「明日、死ぬかもしれないのだから。」

という
これが近頃の私のモットーでして。
それはたとえば、カフェでご飯を選ぶ時なんかにご飯はなるべく旨そうな方を選びます。
それに友人と会う時には、大好きでたまらない奴と会います。「コイツちょっとムカつくところあるんだよなぁ」って奴にはそれがたとえちょっとでも、二度と声をかけることはありません。
それに息子と遊ぶ時には家事を放り出してでも遊びます。全力ダッシュして自転車を後ろから押したり、「パンどろぼう」の絵本を読んだり、「うたえバンバン」を隣の家に聞こえるくらいの大声で合唱したりします。それでケラケラ息子が笑ってくれたなら良いのだと。
それに旦那さんには毎日沢山ハグをして、「行ってらっしゃい」とか「おかえりなさい」には心を込めて、嘘でもいいからとりあえず笑顔は可愛くします。最後になるかもしれません。
それに両親や兄や祖母など、実家のみんなにはたまに優しくしたり、沢山頼ったり、いつもありがとうと恥ずかしがらずに言ったり、辛そうならマッサージをしたり、暗かったらお茶に誘ったりします。「今までありがとう」と言わなくても伝わるようにです。


なぜかって？

つい最近、本当に元気だったあの人が突然のバイク事故で亡くなって、みんなが暗くなったからです。あの人っていうのは、親戚のおじちゃんだったのですが。本当についさっきまで元気で、いつも気さくで、ちょっと短気な人だったのですね。みんな当たり前に明日も、明後日も、その先も、一生一緒にいられると思ってたもんだから。葬儀の間はまだまだ信じられないような、ぼぅっと床ばかり見つめる瞳が、あちこちで落っこちてしまいそうなくらい。みんな、目に映るものがぼやけているのが現実でした。

今日も命の終わりの方に向かって、みんなが歩いているのですね。それは残念ながら「死」に向かう旅路ですし、ゴールへのその距離は誰にもわからないまま進みます。わたしだけじゃなくて、あなたも。

それは、たった今。飛び降りて死にそうな人が、あと何十年と生き延びたり、ついさっきまでここにいた人が本当に亡くなることだってあるってこと。ほんとうに不思議なんだけど、命をかけてそういうことを教えてくれる人がいますね。だからやっぱりそのことを忘れないで、みんなができるだけ満足に今日を生きたほうがいいなぁと。

離れ離れになることはどんな時もどんな人も絶対に悲しいものですから。そんな悲しみで、どうにも報われない人を残さないためにも。

「明日はこないのかもしれない」って少し悲しいけどそうやって今から一生懸命に、満足に生きてみるといいかなって。今夜はそんな感じです。