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短い小説のつめあわせ

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ジャンルを分けず、短い小説を詰め合わせています。原稿用紙10枚程度のものが主で、それより短いものや、連載のものもあります。好みのものが見つかれば幸いです。 不定期に更新中。感想頂… もっと読む
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2020年5月の記事一覧

Beautiful City 3/3

Beautiful City 3/3

前回のお話はこちら

0:00 AM

 深夜、高須は家路についていた。明日提稿するための記事をかき上げたり、資料の整理をしたりしていたら、こんな時間になっていたのだ。家までの道のりは遠く、人気がない。会社の車を使いたいところだが、通勤には使えないことになっている。

 歩き慣れた公園の道。草木に囲まれたここは、朝は散歩コースとして市民に利用されている。広い間隔で立つ街灯が、まばらに舗装された道を

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Beautiful City 2/3

Beautiful City 2/3

前回のお話はこちら

2:00 PM

「アメリカンとブレンドですね。かしこまりました」

 カフェ店員の女の子は注文を取ると、機械的にお辞儀をして去った。二十代、夜間の学生だろうか。一つにまとめた黒髪が歩くたびに左右に揺れる。仕事柄のせいか、人を観察する癖がついてしまった。

「なーに三十にもなって女の子のケツじろじろ見てるんだよ、高須」

 からかうような声に我に返って、高須は

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Beautiful City 1/3

Beautiful City 1/3

4:00 AM

 男は街をさまよっていた。春が来たとはいえ、夜明け前は寒い。薄いジャンパーは気休め程度にしか寒さをしのげず、頼りなかった。遠くにラバーズの本社ビルが見える。街のシンボルたる威厳を持った巨塔の姿に男は目を細め、赤いキャップを目深にかぶった。

 赤いキャップはホームレス仲間のヤマさんからもらったものだった。唯一信頼していた彼が、男に与えたもの。これを被っていると、ヤマさんとどこかで

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淡麗日和

 このイラストは、みんなのフォトギャラリーから使わせてもらっています。ありがとうございます。

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 スーパーから帰ってきて、六時。夕方にしては暗すぎて、夜にしては明るい。四ノ原椋(しのはらりょう)はスイッチを入れ、蛍光灯をつける。カチカチと何度か瞬いて、頼りない光が侘しいワンルームを照らした。残った洗い物、冷蔵庫の横に置かれたペットボトルや

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