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BOSJ27 決勝戦観戦記

先ず何より初めに高橋ヒロム(以降ヒロム)には、今回の試合で2度目なんだけれど、泣かされた。一度目は、ロビー・イーグルスとの試合で、二度目が今回のエル・デスペラード(以降デスペラード)との決勝戦。いやぁ、私の長いプロレス観戦史においてまさか号泣するなんて今まででは考えられない事なんだけれど、やっぱり年のせいもあるのか、最近涙腺がゆるゆるで、特に年下のかわいいヒロムちゃんには、中年のおばさんの完全にハートを奪われていて今回の大会はまさにエモーショナルジェットコースターライドだった。私の日本の友人がジャニーズや東方神起にのぼせ上っている事を意外に笑えないほど、この大会はヒロムにぞっこんになってしまった。

さて試合観戦記に戻って、既に戦った予選では、先ずデスペラードがヒロムに勝利していた。ヒロムは、過去に2度タッグパートナーのBUSHIと2度デスペラードが金丸と保持するタッグベルトに挑戦していたのだけれど、2度とも玉砕されていて、「俺は諦めない!」と言って始まった今回の大会だった。これぞ序章。だから予選2日目で、デスペラードに負けた時は、私の方が本当に本当に悔しかった。でも、試合内容は、ヒロムが優勢だったんだよ。今日は勝てる!って信じてた後半にデスペラードがパイプ椅子でヒロムの膝を攻めまくり、金的で反則したり、やりたい放題し勝利してしまった。これまた絶句!やっぱりデスペラード強いかも?と不覚にも思ってしまった私。しかも、デスペラードは「その足で大会優勝してみろよ。」なんて試合後に独演会マイクパフォーマンス。本当に低い声とぼそぼそ話すスタイルが一気に場内の空気を変えたりして、パンデミック禍で声が出せない会場の独特な雰囲気と相まって、ここから少しずつマイクパフォーマンスで注目を浴び始めた。実際私もデスペラードのルチャのルーツの暴れっぷりは嫌いじゃないし。むしろ、今回の大会ではデスペラードまで段々好きになっていってしまった。「最後に勝ったほうが強ぇえんだよ。」とSHOとの試合の後吐き捨てた言葉はなかなか重かったよね。デスペラードは、今回の大会で本当に存在感が一段と増した選手だと思う。そして、タッグパートナーの金丸がケガで欠場した事が一番吉と出ていた気がする。これで、金丸が出ていたら、デスペラードがここまで脚光を浴びる事もなかったと思うし。世の中すべての事って本当にうまく出来ているなと思った。

そして、デスペラードに関して言ったら、今回もしかしたら優勝してしまうかも?って私でさえ思ってしまっていた。SNSでのコメントでも、改めてデスペラードの勢いを感じたし。好きでなかった人たちまでもが、デスペラード優勝予想に一票投じ始めていたからだ。ヒロムちゃん推しの私にしてみたら、凄く嫌な世の中の流れ。バケツの水に黒いインクがポツポツ滴り始めて、どんどん黒く浸透していくのを見てる感じだった。それほど、デスペラードが大会をのみ込み始めていた。危機的状況!

しかも、デスペラードに散々パイプ椅子で叩かれた左膝がみるみる悪化して様々な選手に攻撃されて、ヒロムちゃんの試合は本当に見ていて痛々しい試合が続いていた。よくあの状態で試合が出来たものよ。やっぱりプロレスラーって凄い。強靭だよね。私の心に残った予選は、やっぱり号泣したロビー・イーグルス戦とSHO戦。これは、本当にいい試合だった。特にSHOとは真っ向勝負で、何度息を飲んだか分からない。試合は、結局負けたんだけどめちゃくちゃいい試合だった。面白い話、ヒロムはSHO戦を楽しかったと振り返っていたし、SHOの強さを認めていて清々しかった。その強さの象徴のSHOに現ジュニアのシングルチャンピオンベルト保持者の石森が勝利した後、「強さとパワーだけじゃ勝てないんだ」とコメントしていたのが凄く私的には印象的だった。さすがチャンピオンだなと石森が嫌いな私ですら納得してしまった。

そんな波乱万丈な最終戦、先ず先に決勝を決めたのがヒロム。最終戦後7勝2敗で勝ち点14点で決勝戦の切符を手にした。セミファイナルで、デスペラードも勝利し7勝2敗とし決勝を決めた。私的にBUSHIがヒロムの敵を取ってデスペラードに勝つっていう展開も少し期待していたが、やっぱり波が来てるデスペラードが勝利を引き寄せた感じだった。シングルチャンピオンの石森も7勝2敗だったのだが、その2敗をヒロムとデスペラードから負けていたので決勝には進めなかった。この時点で、12月6日。ここから、11日の決勝まで5日間は、私にとって長い長いお祈りの日々だった。先ず決勝に行く前に何より心配したのが膝の状態。もう毎日「膝が良くなりますように」と何度お祈りしたか。もう親心よ。そして、この5日間試験勉強をめちゃくちゃ頑張って、武道館の決勝に私も臨んだ。

LA時間の放送は、ワールドプロレスリングでお馴染み、深夜1時から。これが毎回結構キツイのよ。メインイベントの頃には朝方3時になってしまい、過去数回寝落ちしてしまって、朝起きて見直す事も何度もあった。今回は、しかも2つの大会が同時進行で行われていたんだけれど、最終日の武道館でのメインイベントがBOSJ27(ベストオブスーパージュニア)で本当に良かった!もう一つの方の試合はベストタッグマッチなんだけど、茶番が多くてイライラしてたから、この武道館のメインをヒロムVSデスペラードに決めた新日本プロレスの采配には拍手したい。

さて、最終章。さすが鈴木軍だけあって、この決勝戦デスペラードは特別仕様の白いマスクと白いパンツだったのが印象的。ヒロムはいつも通りのド派手な衣装だった。始まった試合は、本当に白熱していたんだけど、始終デスペラードが主導権を握って、ヒロムをいたぶり倒していた。これは、ヒロムの本当にプロレスラーとしての才能なんだけれど、やっぱり相手の攻撃を全て受けきれる事。これに尽きる!もう見ている私なんかは、胃が痛くなるくらいバンバン攻撃を受けまくるのだ。単純に試合を見ている人にしてみたら、ヒロムって弱ぇじゃん。って思うくらいヒロムは相手の攻撃を受けきるレスラーなのね。でもね、他のレスラーと違う所は、それでも立ち上がる所なわけ。そうかと思ったら、電光石火の如く反撃に出てそして3カウントを奪えるという所。あのスタミナとエネルギーはホントどこから出てくるんだろう?って毎回感心してしまう。

実際この決勝戦もデスペラードは、事あるごとにヒロムの膝を狙いまくっていたし、ヒロムもずっと膝を抑えながら試合をしていた。途中またパイプ椅子を出して膝を攻撃したり、まぁ、本当に酷い攻撃を仕掛けまくっていて、私の胃をきゅーっと締め上げ続けていた中、ヒロムが目を覚ますかのようなカナディアンデストロイヤーと言う技で返したりしてビックリさせてくれる。一進一退の攻防のシーソーゲームが20分以上続く中、デスペラードは、突然せこい技の急所攻撃に出た。こうなると、私大幻滅!今までのいい試合に水を差すというか、デスペラードにはがっかり!あー、結局そういう事してしか勝てないんだ。って思うし、そんでチャンピオンとか言うのって、どうなの?って言うのが私の意見なんだけど、でも、ここで今回ヒロムは終わらなかった。急所攻撃にブチ切れたヒロムがデスペラードのマスクを引きちぎったのだ。これには、会場も私も全てこの試合を見ていた人は騒然唖然としたと思う。マスクを剝ぎ取る行為は反則でもあるし、マスクマンにとってマスクを剝がされる事はレスラーとして死を宣告される事に等しいからだ。デスペラードもしばらく下を見続けていたから相当動揺していたんだと思った。でも、ここから、凄い話立ち上がってなんとデスペラード自身がマスクを外したのだ。もう私の心臓ははち切れそうなくらいドクドクいっているし、ヒロムが言っていた歴史を見せてやろうという言葉や、プロレス観戦史上マスクマンがマスクを脱ぎ捨てるとか、あまりに沢山の事がライブで一気に起きていて、私は気持ちが全く収拾つかなくなってきていた。(是非下のクリップ見てみて欲しいです)

リングアナウンサーの「25分経過、25分経過」のアナウンスが、全く耳に入らないほど、試合は白熱し始めて、ヒロムとデスペラードは、お互いをはたき合い始めだした。そこから、お互い猛攻撃を仕掛けて、デスペラードが先ず仕掛けて、カウント2.5で勝利を逃せば、ヒロムがマットが外されたコーナーへデスバレーボムをし返す。このコーナーは、デスペラードが試合序盤でヒロムを痛めつけるためにコーナーマットが外しておいたコーナーで、結局自分に返って来てしまうという凄まじい結果となった。その直後に必殺技のタイムボムをお見舞するも、3カウント直前に返す意地のデスペラード。この辺りに来るともうお祈りの体制で試合を見る私。両手を組んで、ただヒロムの勝利を信じて黙って試合を見つめていた。デスペラードの信念にもマジリスペクト!!!でも、肩辺りからコーナーで打ち付けた傷から出血していて本当に痛々しいデスペラードに雄叫びとともに怒涛の攻撃をし続けたヒロム。解説の私の大好きなライガーも、本当に凄い試合だと連呼しつつ、最後に決めたタイムボム2で最後はヒロムが3カウントを取り優勝した!

ああああああああ。長かったし、本当に良かった。私、今回はボロボロ涙が溢れてきて、画面がうるんで見えないくらい泣いた。ロビーとの試合とは対照的で、今回の涙は、歓喜と凄さと驚きの溢れる涙だった。

時計は、深夜3時30分頃を指していて、プロジェクターから移る大画面の二人が試合後もしばらく一緒に起き上がれず並んでリングに大の字になっているシーンは私一生忘れないと思った。だって、デスペラードが素顔なんだよ。こんな事って信じられない事じゃない?

この後は、ヒロムが盾を受賞してインタビュー受けて、私にとっては嬉しい流れだったんだけど、LA時間で朝4時になってしまい、アドレナリンが出まくってしまい、結局日の出まで寝付けなかったという素晴らしい日となった。途中の試合が茶番過ぎてイライラしたりしてたんだけど、この試合で全てが払拭できて良かった。これから、ヒロムとデスペラードは、ライガーと鈴木みのるや棚橋と中邑みたいな素晴らしいライバルとして歴史を作っていくよね。それに、デスペラードの顔のカッコ良さよ。これも、この決勝のもう一つのいい所だったよね。

これは、私のプロレス観戦史上最高の試合でした。やっぱり、ヒロムちゃん最高!引退するまで応援するから!


今回もプロレスファン以外の方には、なかなか伝わらない文字の羅列でしたでしょうか?今回はね、わがままに自分の思うままに、記録として残させてもらったので、今後何度も見返す事になるNoteかなと思います。自己満。

さて、私も資格試験絶対に頑張らなきゃ!絶対合格するぞ!うぉーーーー。



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