「墓地へゆく道」(トーマス・マン)

 ピイプザアムという男は不幸な人生を歩んできました。天涯孤独な身の上で育ち、結婚して子どもが生まれても家族に先立たれています。さらには理不尽な理由で仕事も失うという不幸が続く人生です。狂ってしまうのも仕方ない半生で、死ぬまで不幸が続くのでしょう。タイトルもピイプザアムの報われない人生を表現しているように思います。

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