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新しいことにチャレンジしようとしている人を応援📣「ロジカル思考」と「行動」の間

30歳になったばかりのサラリーマンさんにお話を聞きました。

今、会社で新しいサービスを立ち上げるプロジェクトを担当しています。
メンバーの意識も高く、やる気も満タン。経営陣にプレゼンをしたのですが、これがなかなかGOが出ません。
最初は僕たちのプレゼンに「穴」もあって、宿題を丁寧に検討して穴を埋めていきました。先週で4回目。また宿題です。
もうだんだんと、「本来の趣旨」からそれてきているのを感じ始めています。やる気だけでは、突破できないでいるうちに、提案自体のフレッシュさが死んでいって、陳腐化(もう時勢に合わない)してしまうのではないかと不安になってしまって💧

うーむ。ありますね。こういうこと。
ちなみに、相談者さんが勤務されているのは、1万人以上の社員を抱える正真正銘の「大企業」です。

論理的であること〜【エビデンス】

ビジネスが事実に基づいて論理的に思考され、意思決定されることは非常に重要です。

直観や気分だけで決めていたら、失敗しても成功しても、その背景がよくわからず、永遠に「再現性」が持てませんよね。

最小限のコスト(社員が働く時間ももちろん含む)で、最大の売上をあげる営利活動がビジネスのベース。小学生でも分かるシンプルで揺るぎない基本的な考え方です。

いいこと(=成果が出たこと)は、何度やっても、誰がやっても、その成果が出るようにしていくこと。
関わる人数を増やしたり、稼働させるマシンのスペックをあげたり、台数を増やしたら、もっと成果があがる【方程式】を出すことで、ビジネスは成長加速します。

一方で、悪かったこと(=成果が出なかったこと)は2度と繰り返さないように、何が原因なのか、その原因を取り去るために何をすべきかをどんどん明確にしていって、誰ひとりとして同じ失敗をしなくて済む【方程式】を出すことで、無駄がなくなりビジネスが成長します。

このとき、【方程式】を導き出すには、論理的な思考と
根拠となる事実が欠かせません。

「なぜ、そう言えるの?」

という問いに対して、客観的な事実をもとに解答できるかどうか。

エビデンス

会社の偉い人の中には「エビデンスは?」というのが口グセのようになっている方もいらっしゃいます💦

でもこれは、無理もないこと。

意思決定者は株主や世の中に対して、論理的に、その決定が妥当であることをいつでも誰にでも説明できるようにしておく必要があります。

だから、社内で聞かれる「エビデンスは?」という問いにすら満足に答えられない提案なんて「そもそもダメだろ?」という発想になるのかもしれませんね。

確かにこれは重要なこと。
プレゼンする側としては、ロジカルに答えられない提案には、まだまだ「穴がある」と思って精度を上げていきましょう。

ただ、ちょっと悩ましいのが、ここからです。

ライン黄緑

世の中はVUCA 新しい提案には【エビデンスはない】

VUCAという言葉が叫ばれて、そこそこ時間が経ちました。「変化が大きく、不確かで、複雑で、曖昧な世の中だねー」というものです。

昨年の方法が今年も通用するとは限らないばかりか、
先月の正解が今月も正解とは言い切れないほど、社会の変化は速く、激しくなっています。

こんなとき「エビデンス」は、どこまで取れるのでしょうか?

はい、、、お気づきの通りです。

取りきれない。

しかも、「新しいサービスを提案する」といった時は、これまで自分の会社がやったことのないチャレンジゆえ、そもそもエビデンスはありません。エビデンスは「ない」というのが「事実」です。

だから、類似事例や、過去の事例から「予測」するしかない。

その予測の根拠としている「事実」が”テキトー”であっては話になりませんが、あくまで「予測」なので、どれだけ精緻に「事実」を集めて積み上げても、最後の最後はエビデンスのないところを推し量るしかないのです。

やったことがないものは、やってみなけりゃ分からない

だから、やってみます。小さくやってみるのです。

多くの大企業もやられている小規模なトライアル。
ベータ版の制作、テストマーケなどがこれにあたりますね。

ただ、やってみて「行けそうだ」という事実がとれた後、
「次への意思決定が遅い」ということがよく起きるようです。

これは全てを台無しにしてしまう💦

トライアルの費用も、提案者チームの努力も、もしかしたら会社の将来の可能性も、、、いろんなものが無駄になってしまうのです。

トライアルの報告の席上、もし、
「小規模なトライアルでうまくいったからといって、規模を拡大して同じことができるエビデンスは?」

と聞かれたときは要注意です。

これに対して、また、
次の週までに、事実を集めて、論拠を示して、「大丈夫です!」と宣言しても、「それは予測だろ?」と言われるのがオチ。ないものを過去から探しても「ない」のは当たり前です。

こうして、社内プレゼンを何回かしている間に、

せっかく行った小規模トライアルから見えたエビデンスまでもが風化してしまいます。

ここが勿体無い。

今、正解のものは、1年経ったら、正解である保証がないのです。
1年前のトライアルは、意味がない。

ライン黄緑

【考えるのも大事だけど、行動しないと始まらない】というのを実感しているのが、今回の相談者さんですね。

やってみてわかることは本当に大きい。

考えて、調べて、情報を集めて、あらゆる角度から検証しても、
実際にやったから分かる事実に比べれば、極々小さなものです。

やる前にわかることなんて、とても少ないのが、
古今東西、ビジネスで成果を上げた人の経験した「エビデンス」です。

相談者さんは、身を持って、
「行動する前の思考」と、
一定のところまで考えたらあとは「行動しないと意味がない」ことを経験されていると思います。

一人の社員の立場から、会社の意思決定の慣習を変えることは一朝一夕には難しいかもしれませんが、
事実に基づいて思考することの大事さ、
考えたらとっとと動かないと、1ミリも前に進まないことを、
骨みにしみて感じられていることと思います。

こんな【ドツボ】にハマったときは

まずは、どんなに小さくてもいいので、
【行動】のGOを取ることに集中するのが一番です。

ここまで頑張ってきたのです。いま、一番避けるべきことは
「この提案、なし!」
という意思決定を浴びること。

否決さえされなければ、【死んでない】のでOKです。

死なずに、一番速く「行動のGO」がもらえる方法を、最優先に考えてください。
いま、狙うべき最大の成果は、小さくてもいいから【行動のGO】です。

数ヶ月経てば、経営陣が意識を変えざるを得ない事態が起きているかもしれません。どんどんチャレンジになるかもしれない。

そこまで「死なないこと」を厳守しながら、小さくてもいいので【行動のGO】を勝ち取れば、かならず、状況を動かすことができます。

どうでしょう?
こう考えたとき、あなたに「今できることがあるとしたら、何ですか」?

全国のサラリーマンの中には、相談者さんと似たような経験をされた方、いま、まさに同じ壁にぶち当たっている方が、きっと、思っている以上にたくさんいらっしゃることでしょう。

チームの中で「事実」を元に充分に考えたら、できるかぎり速く、行動できるチャンスを掴む!

応援📣しています。

ライン黄緑

大澤 弘子 
日テレHR代表/企業の人材育成を支援しています。
サラリーマン応援📣ライフコーチ

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なかなかの男性社会で30年働いてきたテレビマンが、コーチングやカウンセリングで「自分らしく生きる」を支援中。限定少数しか出来ませんが小学生からシニアまで。