努力家すぎるサラリーマンさんを応援📣【他責】をやめて【自責のオニ】になっていませんか💦
41歳の女性サラリーマンさんのお話を聞きました。
リモートワークになると、益々、自己管理が重要だなあと思います。わたしは「ついサボってしまう癖」があるので、自分で厳しく仕事の管理をしようと意識してやってきました。でも最近、ちょっと疲れを感じるというか、、、。
以前ほど、仕事を楽しいと感じることも減ってきてしまっています。
自分の成長も止まっているような気がします。
同僚とのコミュニケーションもすれ違うことがあり、先日もちょっとトラブルになりました。自分が悪いところもあり、反省したのですが、落ち込みが激しく、自分のスキルが下がってきているのではないかと心配になっています。大丈夫でしょうかね…。
時間をかけて詳しい状況をお聞きすると、
どう考えても、相談者さんが「サボり癖」のある方には感じられませんでした。
実は、元気にやりがいを持って仕事をされてきた方が、
その「がんばり屋さん」ゆえに、ちょっとつまずいてしまうことがあります。
【他責】は良くないという社会の圧力
「他責」というのは、人事部などで人材育成に関わる方なら、誰もが聞いたことのある言葉ではないでしょうか。最近では、学校教育の中でも聞かれることがあります。
大手企業の「こんな新入社員が欲しい」という回答の中にも、
「主体的」で、自分のできることを自ら行う人材が欲しい、
「他責」人間は困る!
という声が多く見られます。
何か不都合なことが発生したときに、周囲の人のせいや、環境のせいにすることを「他責」と言います。
✔️ 上司が最初に出した指示とちがう(から、うまくできなかった)
✔️ お客様が最初に言っていたことと話を変えてきた(から、
成約できなくても仕方がない)
✔️ 競合社がちょっと悪どい営業をした(から負けても仕方がない)
というような感じですね。
人材育成教育では、こういったときは、
まず事実を客観的にみてそれを「受け止め」ること。
その上で、「自分にできることがあるとしたら何か」、「今できる最善の行動は何か」と、常に考えて、思考と行動にフォーカスしましょうと伝えています。
だから、自己成長をしようとする人、自分に厳しい意識の高い人の中には、何か不都合が起きたときは、「人や環境のせいにする言葉を吐かず、考えよう、行動しよう」という習慣ができていきます。
とても素晴らしいことです。
でも、同時に、一部の方の中には、そうは言っていないのに、
「他責」は自己成長をジャマしますよ。
「他責」は人間関係を悪化させてしまいますよ。
と、「他責=悪」としてインプットされる人がいます。
「周囲の環境や他人のせいにしないぞ!」と強く認識しすぎるあまり、
起きてしまった不都合は、
「自分が悪い」ために起きたのだと考えるようになるのです。
他責の反対は、自責。
「自責」という字面や、その言葉の印象には、
何が起きてもそれは「自分のせい」、「自分が招いたことだ」という雰囲気が漂っています。これに誘導されて、なんでも「自分のせいだ」と感じるようになってしまうのです。
これはツライ、、、ですよね。
自己成長に向けて自分を改善していくというよりは、
自己否定の気持ちがどんどん大きくなってしまいます。
それはとても危険です。
本来の「自責」の意味
「他責」思考から離れることは、なんでも「自分のせい」と考えましょうということではありません!
相談者さんは、少々、この誤解があるように感じました。
起きたことに対して、人のせいにしないことは大切ですが、
だから「悪いのは自分」と考えるのは、ちょっと飛躍があります。
一拍、待ってください💦
本来の「自責」は、起きたことを客観視した上で、今からでも「自分にできることを考える」そして「実行する」というのが正解です。
人や周囲の環境のせいにして、やり過ごさない、ということです。
自分の意思決定や行動に対して、「繰り返してはならないな」と感じるミスがあった時は、それを事実として受け止める。でもそのミスは、情報不足が原因であって、「自分という人間がダメ」だったから起きたと考えるのは、賛成できません。
うっかりすると、元々、自己肯定感が低めの人や、自分に自信が持てない人は、ここが一緒になってしまうことがあるのです。
ミスと「人格」は重ねない
自分に対しても、そしてこれは、人に対しても大事な考え方です。
ミスはミス。それが起きた背景を考えて、2度と起きないようにするには何をすべきかにフォーカスして考え、そのための行動をする。それだけです。
ミスした人間=ダメな人=人格全体がダメ
と思うことは、やめてください。
人に対してはもちろん、自分に対しても、です。
これは、自分に対する【セルフ・パワハラ】!だとわたしは思います。
リモートワークが急速に進み、短い期間の間に、同僚との直接の対話や接触が減ってしまったため、真面目で責任感の強い人ほど、セルフ・パワハラが起きる傾向があるかもしれません。
「やりすぎ」は良くありません。
「他責にしないこと」
何か起きたら「自分にできることはなかったのか」と考えることは、素晴らしいことですが、「過ぎたるは及ばざるが如し」。
【やり過ぎ注意!】です。
皆さんは大丈夫ですか。
【セルフ・パワハラ】が常態化すると、逃げ場を失います。
自分とは離れられませんからね。
「自分にはセルフ・パワハラ傾向があるな」と感じた人は、
できていること、頑張ったことにもしっかり目を向けて、
自分のプラス部分を大切に受け止めてあげてください。ときには自分を抱きしめてあげる感じで、自分を見つめてください。
成長したいと思うなら、自分の良いところを見つけて、肯定的に評価してあげることがとても重要です。
自分すごい!も自分ダメ!も、どちらに偏っても不健康。
バランスですね。
相談者さんのように、元気がなくなっている時は、「ダメだし」に傾きすぎているとき。思い詰めるすぎず、肩の力を抜いて、自分を振り返ってみましょう。
応援しています。
なかなかの男性社会で30年働いてきたテレビマンが、コーチングやカウンセリングで「自分らしく生きる」を支援中。限定少数しか出来ませんが小学生からシニアまで。