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残像のスープ 気づけば富士樹海

シリーズ・現代川柳と短文NEO/022

 なるほど海か、と納得してしまうが、よくよく考えれば樹海は森で、それを海にたとえているにすぎない。つまりここには森を「まるで海のようだ」と俯瞰する視点が存在するのだ。どこだ、どこにいる、と錯乱してあたりを見回すと、富士山頂のほうから「ニヤリ」という音がした。

【本日の現代川柳】
残像のスープ 気づけば富士樹海
/今田健太郎

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