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Day 16 時差の壁

世界は情報通信技術の進歩により、グッと近くなりました。

私はそろそろ半世紀近く前の帰国子女で、父の仕事の関係でフランスのパリに住んでいました。当時は庶民の通信手段といえば国際電話だけでした。それも、タイムラグで自分の声が受話器を通じてこだまして、それが終わってから相手が話さないと、お互いの話が折り重なって聞き取れなくなってしまいます。そこに通話料もべらぼうに高いとあって、日本の親戚に電話するのはお正月の時ぐらいでした。LINEって何よ、の時代です。

大晦日の紅白歌合戦も、今はリアルタイムで観られますが、その当時は、放送後数ヶ月経ってから8ミリの大きなリールで番組の録画が日本人会に届き、我々は日本人会から
「〇〇月✖️✖️日🔺時よりNホテルにて紅白歌合戦の上映会を行いますので、皆様ぜひお越し下さいませ」といったような手紙受け取り、当日になると会場に集まってみんなで映写機が映し出す紅白歌合戦を観たものでした。

現在では、コロナ禍に生まれた試みにより、リアルタイムで世界中の人達と繋がれる時代ですね。それでも、私には「時差」は未だに大きな壁だと感じます。アメリカの朝は日本の夜。時差がなくなる時代というのは果たしてやってくるのでしょうか?


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