学生・新人のための症例報告書(レジュメ)の書き方-その5-

こんにちは。

学生・新人のための症例報告書(以下、レジュメ)の書き方について、私が日常の学生指導の中で伝えていることをまとめています。

前回の記事では、筋緊張評価についてまとめましたので、この記事では理学療法評価の「感覚」についてまとめてみたいと思います。

感覚系とは、体性感覚、内臓感覚、特殊感覚に分けられます。このなかでも体性感覚は理学療法士にとっては非常に重要であり、表在(皮膚)感覚や深部(固有)感覚に分けることができます。特殊感覚は主に前庭感覚や視覚は運動や姿勢の制御において重要な役割を担っています。

表在感覚は、対象部位を触られている感触をどの程度認知できているかなどで評価することが多いと思います。例えば、「右手と比べて左手の触られている程度はどのくらいですか?」や「こちらを10とした場合、こちらをどの程度ですか?」と聴取します。

より詳細に知りたい場合は、Semmes Weinstein monofilament Test(SWT)として、径の異なるナイロンフィラメントを用いて皮膚上に触刺激を加え、その応答によって静的触覚の閾値を判定する感覚検査があります。各フィラメントには番号が表記されているため(1.65〜6.65など)、どの太さまで認知できたかで重症度を把握します。

ここで重要なことは下腿や前腕が表在感覚 5/10であり中等度鈍麻している、ということだけで終わらないことです。
以前の記事でもお伝えしましたが、私達の仕事は機能障害がADLや仕事などにどの程度影響を与えているかを把握することにあります。

例えば、

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