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ライトタッチと姿勢・歩行バランス

ライトタッチと姿勢・歩行バランス
新井 智之 山崎 雄一郎
理学療法ジャーナルVol.55 No.10 2021.10 p1084-1090

【文献の要点】

・ライトタッチは指先接触の体性感覚情報に基づく姿勢制御である。
・年齢や疾患に関係なく姿勢の安定性を高め、高齢者の方がより効果がある。
・ライトタッチはバランス能力の向上を目的とする手段に有効。
・バランスコントロールに好ましい位置は肩の高さへのライトタッチ。

【文献の基本構造】

普段の臨床現場においても、軽く触れる程度のライトタッチによって動作が安定するといった経験はあるだろう。本稿では、ライトタッチの効果や姿勢制御への影響、またそのメカニズム、臨床場面への活用まで述べられている。

【著者の伝えたいこと】

・ライトタッチには年齢や疾患に関係なく姿勢安定性を高める効果がある。

・ライトタッチ時の筋活動は強めのタッチ時と比較し高いと報告あり。ライトタッチにて筋活動を高めながら、バランス能力に対する介入が可能となる。

・普通歩行では歩行中の身体動揺を軽減させる効果が見込めるが、身体動揺が著明であれば、まずは力学的な支持でのサポートから徐々にライトタッチへの移行が望ましい。

・歩行介助でのライトタッチでは、両肩、両腋窩からタッチを開始し、徐々にタッチする部位を減らす介入がよいと推測される。

・ライトタッチにはバランス、歩行能力を向上させる効果が期待できるが、介入の適応を適切に評価することが重要。

【文献を読んでみて思うこと】

タッチにより不安やストレスなどの軽減がみられると言われている。心理的な効果に加え、ライトタッチというタッチの強さや部位により、立位や歩行への効果が期待できることが分かる。

普段の臨床場面では介助という点だけでタッチしてはいないだろうか。姿勢制御への影響やメカニズム、タッチの強さや部位を理解した上で介入することで、歩行練習などの効果がより期待できるとことは言うまでもない。

また、歩行速度や安定性の向上、タッチによる安心感と即時効果も期待できることから、対象者自身が効果の実感を得られ、自信の構築、モチベーションに繋がると考える。

ライトタッチによる介入が適応かどうかを適切に評価し臨床場面で活用していきたい。

記事:ながちゃん

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