言葉集め 暗香疎影
暗香疎影
読み──あんこうそえい。
意味──どこからともなく漂う花の香り、月光などに照らされて疎らに映る木々の影。特に詩歌において梅花のものをいう。
珍しい読みの熟語が組み合わされている。
「暗香」がどこからともなく漂う花の香り。闇から漂ってくる花の香り。特に梅。
「疎影」は疎らに広がる木々の影。特に梅の木の枝。
意味としても、単に二つの熟語を合体させたもののようだ。しかしまぁ、梅への愛を感じる。
出典を調べると、梅の詩人とも言われた林逋の「山園小梅」らしい。だとしたら、梅の要素がそこかしこに見えるのも納得できる気がする。
しかし「あんこう」はともかく、「そえい」だ。読みが特殊すぎる。私のスマートフォンで「そえい」と打ったら、まぁこれやろと言わんばかりに「ソエイ」と出てきた。
無数に存在する漢字の中で、「ソエイ」なんて独自性を獲得するとは。
使いどころとしては、やはり夜に梅の香りが漂ってきたときに使いたいところだ。
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