【1日1文献】大腿骨近位部骨折患者における回復期リハビリテーション病棟 退院時の身体活動量#大腿骨近位部骨折#身体活動量#回復期リハビリテーション病棟

参考文献:大腿骨近位部骨折患者における回復期リハビリテーション病棟 退院時の身体活動量
筆者:○岡 和樹(OT)1),森田 裕介(PT)1),山本 洋司(PT)1)2),清水 完(OT)1), 恵飛須 俊彦(MD)
発行日:2019年
掲載元:第39回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード:身体活動量,大腿骨近位部骨折,回復期リハビリテーション病棟

【はじめに】 
・身体活動量は日常生活活動(以下,ADL) と運動を合わせたもので一般的に歩数が用いられる. 
・身体活動量はバランスや ADL 能力と有意な相関があ り,高齢者では転倒リスクを高め大腿骨近位部骨折な どを引き起こすことが報告されている.
・健康日本21 では高齢者の健康増進に一日6,000-7,000歩を推奨し ているが,地域在住の健常高齢女性の歩数は約4,500 歩と低値である(国民健康・栄養調査2017).  
・一方,回復期リハビリテーション病棟は大腿骨近位 部骨折患者の機能回復および ADL 改善を目的としたリ ハビリテーションを行う病棟である.
・多くの患者は ADL が自立し退院に至るが,地域在住の大腿骨近位部 骨折患者はバランス機能の低下,転倒恐怖感,疼痛へ の回避行動によって身体活動量が低下するとされてい る.
・そのため,回復期リハビリテーション病棟退院時の 評価及び具体的な退院指導,退院支援により在宅にお ける身体活動量の確保が重要である.
・しかし,大腿骨 近位部骨折患者の身体活動量を報告した研究は少ない.

【考察】 
・今回,大腿骨近位部骨折患者は,疼痛が軽度 であり,10m 歩行速度および FIM-M は大腿骨近位 部骨折患者が自宅退院可能とされる数値であった(岩 瀬ら2017).
・一方,身体活動量は地域在住の健常高齢 女性と比較し低値であった.その要因として,TUG が低値であったことが考えられる.
・バランス機能と身 体活動量には有意な相関があるとされており,バラン ス機能の低下が身体活動量に影響した可能性がある. 
・また,入院患者の余暇時間は非活動的であるとされて おり,生活環境が身体活動量に影響した可能性がある. 
・在宅での身体活動量を確保するために,バランス機能 の向上だけでなく,身体活動量の評価及び具体的な退 院時指導,退院支援が必要である.

参考URL:
http://kinot39.umin.jp/pdf/abstract/P3-3.pdf 

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