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#推したい会社【株式会社Magic Shields】〜“ころやわ”で、大腿骨骨折ゼロの社会へ〜

突然ですが、皆さんは高齢者の4大骨折を知っていますか?

・大腿骨近位部骨折(太ももの付け根)
・脊椎圧迫骨折(背骨)
・橈骨遠位端骨折(手首)
・上腕骨近位部骨折(肩)

高齢者の4大骨折

が、そのように言われます。

上2つは転倒し尻餅をついた時、下2つは転倒して手を着いた時や肩をぶつけてしまった時によく起こります。

転倒、つまり転ぶことは高齢者の生活から切っても切り離せません。高齢者は筋力やバランスの低下で転倒しやすくなっているからです。
その上、骨粗しょう症で骨が脆くなっているため、転倒→骨折と容易に関連してしまうのです。

特に大腿骨近位部骨折は、手術やリハビリを経ても歩行能力は元通りになる可能性は低く、要介護状態を引き起こす主な原因に挙げられています。
(ちなみに内閣府の令和元年版高齢社会白書によると、「転倒・骨折」は、要介護状態となる原因の12.5%を占め、4番目に多い原因となっています。)

内閣府の令和元年版高齢社会白書より

日本は、高齢化率が28%を超える超高齢社会ですから、この「転倒・骨折」が介護保険料などの社会保障費に与える影響の大きさは容易に想像できますね。

さて、そんな社会問題とも言える「転倒・骨折」に立ち向かっている学者、医師、リハビリ専門職(理学療法士や作業療法士)、企業はたくさんあります。

その中でも、特に私が推したい会社があります。

それが、

株式会社Magic Shields

です!

イントロが長くなりましたが、この記事では株式会社Magic Shieldsの(私なりの)推しポイントを紹介して参ります。

会社紹介

*ここでは、概要のみお伝えします。

株式会社Magic Shieldsは、“ころやわ”という床材を開発し、販売している会社です。

“ころやわ”とは、「ころんだ時だけ、やわらかくなる」床材のことです。

“ころやわ”に大きな負荷が加わった時は床材の構造物が潰れてショックを吸収する構造になっている。


“ころやわ”が生まれたきっかけは1人の理学療法士の悩みからでした。

理学療法士であり、会社の役員でもある杉浦太紀氏は、病院勤務時代に「どうしても患者さんが転んでしまう」という悩みを抱えていました。その悩みを抱えたままMBAに進学した際、当時バイクエンジニアをしていた下村明司氏(現在の代表取締役)と知り合ったことで着想を得て、開発されたのが“ころやわ”です。

“ころやわ”は、さまざまなテレビ番組や新聞でも取り上げられており、You yubeでは「“ころやわ”に植木鉢を落としたらどうなるのか?」の動画もありますので、一度チェックしてみてください。

ちなみに、“ころやわ”誕生秘話はこちらから↓

好きな理由

さて、私がこの会社を好きな理由は、

「転んでも、骨折させない」という転倒に対する発想の転換で、医療・介護現場、引いては日本の社会問題の解決に尽力している姿勢です。

私も杉浦氏と同じ理学療法士ですので、転倒して骨折した高齢者を多く対応してきました。

転倒による骨折、特に大腿骨近位部骨折を受傷する高齢者は本当に多いんです。
一生懸命リハビリをしても、骨折前より筋力やバランス能力が改善するケースはほとんどなく、再転倒・再骨折する方も多くいらっしゃいます。

転倒を防ごうとさまざまな対策をしても、なかなか思うようにいかないのが医療・介護現場のリアルです。

ここで、株式会社Magic Shieldsのビジョンを見てみましょう。

「転倒にまつわる課題を、独創的な技術と革新的な仕組みで解決する。目指すのは、世界中で大腿骨骨折が原因で寝たきりになる人がゼロになる未来。」

ホームページより、一部抜粋

と、謳っています。

「転倒にまつわる課題」には、骨折も含まれます。
そして「独創的な技術」とは、まさに“ころやわ”のことです。

本投稿のイントロで、「転倒・骨折」は要介護状態になる原因の第4位と述べましたが、株式会社Magic Shieldsは、“ころやわ”の開発・普及により、転倒による大腿骨骨折患者を減らすことで、日本の医療費・介護費を1兆円、家族負担額を含めると2兆円の負担を削減することを目指しています。

私は、「転倒・骨折」という社会問題に現場で向き合っている理学療法士なので、このビジョンと数値には大きな期待を抱いてしまいました。

そして、この数値目標に可能性を感じさせるデータも公開されています。

転ばない、骨折させないための床材に求められるのは、衝撃吸収性と歩行の安定性の確保です。
例えば、クッションのように柔らかいものだと、衝撃吸収性は高まりますが、フワフワして歩きづらいですよね。

“ころやわ”は、独自の技術から衝撃吸収と歩行の安定性の両立を図っており、それを科学的に実証しているのです。

まず、“ころやわ”は一般的なフローリングの約2倍の衝撃吸収性があり、これは大腿骨骨折が起きる荷重の目安を下回る研究結果が出ています。
また、脳や頭蓋骨の重症損傷リスクに至っては、フローリングの約1/10に抑えられることも実証されています。

“ころやわ”の優れた衝撃吸収性

そして、歩行の安定性は、Timed up & Go test(TUG、立ち上がってから3mの歩行路を往復し、着席するまでの時間を計測する)と呼ばれるアウトカムを用いて実証しています。

一般的なフローリング上と、“ころやわ”上でおこなったTUGの成績を比較しても有意差は認めなかった、つまり歩行の安定性に差を認めなかったという結果が出ています。

私は“ころやわ”のサンプルを持っているのですが、その上に立っただけでは柔らかさ、つまり不安定さをまったく感じません。
やはり“ころやわ”が柔らかくなるのは、あくまで骨折が起こるであろう強い衝撃が加わった時だけのようです。

このように衝撃吸収性と歩行の安定性を両立させた“ころやわ”は、400施設以上の医療・福祉施設で導入されていながら、転倒による大腿骨骨折報告数0件という実績を誇っています。

病院や施設では、ベッド周りに“ころやわ”を置くだけで設置可能なので非常にお手軽です。
また、一般のご家庭では、床材を“ころやわ”に変更するリフォームを介護保険を利用して可能になりました。

新しい価値観のモノが拡がっていくためには、このように簡便かつコスト面でのハードルが低いことは重要と感じています。

まとめ

  • 「転倒・骨折」が原因で要介護状態となる高齢者は多く、社会保障費の圧迫という点で社会問題となっている。

  • 株式会社Magic Shieldsは“ころやわ”という「ころんだ時だけやわらかくなる」床材を通して、転倒による骨折を防ぐビジョンを描いている。

  • “ころやわ”の衝撃吸収性と歩行の安全性は科学的にも証明されており、企業ビジョンの実現可能性と転倒による社会問題解決への可能性を示している。

  • “ころやわ”は、病院・施設から一般家庭へと、その価値を届ける範囲を拡げている。

最後までお読みいただきありがとうございました!

#推したい会社

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