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夢に舞うは胡蝶、現に横たわるは蚕蛾 -50- #ppslgr

視界を埋める異形の軍団が次々に炸裂弾による爆撃で吹き払われ、視界が開けていく。隙間が出来た包囲網の先にいるのはカエルを人型にした様なソウルアバター、ガン・フロッガーだ。

「ヘイヘイアンタ達!まさかこの程度で音を上げたわけじゃないだろうね!」

ガン・フロッガーは両肩に背負ったバズーカ砲を次々撃ち放てば異形体が攻撃に移る前にそれこそ暴風めいて敵対生物を駆除していく。

「闖入者だと……!?一体どうやって!」
「おっと!当然アタシだけじゃないぜ!」

瞬く間に数を減らされてなお攻撃態勢に移ろうとした異形体集団の集まりを、灰銀の甲冑巨人が手にした大剣でもって中央から薙ぎ払う!T・Dの駆るソウルアバター、スサノオだ!

「アレが今回の敵?怪獣の様なそうでないような、ああでもソウルアバターなんだね。残念」

さらなる乱入者を前にして焼却者は四本の腕を歌舞伎役者めいて見栄をきりさらなる増援を呼ぶ!この空間の四方八方より新たに現れる異形存在!
だがしかし、俺達への増援もまた存在する。複数の白銀色に輝くドローンの部隊がそれぞれ搭載したレーザー、バズーカ、ガトリング砲、ミサイルなどで迎撃!

各種武装で瞬く間に異形体を粉砕していったドローン群は、突如フォーメーションを組んで人型に姿を変えると背部バックパックにマウントしたグレネード砲を構え、異形体の密集空間に撃ち込む!宇宙に咲く爆発の華!

「D・A!」
「やあ、R・V。今回の相手はちょっと大仰だね」
「全くだな!」

一機でも強力な援軍が、よもや複数現れるとは相手も思いもしなかったのか、焼却者は数限りなく周辺宙域に見知らぬ存在を呼び出していく。暗緑色の矢じりめいた生物に、未知の臓器が複数連結し触手を伸ばす怪生物などなど……実にバリエーション豊かだ。

だが、そこに都市迷彩色で機体を彩った武器庫の様に全身を武装した機体が、隕石上を車輪走行しながら飛びわたり搭載した兵装より銃弾を放つ!
かと思えば別方向から飛来したジェットブラックのダイスがその目より幾条ものレーザー光を放ち異形存在を消し炭にしていく!

「何故だ!何故ここまで増援が居る!」
「なあに、ほかならぬ君自身のおかげだよ。僕とソロモンでは、普段じゃここまで大勢の世界線を合わせる事は出来ないんだけどね」
「……!そうか、私が現実改変を繰り返したからだな!?」
「はい、ご名答。君が余りにも世界線をいじくりまわした結果だ。一時的に虚実の線引があいまいになりすぎたおかげで、僕にも簡単に皆を呼び戻す事が出来たのさ」
「やはり食えない男だな貴様は!」

怒りのままに前方へ腕を突き出した焼却者に従い、今度は甲虫兵器群がイナゴ禍の如く来襲する!そこに対応するは、白亜の装甲をまとった戦乙女だ!
戦乙女は手にした槍を振るい、弾幕の様に突き出しては襲い来る甲虫兵器群を的確に撃破していく!

「形勢逆転、だな」
「うん、このまま決着を着けよう」
「ええ!」

破壊の華咲く宇宙の戦場で、俺達三機もまた焼却者へと肉薄する!

【夢に舞うは胡蝶、現に横たわるは蚕蛾 -50-:終わり:その-51-へ続く

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