【エッセイ】気分を受け入れる

私は気分屋だ。

そういうと、何か能天気で幸せそうなイメージを浮かべるかもしれないが、そうではない。

人生において大部分が自分の気分によって左右されてしまうのだ。これはとてもしんどいことでもある。

気分が良い時は、何をしていてもストレスなく、冷静で穏やかに生きていけるのだが、気分がよくないときは、何事においてもストレスを感じ、やる気を失い、ときには何も考えることが出来なくなるぐらいだ。

これは本当にしんどい。

私は医者ではないし、素人判断だが、軽度の躁うつ病のようなものに近いのかもしれない。

病気なのかそうでないのかは不明だし、どちらでもよい。他の精神疾患の患者がどのような気持ちで苦しんでいるのかはわからないし、それが自分と同じなのか、また自分より苦しいものなのか、大変なものなのか、客観的に知ることはできないからだ。

確かに自分は、その日の気分によって、ずんと落ち込むこともあるし、うまく生きていっている時もある。それだけなのだ。

人は大なり小なりそういう面を持っているのだと思う。だからと言って、全員に共感されることもないだろうし、共感されたとしても、真の意味で同じ感情を共有しているということはあり得ないのだろう。

そういう考えであるので、自分のことは自分で考えるしかないと割り切っている。

勿論誰かに助けてほしいとか、誰かとつらい気持ちを共有したいとかそういった気持ちがないわけではない。この文章を書いているのも少しはそういった気持ちをもってやっているのかもしれない。

しかし、大部分では、この自分の感情を記録したい。感情の起伏があることを自分自身できちんと認識したい。感情に左右される自分を客観的に観測したい。自分の考えを整理したい。そういう、自分勝手な考えでこの文章を作成している。

今現状の気分としては、割といい状態だ。なので、このような文章を書いている。きっと、気分が悪い日に書こうとすれば、全く持って違う文章になるだろう。

もっとねちっこく、嫌み、恨み、つらみ、のようなものが混ざり合った、感情の汚物のような文章になるだろう。(かといって今の文章が綺麗なものではないのだが)

さて、タイトルに「気分を受け入れる」と書いた。

気分を受け入れて生きていければどんなにか楽だろう。そう思ってタイトルを書いてみた。

タイトルを書いて、思うがままに書き出してみている。かなり脱線した部分もあるが、割と自分の考えていることをうまく整理しながらかけていると思う。

呼んでいる人にとっては、全くわけのわからない文章かもしれないが、そこはお愛嬌というところで勘弁してほしい。

自分の現在の気分を受け入れて、今は気持ちがいい時間帯だ。今はどうにもこうにもしんどい時間帯だ。そういう自分の気分をまずは知ることが大切だ。

自分の気分を知ることが出来れば、それに対して自分がどういう行動をとるのかを、どんなバイアスがかかりやすいかをある程度把握することもできる。

例えば、気分が悪い時は、何もかも悪い方に考えてしまう。他人から怒られるのではないか、自分は人から来割られてるのではないか、将来お金がなくなり破産するのではないか。このような恐れや不安はいくらでも出てくる。

だが、それは気分がいい時には、考えもしない。自分は最強で無敵だと感じるし、頭もいいし、かっこよくも感じる。すべてがうまくいくと自信に満ちているし、何をしても楽しい。

こんな真逆の性格が自分の中に確かに存在している。

そんな自分を感情を無矛盾に自己一貫したものだととらえることなどできるのだろうか。きっとできない。

では、どうすれば、この奇妙な状態から抜け出せるのかというと、それはそうたやすいことではないと、この何十年生きてきた中で理解することはたやすい。

だが、自分がもう少しだけ楽に生きられるとすれば、このマイナスの時期とプラスの時期の振幅を小さくすることだ。

自分の感情はサインカーブの合成波に似ている。いろんな振幅のいろんな周期をもった波が複雑に合成されている。数か月単位の周期の波もあれば、数分単位の短い波も存在する。

なので、いくつかの波が高い値を持てば、かなり大きな値を示すし、いくつかの波が小さい値を持てば、かなり小さな値を示すことになる。

この合成波の振幅の大きさがかなり部分で自分を疲弊へと導いている。

ということで、長くなったが、言いたことはここだけだ。

プラスの気持ちの持っている時期とマイナスの気持ちを持っている時期にそれぞれ、現状の気持ちを文章として、思考の形を残しておき、気持ちが入れ替わったときにそれらを参照すればよいのではないかということだ。

例えば、気分がいい時に書いた文章や考えを気分が悪い時にインプットとして入れることで、今の現状がすべてでないことをきちんと知ることが出来る。

また、逆に気分が悪い時の考えも知っておく必要がある。

一見、気分がいい時に気分が悪いときの気持ちを知ることが必要には思えないが、これも重要だ。

その理由は、気分が高まりすぎるのもよくないからだ。高まりすぎた感情は必ずやがて大きく下落することになる。その下落幅が大きければ大きいほど、次の沈んだ気分からの立ち直りが難しくなる。

大切なのは冷静な判断と、客観的な考え、バランスの取れた感情なのだろう。

このような考えで、これからの人生が少しだけでもより苦のないものになればと思う。

それではまた。


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