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セルフマネジメントを見える化する

何事も「中庸」が大事とは昔から言われるが、この考えは古代ギリシャの哲学者、アリストテレスが唱えたものらしい。

「ニコマコス倫理学」という本にその考えが纏められているのだけれど、その本の中で「中庸」に関する考えは、9つの徳として整理されている。

その徳とは、

勇敢、節制、寛厚、豪華、矜持、穏和、真実、親愛、機知

そしてこれに「正義・応報」を加えて10徳となるらしい。

例えば、「勇敢」という項目について見ると、それが行き過ぎた場合、「無謀」となる。逆に少なすぎる場合には、「臆病」ということになる。

また、金銭の使い方についての項目である「寛厚」に関していえば、行き過ぎれば「放漫」となり、少なすぎれば「ケチ」となる。

極めて分かり易く、明快な整理がされているのだが、「ニコマコス倫理学」の原文を読むと、文章がとても難解なため、こういったことを読むこなすのに結構苦労する。

勿論それが古典の醍醐味なのだろうけど、しかしこの9徳ないし10徳に関する考え方が、その難しさのあまりに伝わらないのでは非常に勿体ない。

このような「中庸」に関する考え方は、日本人にとっても非常に馴染みのあるものだと思うけれど、セルフマネジメント的な観点からもう一度この考えを見つめ直すことは有効かもしれない。

そして、これを考えていた時にふと思い付いたのが、この中庸のバランスを取るという時に精神面で動いている行為って、写真の補正をしている時と似ているな、という感覚。

プレゼンテーション1

こんな感じで、自分の精神面での変化を見える化することができれば、「あ、ちょっと自分は今怒り気味かも」とか、「あ、ちょっと放漫気味かも」、みたいなことが分かって、自分をコントロールするのに役立つかもしれない。

目に見えない精神面での動きを見えるようにする仕掛け、というのも研究が進んでいるかと思うけれど、ちょっとした工夫でセルフマネジメントをより気軽に出来るようになればいいなと思う。


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