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フランスの田舎暮らし

今日は私が2週間お世話になったフランスの田舎町に住む家族とのお話

私はある方法でいつもホームステイをしているんだけど、
ホームステイといってもお金を出してステイさせてもらうのとは
ちょっと違って、
英語ではExchange(エクスチェンジ)とか、WWOOF(ウーフー)とか言うんだけど
用するに、ボランティアみたいな感じ。

私たちがボランティアをする代わりに、
お家の人が宿と3食分の食事を提供しますよっていう形。

これを仕事を辞めたタイミングとか旅行で行ったタイミングで
かれこれ10か所くらい世界中のいろんなところでこのエクスチェンジを
経験してきた。

今回は友達とヨーロッパ旅行を2カ月計画して4か所のお家でボランティアをする計画だった。その移動途中の各地いろんなところでは2人で観光するっていうプラン。

今回はフランス南西部の田舎町。

Toulouse(トゥールーズ)から車で1時間程いった小さな村にあるお家。


ここのお家はゲストハウスを営んでいる家族で
広大な庭には畑があったり、竹林があったり、テニスコートがある。

今回は友達とヨーロッパ旅行を2カ月計画して4か所のお家でボランティアをする計画だった。その移動途中の各地いろんなところでは2人で観光するっていうプラン。

私たちは着いた瞬間から温かく迎え入れてもらえて、
ゲストハウスにステイすることになった。

通常ゲストが宿泊するGite(ジー)と呼ばれる貸別荘みたいなお家に泊まらせてもらった。


洗濯物はこの大草原の中真冬でもすぐ乾く。


だいたいどこのエクスチェンジに行っても、まず仕事は何をすればいいかその日の朝に聞いて、お家の方から指示された仕事にとりかかる。
その日に終わらなければ次の日も引き続きする。

本当にそれぞれのお家によって仕事時間も、仕事内容もばらばら。

今回のお家では主に外仕事。
お家の人が切った竹をひたすら友達と二人で笹の部分だけをカットしていく仕事とか、

果物の木の周りに生えている雑草や木を剪定していったりとか、

ある日はひたすら雑草を抜き続けたり、

どれもこれも簡単で楽な仕事ではない。

どうしてお金ももらえないのにそんなきつい仕事をわざわざするのかって
言われそうだけど、
私にはこんな仕事と引き換えに素敵な体験ができるから
私にとってどの経験も旅行より宝物になる経験ができた。

それは食事中の家族との会話だったり、
家族の生活を見る事、実際に体験できる事も
自分の価値ある経験になった。

ここの家族は、成人した子供たちが3人いて
食事を作るのは家族でローテーション制になっている。


今日はお姉ちゃんと弟が二人チームになって食事を作る日。

その次の日は2番目の弟その泊まり込みの彼女が二人で作って、

もちろん私たち2人も当番が回ってくる。

食事は必ず家族みんなが揃ってから食べ始める。

これはどうやって作ったの?とか、
この味付け美味しくていいねー、

とか家族で料理について会話が始まる。
そしてその日にあったことをそれぞれ家族で話しながら、
食事を楽しむ。
もちろんTVを見ながらとかではなくて
家族団らんで食事を楽しむ。

私はその家族の中に入って一緒に食事を楽しんでいるとき、

なんて温かい家族だろう。

私は毎晩こんなに家族団らんの時間を過ごしたことがあっただろうか。

TVもつけずにひたすら会話だけを家族で楽しむという経験は
レストランに行った時ならまだしも家でしたことは覚えてないくらいない。

心がとっても温かくなった。

食べ終わったあとは、
作ってくれた当番の人に「美味しかったよ!ありがとう!」って伝えて
当番以外の人が食器を洗い始める。

食事当番はそれからすぐ自分の好きなことを始める。

TVを見たり、犬の散歩行ったり。

私たちが当番の時には、
フランスに来る前に買ってきた日本のカレールーで
カレーを振舞った。

みんな「日本食が食べれるなんて嬉しい!レストランで食べると高いんだよ!」

って言いながら美味しいって言って食べてくれた。

私たちがここに来た時期が一番寒い2月だったっていうこともあって
お天気が悪い日の仕事は
お家のなかで夏の間に収穫して冷凍庫にいれてあったイチジクで
イチジクジャムを作った。

私たちはイチジクジャム作りは初めて。

大鍋で大量に作ったこともあってかき混ぜるのは
2人で代わりばんこ。

出来上がったイチジクジャムは早速
お昼の食卓に並んで
みんなでバゲットにつけながら食べた。

フランスの田舎町のお家で作ったイチジクジャムをみんなで味わって
食べるなんて味はもう格別美味しいにきまってる。

たくさん作って瓶に詰めた後は、一緒に作ってくれたお父さんが

「お土産に持って行きなさい」

ってひと瓶くれた。

いつも愉快なお母さんがそれを見て、

「美味しく出来たからって、他で売らないようにね」

って。笑

「売るわけないよー大切に持って帰るから」

って伝えた。笑

それはどんなフランスで買うお土産よりも
私にとって一番価値のあるお土産になった。



最終日、お家のお父さんとお母さんから


「あなたたちの好きなものをご馳走するから
何が好きか教えて!」

って言われて、私たちは
フランス料理かー。。
何がいいか言われてもあんまりピンと来ないよねー。
なんて話してて、

フランスと言えば私の中でディズニーの

「レミーのおいしいレストラン」

に出てくる料理「ラタトゥイユ」を思いついて、「ラタトゥイユが食べたい!」と伝えた。

最終日のディナーの時間
お父さんとお母さんがコース料理みたいに用意してくれて
家族みんなで
前菜の「パプリカのスープ」から始まり、



「ラタトゥイユ」がメイン料理として出てきた。

私の想像していた「ラタトゥイユ」は
完全にレミーの美味しいレストランの「ラタトゥイユ」
だったから家庭料理になるとこんな風になるのかと思いながら
食べたところこれがまたとっても美味しい!

私たち2人の為に「ラタトゥイユ」を作ってくれたことが
私には何よりも嬉しくて感動した。


野菜スープみたいなじっくり煮込んだ「ラタトゥイユ」と
お父さんお得意のカレー。
お父さんの作るカレーはいつもココナッツクリームが入ってて美味しかったなー。

そして、私たちが家族との会話の中で
クリームブリュレが好きってことを話したことも覚えていてくれて
デザートにはお父さんお手製のクリームブリュレが出てきた



最後2つ余ったんだけど
「2人とも仕事頑張ってくれたから2人のクリームブリュレ。」

って私たちは2個食べることが出来た。


愛情のこもったクリームブリュレは
レストランで食べるものよりも何倍も何倍も美味しい。


最終日わたしたちは家族から何回も何回も
感謝された。

「2人ともよく頑張ってくれた。
 大変な仕事なのに全て綺麗にしてくれてありがとう。」

って、バスの中で食べるおやつも持たせてくれて。


家族とはこれまでに本当にいろんな話をしたんだけど、

彼らが言っていた、

「コロナ中、世間は外に出られなかったり、窮屈でストレスな生活を送ってる中
私たちはこんな広い土地で何の不自由も不安もなく自由に過ごせた。
田舎でのんびり暮らすのが一番だよ。
お客さんが来れなくなってしまった事だけは大変だったけどね」

確かにそう。

ここにいたらこの広大な庭があるし、田舎だから人に会うことも全然ない。
散歩に出たところで誰もいないし。

私も将来こんな素敵な田舎町で
自由な暮らしがしたいなーって
思いがどんどん膨らんでいった。

2週間の滞在もあっという間、
でもこのたった2週間だけでも私の得た経験は
とっても価値があるもので
それはただフランスを旅行しただけでは得られないもの。

実際にフランス人と生活しながら
フランス人の生活を体験することで
やっと少しずつフランスがわかってくる。

まだまだほんのわずかだけど。

旅行ではフランスのキラキラな部分しか体験できなくても
このエクスチェンジでは本当のフランスが体験できる。

だから私がこのエクスチェンジをいろんな国でする理由はこれ。

旅行の思い出はあとあと、あー楽しかったなーってなるんだけど
たったこの2週間の経験は旅行の後も鮮明に覚えている。

世界にはまだまだ自分の知らないことと素晴らしい事だらけだね♪

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