「動かぬ女」(岡本かの子)

 主人公が鉄道の席で出会った一行に印象的な令嬢がいました。鉄道に乗っている間ずっと令嬢は動くことはなかったようです。疲れや悩みのせいでは無い様子で、何も行動しないので考えていることも全くわかりません。同じ一行の男の子たちは騒いでいたり、蜜柑に興味を持ったりと子供っぽさを出しているので温度差があります。空気に耐えかねて不自然に発言する主人公の行動がリアルで面白いです。

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