日本語のことわざで「親の背を見て子は育つ」を初めて聞いた時に、パッと浮かんだ映像は・・・

ある秋晴れの午後、窓から差し込んで来た眩しい南半球の日差は午後か正午か紛らわしい。うちは天井が高いから？　リビングが広いから？　空気は乾燥してるから？　二重レンガの構造だから？　あれほど暑く感じなかった。

キッチンを背にした父ダディーが黙々とダイニングテーブルで向き合って、タコ糸で何かを没頭に結び縛ってた。干し柿作りにそっくりなものを父ダディーはランドリールームの外の屋根下の物干し棒で吊るしていた。

迷わず「そのまま外で干すの？」と父ダディーに聞いた。『*¹得架喇だいじょうぶ』と淡々と答えた。だってさあ、あの南半球の国は「蠅天国」だから！夏じゃないからかな？　夏なら蠅の数は日本人が考えられないほどすごいだから。口を開けた瞬間に蠅が勢いで入ってきてしまうぐらい大勢だった。

父ダディーは「干し内臓」を作ってた。へぇぇ～　と思われるかもしれませんが、香港ではこの「干し内臓」はとても普通だ。

『陳腎チャン　サン』は、あの「干し内臓」の名前。生の鴨の砂肝を塩漬けた後に天日干しで乾燥させたもの。廣東地域の独有な食材。『陳』は古漬けの意味。ようするに古漬けた砂肝のこと。一般的は鴨の砂肝なんだが鶏の砂肝を代用した。味の差はあまり感じられなかった。

『陳腎チャン　サン』を作るのに、北風と乾燥の天気は要かなめ！まさに今だ！　父ダディーは丁寧にタコ糸で結び付けたが、私は干し網で入れた。「楽！」もし　父ダディーはまだ現在なら、干し網をプレゼントしてあげたいわ。蠅の心配もないし！

『陳腎チャン　サン』（干し砂肝）は香港人の秋の味覚なんだ。理由は薬膳と密着の関係と繋がってるから。

『陳腎チャン　サン』の薬膳効果

秋の乾燥を改善するなら『陳腎チャン　サン』だ！　『陳腎チャン　サン』で作られた薬膳スープを飲んで内側から潤すとは香港人の生活の知恵。

次回は『陳腎チャン　サン』作りを紹介する！
（私が好きな分野：料理科学と料理実験）

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