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東証がPBR1倍割れの会社に改善要請

東証が異例の要請「PBR1倍割れ改善」の"真意"
https://toyokeizai.net/articles/-/668776

これを見て皆さんはどう感じられただろうか。
私は日本らしいトップダウン的なやり方に感じた。株式市場は中央政府的な存在がコントロールするのではなく、民主主義的な側面を持つからこそ成功してきたと考えている。

一方で日本の経営効率が改善されるのなら、それはそれでいいことだとも思ったが、残念ながらこの要請には何かを強制することも罰則もない、ただのご意見表明であった。

常にPBRが1倍を切るような会社は、大抵利益率が悪く株主への還元性も乏しい。このような会社の経営陣は、何故株価が低い状態で放置されているのかも、何をすれば良いのかもわからないために、何ら改善策を施さない集団である。

PBR1倍を割っているような会社を減らしたいのなら、外国の投資家及びアクティビストをより積極的に受け入れるべきである。日本の株主は会社に対して積極的に株主還元を要求したり、成績の悪いCEOを追い出したり、利益率の悪い事業を切り離せなどと脅したりはしない。アメリカ企業の利益率が日本企業に比べて非常に高いのはアクティビストという存在が際立つようになったからだ。外部からの圧力のない会社経営ほど簡単な仕事はない。業界の中の1企業でも経営改善されれば、自然と残りの企業も追随せざるを得ない。

日本企業が世界の投資家の注目を集めたいのであれば、英語で財務諸表を作成する義務を設けた方が遥かに効果がある。


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