今さらオンライン学習サービスを作った理由
「デジマナビ」をリリースしました
本日、2023年10月24日、デジタルマーケティングのオンライン学習サービス「デジマナビ」をリリースしました!
今回は、「後発ながら何故オンライン学習サービスを始めたのか」について書いていこうと思っています。
前置きとして、サービス概要をサッと紹介していきます。
「サービス概要は別に知らんでもいい」という人は読み飛ばしてください。
サービス概要
デジマナビは、動画とクイズで学べるオンライン学習サービスです。
今のところ、100本以上のレッスン動画を用意しており、今後もどんどん追加していきたいです。
現在公開しているコースは以下です。
デジタルマーケティング-基礎編
リスティング広告-基礎編
リスティング広告-応用編
ウェブサイトの基礎知識
Google Analytics4
SEO-基礎編
分析・統計学入門
かなりHowが多いので、今後はもう少しWhyとWhatの部分も足していきたいと思っています。
サービスの強み(だと思っていること)
私が考えている強みは以下の3つです。
動画とクイズで、順序立てて学べる
実務でも使える
とにかく安い
これらの強みは、「何故、デジタルマーケティングのオンライン学習サービスを始めたのか」にも紐づいてくるので、サラッと紹介します。
単に動画が見れるだけだと、Udemyでコンテンツ作るのとあまり変わらないので、動画閲覧後に理解度チェッククイズを用意しました。
またデジタルマーケティングに関連する情報は、ググれば出てくるし、ChatGPTに聞けば分かる時代です。
ただ言葉を知らないと、どう調べたら良いか分からないとも思うので、かなりレッスンの順番にはこだわりました。
まだ紹介していない用語や考え方は、なるべくレッスン中に用いずに、分かりやすい言葉で説明したつもりです。
あとは実演動画もかなりあるので、実際の操作画面を見たい、というニーズにも応えているつもりです。
ただ動画を作成しながら、「本の体験がリッチになっただけやん!」と思ったので、本と同じくらいの価格設定にしました。
デジタルマーケティングのオンライン学習サービスが世の中にない理由
デジタルマーケティング支援事業の悩み
まず、私が起業した理由について簡単に紹介します。
起業してから、とりあえずこれまでの知識やスキルを活かして、関わる人たちをハッピーにさせたい気持ちで、主にデジタルマーケティングの支援を行ってきました。
今のところ営業をかけずに人の紹介だけで、生活に支障のない分のお金はもらえています。
ですが、この身一つなので、稼働時間に限界があります。。これは一人社長共通の悩みな気がします。
「まぁとりあえず生き急いでも身の丈に合ってないから、落ち着いたら考えよう」と思って5ヶ月くらいすぎました。
5ヶ月間で色々な仕事をしたのですが、中でもデジマナビを作ろうと思ったきっかけとなった仕事は「GA4の勉強会」です。
ちょうど旧GA(UA)からGA4への移行が迫っていた時期だったので、まだ事業を始めたての企業や、割としっかりマーケティングに取り組んでいる企業、超トラディショナルな企業などにGA4の勉強会を実施しました。
合計3時間以上の勉強会、且つ各企業のレベルに合わせた内容にしたので、準備などにも時間がかかり、ギリギリの見積もりでも1開催5万円くらいになってしまいました。
GAに慣れ親しんだ私からすると「大した話してないんだけどなぁ」と、ちょっと申し訳無さもあり、先述した稼働時間の限界もあり、なんかもう少し良い方法ないかなと思うようになりました。
デジタルマーケティング学習サービスは高い!
デジタルマーケティングの学習サービスは、実は世に溢れています。
講師型のサービスが中心で、1on1なのか教室制なのか、リスティング広告なのかSEOなのか、サービス内容は多種多様ですが、「めっちゃ高いな」といいうのが私の率直な感想です。
これはデジタルマーケティングに限らず、エンジニアリングの講師型のサービス、ウェブデザイナーの講師型サービスなど、個人的には高いなーって思っています。
というのも一時とあるサービスで、講師側として教えていたこともあるからです。
今はカリキュラムが違うかもしれませんが、当時は「こんな内容にウン十万払うんか・・・」と思っていました。
私がGMO NIKKOに未経験で入社した際は、同じレベルの研修を給料をもらいながら受けることができたので、スキルを身につける手っ取り早い方法は未経験採用をやっている企業に入ることだと思っています。
とはいえ、とはいえとはいえ、転職してスキルを身につけて辞める、みたいなことが簡単にできないからこそ、高くても講師型のサービスには需要があるんだと思います。
マーケティング領域でProgate的なサービスがない理由
その上で、私は「なんでデジタルマーケティングにはProgateやドットインストール、Paizaなどの低価格な学習サービスがないんだろう」と思いました。低価格な、がポイントです。
かくいう私は、PaizaとドットインストールでPythonを学びました。HTMLやCSSは、中学生のときに読んだ「ホームページの作り方」的な本で学びました。
Pythonを独学で学び始めてもう10年になりますが、一人でサービスを作れるほどには成長できたと自負しています。(コードぐちゃぐちゃですが)
このようにエンジニアのオンライン学習サービスは世の中にあるにも関わらず、デジタルマーケティングのオンライン学習サービスがない理由は、個人的に以下の3つだと思っています。
需要の問題
学ぶ領域の問題
得られる成果の問題
1つめの需要の問題は、単純に職種別人口から読み取れます。
2022年のヒューマンリソシアの調査によると、日本国内のエンジニア人口は132万人です。
一方で2018年のこちらの調査によると、日本国内のマーケター人口は2万人しかいません。
調査時期の違いや「そのスキルを求めている人は別である」という観点を鑑みた上でも、市場規模は50倍違うと言っても過言ではありません。
2つめの学ぶ領域の問題は、定性的な話になりますが、エンジニアの場合、オブジェクト指向の言語を学べば、他のオブジェクト指向の言語でも応用が効く気がします。
英語を学んだら、スペイン語やフランス語の習得も早い、みたいな感じだと思います。(本職エンジニアの人に怒られそうですが)
こと自分を例に挙げると、Pythonが一番慣れ親しんでいますが、PHPやJavaScriptも、読めばある程度わかります。(Vueとかちょっと分からんけど)
一方でマーケティングは、大枠の考え方はどの手法においても共通していますが、リスティング広告で学ぶべきことと、SEOで学ぶべきこと、Google Analytics4や分析で学ぶべきことに違いがありすぎます。
よく「マーケティングを教えてほしい」と言われて困ってしまうことがあります。
マーケティングという言葉の意味が広すぎるが故に、どの分野について知りたいか分からない、となってしまうからです。
市場における需要は狭いのに、学ぶべき分野が広すぎるという状況が、デジタルマーケティングの学習サービスを運営する上でハードルになっているのかなと想像しています。
3つめの得られる成果の問題は、エンジニアの場合は学んだ上で成果物を創出できますが(例えば電卓アプリなど)、マーケティングの場合は成果物を創出することが難しいです。
「GAで分析できるようになった」「良いクリエイティブを作れるようになった」の判断基準がないため、どこまで学べば一人前なのかが分かりづらいです。
なので講師型にあるような臨場感がないと、ユーザーはオンライン学習サービスを受け入れない気がしています。
最近では教えるだけじゃなくて、実務も取り入れた講義を提供している講師型サービスも多いですしね。
一人社長だからできたこと
逆にこれらの課題を解決すればいいんじゃね?と思い、デジマナビを作ることにしました。
完全ではないですが、ある程度は解決できたと思っています。
まず需要面ですが、これまでの株式会社Qooxの事業を通じて「組織にデジタルマーケティングが分かる人がいない」「今の代理店に不満がある」「何から始めればいいか分からない」という悩みを抱えた人を多く見てきました。
職種別人口にはあらわれていませんが、多くの人がマーケティングに困っている気がしています。
仮に需要がなかったとしても、講義の内容作成、動画撮影、バックエンドの開発などなど、ほとんどコストをかけずに一人でやってきたので、価格を高くする必要はありません。
正直、初期費用はフロントエンドの業務委託費半月分くらいしかかかっていません。
ランニングコストも、私が全てバグ修正するのでサーバー費用くらいです。(バグが頻発したら本当に辛い)
一人社長だからこそ、需要と供給のバランスをぶっ壊した価格で提供をすることができたということです。
しかも一人社長なので、このサービスがコケても、儲からなくても、赤字でも、自分だけが没するだけなので、問題ありません。
多くの人に「もっと価格あげていいんじゃない?」って言われましたが、価格を上げると実現したいことの1つである「情報格差をなくすこと」から遠くなると考えているので、価格はしばらく据え置きです。
そして講義内容はリスティング広告だけでなく、SEOやGoogle Analytics4、分析などなど、様々なコースとレッスンを用意しています。
デジタルマーケティングの学習サービスで、統計学やCookieの仕組み、JavaScriptやGA4などを扱っているサービスは他にないと思います。
今後も私の知見の範囲で、SEO応用編やアプリ、EC運営などのコースを追加していく予定です。
また得られる成果の問題に対しては、まだまだ体験として弱いですが、Progateやドットインストール、またGoogle時代の研修内容を参考にして、理解度チェッククイズを用意しました。
一応、理解度チェッククイズを進めていくと、レベルがアップしていく仕組みなのですが、もうちょっとnoteみたいにバッジ機能などを充実化させて学習意欲を促進させたいです。
ともあれ、一人社長だからいつでも畳める、儲からなくて良い、というフットワークの軽さを活かせば、デジタルマーケティングのオンライン学習サービスを提供できるのではないかと思い至ったのです。
デジマナビで実現したいこと
真っ直ぐな情報を発信し続ける
最後に、私がデジマナビで実現したいことです。
とは言っても、一人社長だからいつでも撤退できると思ってますし、思い立ってすぐ作り始めたので明確なビジョンなどはありません。(考えながら書いてます)
明確なのは「情報格差をなくすこと」です。これはずっと変わらないです。儲からなくてもいいです。(儲かったら、そりゃ嬉しいよ)
マーケティングって、非常に曖昧な言葉であるにも関わらず、なんだかカッコいい的な捉え方をしている人も多い気がしています。
でも実態は地道な作業が多いし、コミュニケーションコストも多いし、覚えること多いし、そんなキラキラした職種ではないと思っています。
にも関わらず、SNSなどでは「マーケター」を名乗る輩がはびこっており、最終的には何の役にも立たない情報商材を売りつけるなんてこともザラです。
「誰でもできるSNSマーケティングで月10万円の収入を!」みたいなやつ、あれを撲滅したいです。
撲滅するためには、マーケティングに対するキラキライメージを払拭しないといけないです。
なので、デジマナビでは綺麗事言わずに、真っ直ぐな情報を伝え続けたいと思っています。
そして、このようなサービスを運営しているということ自体が、私の会社のアイデンティティにもなると思っています。
後発でも、市場価値が低くても、デジタルマーケティングのオンライン学習サービスを私の会社で作るべきだと思いました。
マーケティングは売れる仕組みを作ること
「いや、それってマーケティング的にどうなんw?」って思う人もいるかもしれません。
マーケティングとは、売れる仕組みを作ることだとデジマナビの最初のレッスンでも紹介しています。
「デジマナビで学べば月5万円の副業収入も実現できる!」「デジマナビで学んでマーケティング職にキャリアチェンジ!」などのサービスの強みやコピーを作ったほうが、デジマナビは世の中に浸透するかもしれません。
でもそれは、私個人の理念には反していて、語弊がある強みやコピーを使ってまで売れる仕組みを作りたいとは思いません。
デジマナビを通じて副業が成功する、キャリアチェンジできるとは思っていませんし、期待していません。
冒頭に説明した通り、デジマナビは「本の体験をリッチにしただけ」です。
なので、等身大ではない表現や訴求は一切使いたくないと思っています。
余談ですが、私の30代のテーマは等身大です。
辛くなったらすぐ撤退!
何度も説明した通り、デジマナビは一人社長だから成り立っているサービスです。
辛くなったらすぐ撤退しますw
撤退する時は、作成した動画は全部Udemyとかにアップしようかなって思っています。
辛くならないように、頑張ります。
最後に
最後に、一応宣伝です!
デジタルマーケティングを学びたい方は、ぜひデジマナビを使ってください!
今後、新人研修用に監督者側も個人の学習進捗が確認できる法人アカウントとかも作りたいと思っています。(いつになるか分からない)
あと、本当に一人開発は辛いことばかりでした!
土・日・月、3日連続夜中の3時くらいまで作業して、なんとかリリースに至りましたが、残念ながら私には喜び合う仲間がいません。
気持ち的にかなり辛かったので、よかったらイイネしてください。励みになります!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?