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ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」。この人がゲーム作ってた事、知ってました?(5)

この記事には重要な注意点があります。必ず(1)の記事文頭に記した注意書きをお読みの上でお楽しみください。

画像ならびに、ルイス・キャロルに関する研究成果等は、主としてwikipediaの英語版から引用しています。それに加えて、彼の友人らの記述等も一部引用していますが、すべてwikipediaの文末に参考文献リストとして書かれている書籍類に基づきます。

 今回は、ルイス・キャロル氏のカードゲーム作品を紹介します。このカードゲーム、あのライナー・クニツィアの著名な名作カードゲームと言われている「バトルライン」に、なんとなーーく印象が似てませんか?なんというか類似性を感じるんですが。
誰がなんと言おうとも、こっちのほうが、遥か昔に作られてるわけですし。なんだか気になります。気になるだけで何もしませんが。

あと「ゲームを降りる」ことができるのは、明らかにポーカーから取ったルールですよね。彼は賭け事も少々たしなんでたみたいですね。

ということは、学生時代の友人らと酒をチビチビやりながら、4人で小さなテーブルをかこんで「コール!」なんて叫びながら、ポーカーをやった回数は、きっと数えきれないほどあったずです。
なんか、そういうのって、ごく平凡な「よくある大学生たちの情景」だな、と思うのです。
そんなことが、このゲームのルールの作り込み具合から見えてきます。

イギリスのどこにもいるだろうという「フツーの学生さん」。そんな一面も絶対に持ってたはずだよ。
そんな確信を、ルールの作り込み具合から感じ取ることができます。

Court Cricular   2 to 4 players 
勝利条件:
ラウンド(小さなゲーム)を何回も繰り返す。合計得点が20点(あるいは50点等)に達した人が勝利。
用具:
トランプカード52枚。
ジョーカーは除く
準備:
カードをよくシャッフル。1デッキにまとめる。
(裏面を上でテーブルに置く)
カードを1枚ずつ引き、大きい数字が先手、小さい数字は後攻(親)になる。
*同じ数字になった場合はカードを引き直す。
*3~4人の場合は親を決めるだけ。以後は左まわりルール。
親は、各自に6枚ずつカードを配る。配り終わったら、テーブルに1枚表に向けて置く。これは(リード札)と呼ばれる。

遊び方 2playersの場合で説明
順番に1枚ずつ、リードに沿えるようにしてカードを出す。
全員が3枚のカードを出したところで終了。3枚は手札として残る。

リードを含む4枚で、高い役を作る。図に書かれている数字は、カードを出す順番を示している。


出ているカード4枚(自分の出したカード3枚+リード1枚)での役の強弱により、勝者と敗者が決まる。
役が最も強い順から、以下に説明する。
4枚役(Strong)
・quartet 同じ数が4枚
・sequence 連続した数4枚
・sympathy 同じマークの札4枚
・court circular 絵札が4枚
注意:sequence役に限り、特別ルールがたくさんある。以下の通り。
・sequence役の場合、カードを1枚ずつ出す時に数字の並び順をバラバラに出しても良い。
・sequence役の場合、「リード札」は絶対に端の数でなければならない。たとえば「2345」の場合は、リード札が2か5でなければならない。
・sequence役の場合、Aは特別なカードで、JQKAとも使えるし、A234とも使える。

3枚役(so-so strong)
・trio 同じ数が3枚
・sequence 連続した数が3枚(出ている順序はバラバラでもよい))
・sympathy 同じマークの札3枚
・court circular 絵札が3枚

2枚役(weak)
・pair 同じ数が2枚
・valentine ハートが2枚
・etiquett 絵札が2枚

もし、両名とも役なし(ブタ)だったとしても次のルールを使って勝敗を決める。このルールは全く同じ強さの役ができた場合にも適用する。絶対に引き分けにはしない。
・ハート♡、ダイヤ♢、クラブ♣、スペード♠の順に強い。
・ハート、クラブ・・・では勝負がつかない場合は、A,K,Q,J,10,9,8・・・の順に強い。2が最弱。
例えば、2名ともハートのsequenceができた場合、数字の大きい人が勝ち。
1つのラウンドで勝者と敗者(最も弱い役だった人)の2名が決まったら、次のように処理する。
勝者は、テーブル上に見えているカードのなかから、任意の1枚を選び、次のラウンドの「リード札」とする。
残りのカードはすべて、自分すぐ手前に集める。(これらは後で得点になる)
今のラウンドで「親」だった場合:全てのカードを裏返しにする。
今のラウンドで「親」ではなかった場合:全てのカードは表にしたまま、
自分の手もとに集める。
*対戦相手が見たいと申し述べた場合は、表にしているカードに関しては、絵札が何枚あるか、ハートが何枚あるかなどの情報を開示しなければならない。
●次のラウンドにむけての規則
最も弱い人が次回の「親」になる。
勝者は、次のラウンドでは、一番はじめにカードを出す人になる。
★重要なルール:ラウンド途中で棄権する(ゲームを降りる)
このゲームはポーカーと同様、途中で降りる権利がある。
降りることができるのは、全員が1枚目をもう出し終わっており、かつ、誰もまだ3枚目を出していないタイミングだけ。
降りた人は、自動的に次のラウンドで「親」になる。また、3~4名でゲームしていた場合は、誰か1人が降りたとしてもラウンドを続行する。
●得点計算について
52枚のカードを使い切ってしまいそうな時点/あるいは使い切ってしまった時点で、点数集計を行う。
*点数集計法
表のカード 2点
裏のカード 1点
ハート   1点(ただし表)
絵札    1点(ただし表)
手札    0点
重要な注意点! 例えば「表のハート♡のQ」だった場合は4点と計算する。 
誰かの得点が20点?50点?など、予め定めた目標値に達していたら優勝者が決まり、ゲーム終了。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。