0624「あの日のレアキャラ」

朝から、ずっと懸案だった金勘定系の作業を一生懸命やる。基本的に全く向いていないし、やればやるほど「いーーーっ」ってなるけど、ずっと気になっていることがクリアになっていくので、わりと宿便を排出しているような感覚になって、進めていくと気持ちよくなってくる。会社のお金を見るのは自分にとってとても新しい領域で、制作会社で執行役員やってたときも、PARTYつくったときも、率先して細かくやっていくことが無かったし、ニューヨークの会社はもっとその日暮らしな感じだったので、この年になってやっと真面目にお金の管理をしている感があって、楽しいっちゃ楽しい。

現場でちょっと作業をした後に、地下鉄に乗ったら、知り合いのクリスが完全に目の前に座っていてものすごい偶然に驚いた。彼が日本に滞在したとき、日本の自宅を使ってもらったことがある。彼はニュージャージーの奥の方に住んでいるはずなので、そんじょそこらにいる人ではないのだ。

そういう、なかなか街で出会うことがない人にやたらと街で遭遇した日がある。それは、2011年3月11日だ。言わずとしれた東日本大震災の日だが、地震が発生した瞬間は、新宿の外れにある昭和30年代後半築の古い建物の4階だかで打ち合わせをしていた。揺れ始めてもしばらく打ち合わせを続けつつ、「これはやばい!」となってから荷物を置いて4階から駆け下りたのだが、階段を降りている間に、建物のコンクリートにピシッとヒビが入って粉が舞う瞬間を見たりして、すっごく怖かった。

しばらく外で様子を見た後、長男の保育園にも連絡がつかなかったので取り敢えず新宿から世田谷の自宅に歩いて行くことにした。そのとき、新宿からまずは甲州街道に抜けて笹塚のへんから旧山手に下がろうか、みたいなところまでの間に、やたらと久しぶりな人にたくさん遭遇した。どれくらいたくさんかというと、3人の人に「偶然」すれ違って、「あ、お久しぶりです!」となった。

これが何を示唆しているのかというと、あの日の地震の後は、新宿のいろんな建物から人が外に出てきていて、普段出てこないような人も外にいた。私も普段、新宿近辺を一生懸命歩くことなんかないので、私も私でイレギュラーな形で外を歩いていたのだ。つまり、あんな地震があったからみんな外に出てきていて「偶然」会うことができたが、みんな普段は建物の中で何かやっていて、会うことはないのだ。実はみんな、場所で行ったらすごい近くをかすっているのに建物の中にいるからわからないんだろうなあと思った。それどころではなくてちゃんと見ていなかったけど、あの日、外に出ていたたくさんの人の中には、滅多に街で見かけることがないレアキャラがたくさんいたのだろう。私も彼らにとってはレアキャラだったのかもしれない。

東京は地震がたくさん起こっているらしい。千島列島の火山も心配だ。くれぐれも気をつけてお過ごしください。

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qanta

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