ひつじ

そっと誰かに聞いて欲しい話。

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夜に寄り添う

大阪にある小さな書店。 「夜に寄り添う」というコーナーに、1冊見覚えのある本を見つけた。 サンテグジュペリ『夜間飛行』 この本には思い出がある。 そんな、私の中にそっとしまっていた思い出を誰かに聞いてほしいと思った。 約3年前、私は夜の中にいた。 それはもう二度と明けることなんてないんじゃないかと絶望してしまうような、真っ暗な夜だった。 そんな夜の底で出会った1人の人がいる。 その人は眼鏡をかけていて、くるくるのパーマ頭で、声が大きい。 職業は精神科病棟の看護師。 私

    • 本の世界に逃げる

      「そういう時は本の世界に逃げるのさ」 今からちょうど1年前、苦しくてどうしようもない時どうしたらいいのか分からなかった私に、そういってくれた人がいた。 今日も私は本を読む。 考えたくなくて、逃げたくて、救われたくて。 表紙を開けば、そこはもうその本の世界が広がっている。 そんな一時避難場所に私は今日も逃げ込む。

      • 1年前の私へ

        最近外を歩いていると、花束を片手に歩いている高校生をよく見かけて、そのたびに私は1年前の自分のことを思い出す。 高校卒業を控えて寂しさと、どこか実感が湧かずふわふわした何かを抱えていた毎日。 1年前、1年後のことなんて全く想像できなかったあの頃の私へ1年後の自分から何か伝えたいと思った。 1年前の私へ。 今頃私は、友達から、恩師から、どれだけ自分が愛されているのか知ったころじゃないでしょうか。 聞きたくない話、向き合いたくない事実に向き合わなければいけなかった時、逃げ続

        • ほんとうの私。を振り返る

          誰かに聞いてほしい話がある。 本当の私と、私の愚かな行動な話。 そんな書き出しで始まった私がnoteに初めて公開した文章。 私はこの文章を書くのに、とても多くの労力を使ったように思う。 この文章は、ずっと私の中にあった感情であり、ずっと誰にも見せることのできなかった私の姿であり、自分の最期をとても意識しながら書いた私の叫びのようなものだったから。 そんな文章を書いて、初めて自分をさらけ出したあの時から早いもので1年が経った。 今あの文章を読み返すと、なんとも無骨な文章だ

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        夜に寄り添う

          18歳最後の日

          あと50分で、18歳が終わる。 中学校を卒業したあたりから時の流れの速さに毎年驚かされている気がする。 17歳の誕生日には、華のセブンティーン!!と騒ぎ、18歳の誕生日には成人だ!!と騒いだ。 そんな私ももうすぐ19歳らしい。10代最後の年が始まる。 今日は、何の構成も考えずにただだらだらと18歳を振り返ってみようかと思う。 これが18歳最後の文章になるだろう。 18歳を一言で表すなら「変化」だと思う。 まず環境が大きく変わった。 大好きな高校を卒業して、大学という新たな

          18歳最後の日

          不便の中にある豊かさ

          「人は便利な道具だけでは幸せになれない」 先日読んだ新聞記事にそんな一文を見つけた。 高校を卒業して、進学のために引っ越しをしてからもう8か月が経つ。 田舎から出てきた私にとって、生活は格段に便利になった。 数分おきに来る電車、家を出て3分で着くスーパーやコンビニ、家から徒歩15分圏内にスタバもタリーズもドトールも揃っている。 そんな生活は地元では考えられない。 しかし、あの頃文句を言っていた不便な時間の中でできた思い出は、数え切れない。 電車に乗り遅れ、駅のホームで

          不便の中にある豊かさ

          あったかいにおい

          毎日疲れて帰る帰り道。 最寄駅から私の家に到着するまで、3つの坂を上らなければいけない。 どれも緩やかな坂ではあるけれど、坂を上り慣れていない私にとってはじわじわと体力を削られる道。 私の地元がどれだけ坂のない場所だったのかをしみじみと感じる。 今日そんな私の中で少しだけ嫌な坂の途中、ある一軒家の横を通りかかった時、ふわっとおいしそうな香りがしてきた。 夜ごはんかな、今日の夜ご飯は何だろう。 お肉かな、お魚かな、洋食かな、和食かな、1人で食べるのかな、2人かな、家族みんなで

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          大切な人と夏の話

          高校生の時、凄く仲のいい先生がいた。 青と夏が似合う人だった。 今考えても、その先生はものすごく私に時間を割いてくださったと思う。 「くださった」なんて敬語を使うのがすごく恥ずかしく感じるくらい、仲が良かった。 何でも話せたし、先生と過ごす空間は生まれて初めて外で素を出せる空間だった。 先生は夏が大好きな人だった。 暑くなってくると、分かりやすくテンションが上がって「夏ですねぇ~」と言い出す。(逆に寒さにはものすごく弱くて寒くなってくるとテンションが下がる。冬生まれのくせに

          大切な人と夏の話

          死ぬなら海に行ってからがいい

          死ぬなら海に行ってからがいい。 なんだかいいハッシュタグを見つけたので、初めてハッシュタグなんか使っちゃって過去の記憶と自分の気持ちを書いてみようかと思う。 今年の2月中旬頃1泊2日で東京に行った。 東京に用事のある母に付いていったので、行き帰りは母と一緒だったけれど、それ以外の行動は2日間とも1人だった。 その時私はこんなことを考えていた。 この旅が終わったら死んでしまおう。 私が初めて投稿したnoteの後半はほとんど東京で書いていたし、帰りの新幹線で公開した。

          死ぬなら海に行ってからがいい

          最近の話

          わぁ~久しぶりだ~。 最初で最後のつもりをして書いたnoteを投稿してから早5か月。 防寒着が手放せなかった寒い冬が終わり、あっという間に春も過ぎて気づけば7月。 毎日30度越え。めっちゃ夏。 別にブログに投稿するようなこともない毎日を生きてる私にとって、noteは本当にただの遺書だったから、これからも何も投稿することはないと思ってたけれど、眠れない夜中にボーっとしてたらnoteのことを思い出したので思い付きで何か文章を書いてみようかと思って。 なんとなく最近を振り返っ

          ほんとうの私。

          誰かに聞いて欲しい話がある。 本当の私と、私の愚かな行動の話。 それは、きっと私の生きづらさの原因であり、私が私を憎む理由。 本当の私は、汚く、醜く、ずるい。 これは過去の話じゃない。 過去も今もずっと私の中にあるもの。 だから、思うようにまとめることが出来ない。 これから続く文章も、きっとまとまりのない分かりにくいものになると思う。 それでも今、心の中から本当の私を引っ張り出してここに文章を書いているのは、もう私という人間を諦めたいと思ったから。 この世から私がいな

          ほんとうの私。