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順調な仕事、不調な仕事

郷に入っても郷に従うな。

僕が勤める広告デザイン会社には、
僕と同じ職種の人が1人もいない。
(同職種の人は漏れなく辞めた)

なので会社に依頼が来た時は、
必然的に全仕事を僕が受けることになる。

ウチの会社は大きく分けて、
2チーム存在する。

女性チームと男性チーム。

女性チームは割と和やかで、
言いたいことを言っても、
否定されず受け入れてくれる。

より良い広告が作れている実感がある。

女性チームはデザインも上手いし、
企業から全幅の信頼を獲得している。

「仕事が早いし助かります」
「丁寧でありがたい」
「綺麗に構成してくれる」

ありがたい言葉の数々。
仕事が楽しいと思える瞬間だ。

だけど、男性チームは真逆の反応だ。

同じ人間の評価とは到底思えない。

今は新規プロジェクトを4つ同時に進めている。

女性チーム2つ、男性チーム2つ。

女性チームは速やかだ。

僕が大筋のクリエイティブを進め、
それに沿ってデザイナーさんが
キレイに体裁を整えてくれる。

大きな仕事であっても、
2週間もあればカタチになる。

一方の男性チームは初っ端から苦戦する。

僕が大筋のクリエイティブを提示しても、
首を縦には振らず中々決まらない。

何度も何週間も試行錯誤を経て、
社内で大筋を決定し先方へ回す。

そして評価はズタボロだ。

「仕事が遅い」
「考えてますか?」
「ダサい」

結局最初に僕が考えたクリエイティブで、
先方から合意をもらう。

一体何の時間だったのだろうか。

このチーム2つに共通しているが、
僕は最も歳が若くキャリアも浅い。

男女間で差異を出したくないが、
どこか男性チームはプライドを
優先しているように感じられる。

「メガッパに指示されたくない」
「自分の考えが正しい」
「自分の考え以外は悪だ」

そして、僕も従っている。
僕も僕で自分を殺している。

これはこれで僕の責任だ。

仕事って結局は人間関係だと思う。

僕がキチンと言えていたら、
お粗末な結果にはなっていない。

言える人には言うくせに、
言えない人には言わない。

スネ夫のような大人が僕だ。

「郷に入っては郷に従え」

これはよくない習わしなのかもしれない。

より良い人間関係を、
より良い仕事をするために、
ワガママな自分をさらけ出す。

人に迷惑を掛けない程度に。

それが今年度の目標。

春になり、踏ん切りがついた。

転換期。

今のままじゃダメで、
かと言って変わり過ぎてもダメ。

マイナーチェンジ。

驕らず、怠けず、慢心せず。
謙虚でありながら自我も出す。

ハナタレ小僧の僕にとって、
一見矛盾しているような高嶺の目標。

「目標なんて持たない方が良い」
そういつも思っているはずなのに、
春の陽気が考えを鈍らせているのだろうか。

花粉症の僕は鼻をかみながら、
より良い未来について考える。

メガッパ

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