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#2 不安障害の始まり

不安障害というものをご存じですか?
普段なら気にならないような些細な不安さえも恐怖に感じて、身体に症状がでてしまう精神疾患のひとつです。

私は今年、不安障害の診断を受けました。

ですが、自分自身は精神疾患だと思っていませんでした。
原因不明の不調があり、内科を転々としていただけだったのです。
そのため精神疾患の診断が少し遅くなり、治療にも少し時間がかかる状態だと言われています。

精神疾患は早めの診断と早めの治療が早期社会復帰の鍵とのこと。
一人でも多くの人が無理をしている自分に気づき、自分自身を休めるきっかけになればと思い、今回の記事を書くことにしました。
ここからは私の体験談を話します。

私は元々、夜が苦手でした。
12時には勝手に眠くなってしまうくらいの朝型で、夜遅くまで起きているとだんだん吐き気がしてくる体質です。

それなのに、社会人になって就いた仕事は夜勤が中心の仕事でした。

入社して半年経った頃から仕事終わりに必ずお腹を下すようになりました。
それを機に体がだるくて重い、眠れない、頭がぼんやりする、肩こりと頭痛がひどい、動悸がする、などの症状が少しずつ出てきたのです。

病院に行っても問題なしと言われるだけで、どれも短期的な症状だったのであまり気にせずに過ごしていました。

するとある日、急に強い腹痛と強い吐き気に襲われたのです。
腹痛と吐き気に耐えていると寒気と震えが止まらなくなり、顔のしびれと動悸、頭痛の症状まで出てきました。
わけもわからない私は「マズい」と思って救急車を呼びました。

何かの病気かもしれない、私は死ぬのか、そんなことを考えながら救急車に揺られていたのを覚えています。

運ばれた病院で言われた診断は「問題ありません」でした。
あんなにつらかったのに信じられない、と思いました。

問題がないこと自体はありがたいのですが、如何せん症状としてつらい思いをしているのだからその原因くらいは知りたかったのです。
しかし原因はわからないと言われ、ほんの1時間ほどで家に帰されました。

不思議なことに、帰るころにはあんなにひどかった症状は少しの余韻を残してすっかり落ち着いていたのです。
意味がわかりませんでした。

この症状が「迷走神経反射」とよばれる自律神経の暴走による症状の可能性があることを知るのはだいぶ先のことです。

この症状が現れて以降、私は度々心身の不調を感じるようになりました。
元々もっていた過敏性腸症候群の悪化、眠くならない、寝られない、頭痛、めまい、肩こり、体の背面のだるさ、食欲不振、体重低下などなど。

これらの症状がひどくなり休職をすることになりましたが、この時にもまだ精神疾患を疑っていませんでした。
単に過敏性腸症候群が悪化しただけ、そのほかの不調は夜勤からくるものだと思い込んでしまったのです。

精神疾患かもしれないと気づいたのは、休職後に行った病院でした。
色々検査をした結果、内科的に問題がないので疑うとすれば精神疾患かなと伝えられました。

そこで初めて自分が精神疾患かもしれないとわかったのです。

でも、なんとなく認めたくなくて心療内科を受診できずにいました。

今思えば早めに心療内科を受診していれば、と後悔の気持ちもあります。
心療内科がこわくて行けなかったのも事実です。

でも行ってみたら想像していたような怖さはなくて、しっかり話を聞いてくれるくれる先生の指示のもと、治療しています。

私は自分の不安障害の始まりを、夜勤による潜在的な自律神経の乱れに晒され続けたことだと思っています。
毎度の下痢や頭痛といった体の不調に耳を傾けて、もう少し早く対処をしてあげればよかった。
そう思ってしまいます。

もし今体調の不安、心の不安がある方は無理をしないでください。
だるい、やる気が起きない、眠れないといった症状でも体からのSOSです。

いつものこと、と過信しすぎず無理している自分に気づいてあげてください。
頑張るか、よしやるか、と自分を鼓舞している時は無理をしている時です。

自分に優しい自分になれますように。


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