見出し画像

骨形成不全症児の息子が足の手術をするかどうか

わたしの息子は骨形成不全症という骨折しやすい難病を抱えている。

息子がお腹にいる時は障害があることを知らなかったので、逆子なのを気にするのみの妊娠期間を過ごしてきた。
逆子だったため、息子は帝王切開での出産となった。
産まれてすぐに何かおかしいと、産んだ病院とは違う県立中央病院に救急車で息子が搬送されて行った時、私は混乱と悲しみでいっぱいだった。
しかしネットで情報が検索できる社会、なんとかなるだろうと気持ちを切り替えられた。
気持ちを切り替えてすぐに、自分や自分たち家族を見守ってほしいということは発信したほうがいいだろうと思った。
なので家族、友人にはLINEで報告したり、SNSで息子の状態について発信したり、近所の人にも回覧板で伝えたりした。
するとやさしくしていただいたり、情報をいただけたり、いいことがたくさんあった。


現在4歳。めちゃくちゃよく喋る。
本人は歩きたがっているけれど、手術は嫌だと言っている。
Instagramで同じ病気の子を持つ家庭の状況を見ているが、ほぼ骨に髄内釘を入れて強度を図る骨切の手術をされている家庭が多い。
うちの家庭も、1冊の本に出会わなかったら手術をしていただろう。
安積遊歩さんの「いのちに贈る超自立論―すべてのからだは百点満点」という本だ。
悩ましい本に出会ったなと思う反面、悩めることが嬉しいとも思う。
親だからといって、子どもの身体を自由にしていいのか。
夫婦で話し合い子どもの主張を聞いてから、決めるべきだろうという結論になった。
息子は歩きたがっている。
保育所に行っている彼は、他の子達が歩いて走り回っているのを見て、悔しい気持ちをたくさん感じているだろう。
同じ保育所に体幹を保持できない子もいるので、自分以外にもいろんな病気の子がいるというのはわかっている。
歩きたいなら、手術をしたほうがいい。歩ける可能性が高まるからだ。絶対に歩けるようになるわけではないのが、手術判断の難しいところだ。
しかし息子は手術は嫌だと言っている。
手術は怖いし、半年ほぼ離れて暮らさなければいけないからだ。
4歳の子に聞くのが酷なのかもしれない。
小学生になったらまた考えようという状況が現在だ。
同じ親の立場でも、手術容認、推進派の方も多いと感じる。
SNSで見ると、手術した(させた)という投稿が多いからだ。
恐らく我が家のように、手術に対して慎重派はマイノリティだ。
現代の医療の在り方を見る限り、そうなるだろう。
手術した家庭の選択を、否定したいわけではない。
ただ医者にすすめられたから、という理由だけではなく、当事者の話をいろいろ聞いた上で結論は出してもいいのではないかと思う。
少数派の意見にも耳を傾けて、自分の中で答えを探して欲しい。
我が家の状況はそうなんだな、と見守ってほしい。
正解なんてなくても、悩み続ける道を模索している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?