文芸誌『しししし Vol.5』掲載、「随筆かいぼう教室キックオフ」構成の裏側を公開したことについての背景

 少し前に、東京・赤坂の本屋「双子のライオン堂」が発行する文芸誌『しししし』の最新号『Vol.5』(枕詞が長い)に掲載されている、「随筆かいぼう教室キックオフ 宮崎智之×わかしょ文庫」の構成を担当しました。

 YouTube配信で行われた対談を、規定の字数に収めて原稿化する役割で、そのプロセスをまとめた文章を『しししし』公式サイトに寄稿しています。

 
 私はただの個人事業主の出版関係者で、対談の登壇者ではなく、配信をリアルタイムで視聴したわけでもなく、本当に全くの第三者という立場から(双子のライオン堂の事業に少しばかり関わっている距離感から)、この仕事を引き受けました。

 そうした立場でも編集後記のような文章をしたためたのには、大きく分けて2つ理由があります。

 1つは、実作業の過程を公開することで、これから先に、同じような役割を担う誰かの参考になると思ったから。

 もう1つは、1冊の文芸誌をつくる舞台裏の、端の端にいる1人の内面でこんなことが起きていたんだということを知ってもらうだけでも、読者の「読み」が深まり、シンプルに「面白みが増す」と思ったからです。
 

 文芸誌や雑誌に限らず、本と呼ばれるものの中身がどのようにつくられるのかは――印刷・製本の過程で、どのように外身がつくられるかもそうですが――、意外と表に出されないものです。

 もちろん、いろいろな事情から明かせないことも多かったりはするんですけど、公開できるものは積極的に表に出して、「そうだったんだ」「おもしろいじゃん」と捉えてもらえれば、手に取って読んでみたいと思う人も増えると思います。
 なので、そうした希望も込めての「裏側の公開」でした。
 
 ちなみに、「『随筆かいぼう教室』って何?」と思った人は、ライター・宮崎智之さんのnoteを参考に。 

 そして、「文芸誌『しししし』っていうのはどんな雑誌?」と思った人は、公式サイトでバックナンバーを含めたチェックを。 

  きっとそこには、まだ見ぬ文芸の世界が広がっているはずです。


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