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夏に聴きたい音楽 2023

夏っぽい音楽が好きだ。過去にも夏向きの選曲を紹介しましたが、「今年もやって欲しい」というごく一部の方のリクエストにお応えして、夏に聴きたい音楽2023年版を作ってみました。ここ1~2年でリリースされた新譜を中心に、女性ヴォーカルやブラジリアン/ラテンサウンド周辺を15曲ほど。MVも夏っぽい映像を選んでいるので、そちらも併せてお楽しみください。

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(01) Laufey - From The Start
2023年夏のテーマソング。アイスランド出身の注目の女性シンガー、レイヴェイが今年リリースしたシングル。爽やかなボサノヴァのリズムに彼女のやや低めのヴォーカルが心地よい。MVは短い映像のループだけど、彼女の目の前には美しい海が広がっているに違いない。

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(02) Judit Neddermann - Celebrar
スペインの女性SSW、ジュディット・ネッデルマンの新作アルバム『Lar』より。2016年にリリースした「Mireia」の続編とも言えそうなブラジリアンフレイヴァーの名曲。ホームパーティの風景を捉えたMVも多幸感が溢れていて素敵です。

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(03) SelvaRey - SelvaRey Jingle
ブルーノ・マーズは"セルバレイ"というラム酒をプロデュースしていて、CM音楽もブルーノ・マーズ自身が手掛けている。これが夏向けの爽快感・疾走感あふれるナンバーです。2022年に配信リリースされていますが、たったの35秒。ぜひロングヴァージョンを作って欲しい。

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(04) Pacific Orange Band - Blue Magic
日本からのこの一曲。信頼すべき日本の音楽レーベル、カクバリズムのアーティストが集結したドリームチーム、パシフィック・オレンジ・バンド。宮崎カーフェリーの新船テーマソングです。陽気で爽やかなカリビアンナンバーで、フェリーの旅に出掛けたくなります。最高!

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(05) Damjan Pejcinoski Quartet - Belleville
ジプシー・スウィング。マケドニア共和国出身のギタリスト、ダミャン・ペイチノスキ率いる4人組の演奏です。イケオジたちの超絶技巧。モルディブの高級リゾート”Four Seasons Hotels and Resorts”で演奏していて、これが最高のロケーション。いつか行ってみたいな。

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(06) Zé Manoel feat. Luedji Luna - Não Negue Ternura
ブラジルの男性SSW、ゼ・マノエルのアルバム『Do Meu Coracao Nu』より。リリース自体は2020年ですが、2022年に公式MVが公開された。女性ヴォーカリスト、ルエジ・ルナとの共演。夏の日の光を大自然が浴びて輝き始めるような感覚がたまらないです。

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(07) Gabriel da Rosa - Jasmim Parte 1
今年デビューしたアーティストの中でも注目のひとり、ブラジル出身のガブリエル・ダ・ローザ。これはデビュー曲なのですが、映像の中にもブラジル音楽の往年の名盤が登場していて、音楽マニアぶりを匂わせている。音楽の方もメロウで気怠いブラジル音楽で極上です。

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(08) The Sweet Enoughs - Cerberus
ハイエイタス・カイヨーテのベーシスト、ポール・ベンダーによる変名プロジェクト、ザ・スウィート・イナフズ。アルバム『Marshmallow』は、イージーリスニング/エキゾチック風味の演奏でとても心地よい。MVの海のスロウ映像もいつまでも見ていられる。

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(09) Pachyman - Sunset Sound
真夏の午後、暑すぎて何もやる気のおきないときは、エアコンの効いた部屋でこういう音楽を聞き流している。プエルトリコ出身で現在は米国LAを拠点に活動しているPachyMan(Pachy Garcia)。ジャマイカのレゲエ/ダブを現在に蘇らせたようなヴィンテージなサウンドが魅力だ。

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(10) Avepez, Rosario Ortega - El Golpe
暑い夏の日も夕暮れが近づくと少し涼しくなってきます。そんなときは仲間を誘って海辺に出掛けてみましょう。アルゼンチンの男女デュオ、Avepezの曲はギターポップ的なサウンドながら、キュートなヴォーカルとメロウなアレンジが良い雰囲気です。

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(11) Rogê - Existe Uma Voz
日が傾くと涼を求めてどこからともなく人々が集まってくる。ブラジルの男性SSW、ホジェーの新作アルバム『Curyman』より、歯切れのよい16ビートのブラジリアンソウル~サンバソウル。このアルバムはアルトゥール・ヴェロカイが弦アレンジで参加している。

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(12) ¿Téo? feat. Lido - Belong In The Sun
コロンビア系アメリカ人の男性SSW/ラッパーのテオ(¿Téo? = Mateo Arias)。ブラジル音楽やボサノヴァの影響を受けたR&Bを得意としている。この曲は、メランコリックなメロディが印象的なR&B/ヒップホップで、黄昏のビーチの映像とマッチしている。

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(13) Gabi Hartmann - Mille rivages
フランスの女性SSW、ギャビ・アルトマンのデビューアルバムより。シャンソンをベースに、甘いヴォーカルにブラジル音楽やジャズの影響を受けたサウンド。夏も終わりに近づき、海辺には人影もまばら。セピア色に染まった海辺の映像がノスタルジーを誘う。

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(14) Aja Monet - Castaway
ジャズをバックに詩の朗読をする1950年代ビートニク詩人のスタイルを現代的にアップデートしたのが、米国の詩人アジャ・モネのデビュー作『When The Poems Do What They Do』。海のモノクローム映像とピアノをバックにしたポエトリーリーディングが絶品です。

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(15) Matt Block - Goodbye (Again)
最後はこの曲で締めましょう。米国の作曲家/プロデューサー/トランペット奏者、マット・ブロックのデビュー作『Strange Harbors』に収められている名曲です。夏の終わりを思わせる甘美でメランコリックなボサノヴァ曲。まるで映画のエンディングのような格調高さも感じさせる。

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以上、夏に聴きたい音楽2023年版15選でした。本当は10曲に収めたかったのですが、選んでいたら載せたい曲がありすぎて15曲まで増えてしまった。あなたの好きな「夏うた」があれば、ぜひコメント欄で教えてください。

まだ暑い日が続きそうですが、どうか皆さん、夏バテなどしませんように。あと、おまけの1曲をこの下に付けていますので、よろしければそちらもぜひ。

2023年7月 toru watanabe (pwm)

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