比べたら恐らく比較にならないモノなんじゃないかと思うんです。

何しろ、その当時のダメージを被った(かもしれない)人達は、「自分以外の他者から受けたダメージ」ですが、今の僕が被っているのは「自分自身の行いによって受けるダメージ」ですから、その質も重みも実際に喰らう傷と痛みも、全く比較にはならないんだろうなと思っています。

その痛みを日常的に味わいながら、出来る限り“立派な大人”として頑張って振る舞い続ける事で、いつかそのうちに、“脳内「お前が言うなよ」”に対して、“脳内「いやそうは言っても」”で返せるようになる日が来るんじゃないかなと期待しています。

「いやそうは言っても、あれから今までの俺についてもしっかり見てもらいたい気持ちです」

いつか、そう思える日が来るまで精進してまいります。



あかね

株式会社プロタゴワークス

https://www.protagoworks.com/

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