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非営利事業にもビジネスモデルを

長年、NPO(非営利組織)セクターに身を置いてきた中で、NPOが行う事業には再現性や拡張性が低いと感じていた。

それは何故なのか、そしてどうすれば再現性や拡張性を高められるのか考え続けている。

井上達彦氏が書いた「ゼロからつくるビジネスモデル」を読んで、いくつかそのヒントを得ることができた。

本書の定義では、

ビジネスモデル=価値創造と顧客伝達の仕組みを論理的に記述したもの

とされている。

この定義でいうと、非営利事業においても参考にできることは多いにありそうだ。

実際に本書の中では、公文が関わった認知症予防事業や、途上国における展開の話など、いくつか非営利セクターとも関わりのある事業が事例として紹介されており、ビジネスモデルの作り方、考え方は、必ずしも営利セクターに閉じた話ではないと改めて実感した。

中でも、新しいビジネスを生み出していくにあたっての発想法にもかなりページが割かれており、この発想法そのものが、社会課題を解決することを使命としたNPOの活動においても大いに参考になる。

例えば、マンネリ化している既存事業の見直しを行い、新たな価値を生み出していくといった時に、

「バリューカーブ」(既存事業の要素を洗い出し、その要素の反対要素を考えることによって、新しい価値創出を行う)

という手法を使ってみたり、

「ブラケティング」(先入観に捉われない物の見方、発想をするために、ある対象物を見たときに最初に感じたこと、思ったことを一旦括弧書きにしてみる)

といった考え方を使ってみる。

NPOの活動というのは、往々にして競争環境にさらされていないことが多く、事業見直しが行われにくい。

結果、誰のために何の課題解決を行っているのか、すなわち価値提供を行っているのか、よく分からなくなってしまっている事業もある。

NPOの事業にビジネスモデルという考え方は、一見すると馴染みがないように見えるが、まだまだ学ぶべきところは多そうだ。

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