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全肉種類に適応可能な低温調理温度と時間/断面図の画像一覧/科学的な理論の説明

最適な加熱と断面図の画像


肉を加熱する方法として、低温調理、フライパンやオーブンを使用する方法、またはこれらの組み合わせによるハイブリッドな方法があります。

私が推奨するのは、オーブンを使わずにフライパンと低温調理を組み合わせた方法で、加熱時間を最小限に抑えることです。以前にも述べたように、時間や温度が上がるにつれて調理損失が増えるため、目指す温度にできるだけ早く正確に達するように工夫することが最も良い方法です

  1. 低温調理のみで火入れ

  2. フライパンとオーブンで火入れ

  3. 組み合わせによるハイブリッドな火入れ

たとえば、以下の画像は組み合わせによるハイブリッドな火入れになります。

ハイブリッド方による火入れ

今回は新たな手法を紹介します。それは、低温調理を中心に(厳密にはフライパンも使用)加熱する方法です。ただ、分類として区別したい肉の種類は、「赤身が豊富な肉」白身が豊富な肉」そしてその「中間に位置する肉」になります。

白身が豊富な肉、そしてその中間に位置する肉(鶏肉以外)の中心温度の設定としては、基本温度を設定すれば、肉の性質に応じて勝手に丁度良く火が入ります。

今回検証した温度と時間での調理

この中心温度には、豚ロース、豚フィレ、子羊、羊、仔牛、など、血液量が比較的すくないジビエが当てはまります。鴨胸肉や鹿肉はあまり向いていません。

鴨胸肉はあまり向いてませんが、ある程度断面は良く仕上がります(ここからフライパンで焼けばさらに良くなる)

赤身が豊富な肉をこの温度/手法で仕上げると、場合によっては加熱しすぎとなり、パサつきを感じる場合があります。

赤身肉のステーキ(牛肉、鹿肉、鴨肉など)を調理する際、中心温度が51℃前後であれば、非常に美味しくなります。オーブンやフライパンを使用して、目標とする中心温度に対してかなり高い温度(140℃から180℃程度)で加熱し、目標温度に達した瞬間に提供する方法が、最も効率的で美味しい結果を得ると考えています。

一方で、一定の温度で最短時間で完成させる低温調理法もあります。この方法は一見するとハムのようなステーキになりがちですが、実は有名なレストランでもかなり使われている手法です。

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