シュルレアリスムと仏教思想②
鈴木大拙氏の著書【禅】より
釈迦牟尼が悟りをひらくとき、問うものと問いの区別、自己と非自己の区別は消えて、ただ一つ未分の「不知なるもの」があるのみであった。
自我を意識する自己もなく彼の知性に相対して彼の存在をおびやかす問いもなく、さらにまた、頭上を覆う天もなく、足下を支える地もなかった。
二元の消失が「無為」であり「空」である。「無為」というのは「条件によって存在しているものの消失」
心が「無為」に到ったという時「絶対空」の状態に入ったということ、一切の条件制約から全く自由