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いんぷろこわい~その2

感じたように踏め。

いやいやいや、無茶ぶりにもホドがあるでしょう、
とは口に出せないチキンな自分がインプロに怯えて数か月。

通っているスタジオにはインストラクターの先生が複数所属されている。ある時、初めてお世話になる先生に恐る恐る「あのぅ、実はインプロが苦手なのです…」とこっそり相談したところ、わかるわかる、と静かに頷く先生。おわかりいただけます!?

「まずはね、インプロの目的は難しいステップを見せることじゃないんですよ。ゆっくりで簡単でいいから、無理せずリズムをきちんととれれば何も怖くないんです」

なんと!
いきなり核心を突かれた気分。無理しちゃってましたよ。
だってみんなカッコイイ技とか入れてるイメージよ?

「別にボール・ヒール・ボール・ヒールの繰り返しだっていいんです。まずは音楽を聴くこと。聴くポイントは2つ。基本はベースになっている音。タッカ・タッカ・タッカ・タカタカ、とかね。もう一つはサビなんかに出てくる特徴的なリズムです。例えばjazzの『QUTE』だとタ~ラッタラ、タ~ラッタラの部分です。ベース音に合わせていれば基本はOK。もし特徴的なリズムがあったらそれをなぞるのでも大丈夫ですよ。」

自慢じゃないけど私は音楽の教養がまったくない!えへん!
音楽なんてカラオケで歌うJ-POPくらいしか知らない!えへん!
メロディ(主に歌詞が乗っかってるとこ)以外意識したことない!えへん!
えへん…えへん……ぅえへぇぇぇ~~~ん!(泣)

そんなヘタレでもまずは基本に忠実にやってみる。ゆっくりベース音を聴きながらボール・ヒールでリズムを取る。たかたった、たかたった。
途中でリズムを見失って迷子になることも多いんだけど、やっていることは手拍子と同じかもと思えたらだいぶ気分が楽になってきた。

ボール・ヒールばっかりでリズムを取っていると物足りなくなってきてシャッフルを入れてみたり(←失敗しがち)パドルロールを入れてみたくなったり、他のメンバーの動きを見て(あ、あの動きも使えそう!)と参考にしてみたり、ちょっと自分の「やりたいこと(仮)」が芽生えてきたかも?
こ、これは…ほーーーんのちょっぴりだけどインプロと仲良くなれた気がする!

ケーキにナイフで切り分け

それ以降、運転中のBGMでも指先でトントコトントコとベース音に合わせてリズムを取るようになった。
「わけるとわかる」は編集の基本。取り出すべきリズムのヒントをもらえたことで「分節化」が見えやすくなってきたってことね。

アーティキュレーション(分節化)ができるようになったら、自分ができるステップと「照合」をする。まだ大した出来栄えではないけれど、照合することを考えたら、自分ができる動きに何があるのか、とか今までやった振付の音のまとまりを取り出して分類したくなってくる。
うん、分類したいなーって思うあたりで実際に手を動かさないところがあるのがヘタレのヘタレたる所以なんだけども。

つまりインプロだって分節化して分類して照合して表現しているっていう編集の基本構成の中に含まれているってことだよね。エディトリアル・タップダンス。
インプロ、少しは上達するかなー?

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