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本当に億儲けた投資家が教える 『会社四季報』&『四季報オンライン』活用法(別冊宝島編集部)

概要

投資家にとって誰もが一度は目にしたことがある東洋経済新報社が発行している「会社四季報」。
その内容は本だけではなく、証券会社のHPやアプリ、投資に関する情報サイトといったオンライン上でも様々なところで目を通すことができる。

「会社四季報」は会社の構成内容がすべてぎっしり詰まっており、会社の事業内容や年収、従業員数、過去の売上高や利益といった業績から、東洋経済新聞社が独自で調査した今後の業績予想など、非常に多岐に渡る情報が載っている。

そのような会社四季報の一つ一つの要素について、億を稼いだ投資家がどこを重要視すれば資産を増やせるきっかけになるのかについて書かれている本である。

目次


印象に残った内容

株は基本、「安く買って高く売る」

基本的なキャピタルゲイン(株式を売買して得る利益)については下記の通り。
 ① 将来成長する会社の株を買う
 ② 割安株を見つける

【見出し】を見れば日本経済の今が分かる。過去の四季報と比較するのも重要。

企業すべての情報をチェックすることは難しい。
記事欄の【最高益】、【増配】などといった【見出し】をチェックするだけでも有望株を見つけられるきっかけとなる。

過去の四季報と比較して【見出し】の比較を行い、転換点変化をいち早く見つけることも重要。

サプライズ銘柄は「矢印マーク」でわかる

今期営業利益の予想が30%以上増加している「↑↑大幅増額」には ↑ の矢印が2つ付いている。
5~30%の場合は「↑増額」となり、 ↑ の矢印が1つ。
5%未満の場合は「→前年並」となる。
その反対の「↓↓大幅減額」、「↓減額」もある。
記事の中身を見て、同時に中長期的な業績が上向くかも合わせて判断することが大事。

企業の上方修正発表を先取りする「ニコちゃんマーク」

上方修正をいかに先取りするかが株式投資最大のテーマのひとつ。
その指標として四季報予想を表す「ニコちゃんマーク」と会社発表の数字の差を比較した結果、差が大きければサプライズ上方修正が発表される可能性が高い。

「会社四季報」が重視しているのは営業利益

売上高、営業利益、経常利益の3つの中で会社四季報が一番重要視しているのは、本業で得た儲けを示す「営業利益」である。
会社四季報での業績の説明をしている記事欄の内容は、営業利益の動きを中心に書かれている。

お宝を見つけるなら「秋号」。

お宝探しに適した号は、9月に発売される「秋号」。
7月下旬~8月上旬にかけては企業の第1四半期(4~6月)決算の発表がピークを迎え、「秋号」ではこの結果を元に業績修正をかける。

実績値がまだ3ヵ月分しか開示されていないこの段階では進捗率が多少高くても企業は慎重姿勢を崩さず、上方修正してくるケースが少ない。また、上方修正したとしても第2四半期(=上半期)の業績予想に留め、通期予想は据え置きするのが一般的である。

そのため、「秋号」で企業の慎重姿勢を加味した業績予想と四季報のリアルな業績予想を比較することによって、お宝が見つかりやすい。

「夏号」は投資家の注目が特に高い号。

「夏号」は第3期決算の結果と新しく2期分の予想が収録されるため、データブックとしても投資家の注目が特に高まる。

「新春号」では長期のモメンタムも見えてくる。

「新春号」は12月に発売される。
第2四半期(4~9月)決算を受け、今期だけでなく、より長期のモメンタムも見えてくるため、下期予想についてもこの号から修正される銘柄が増えてくる。
株式市場でも徐々に2期目の予想に関心が集まり始める。

「継続疑義の注記」には要注意

債務超過(自己資本比率がマイナスになること)や、赤字続きで資金繰りが行き詰っているなどの理由で、今後その会社の経営に重要な支障が生じる場合に、決算書に「継続疑義の注記」が記載される。
最悪の場合は上場廃止となる。

体力以上に仕入れや研究開発による借金 = 「有利子負債」が過大となっている企業は要注意。


感想まとめ

株式投資見習いの際に買って読んだ本です。
どこから勉強していいのか分からず、とりあえず会社四季報が有名な投資バイブルであることは知っていたのでとりあえず買ってみることに。

会社四季報自体の情報量が多く、どこを読んでも何を言っているのかわからなかったため、とりあえずこの本を一度読んで勉強しましたが、それでもいざ四季報を読むと難しくて理解できず、同時期に信用取引の空売りに手を出して150万円ほどの損を被ったこともあり、自分は株が向いてないと一度投資の世界からフェードアウト。

その後傷を癒して2022年10月から再びちゃんと勉強し直して今に至りますが、この本を読み直した上で再度四季報や決算書も読むようにすることで徐々にどこを重視して見れば良いのかわかってきた気がします。

私自身の四季報の使い方は基本的には会社の事業内容と四季報の独自予想と企業の業績予想に乖離があるかを見るのに使用しており、お宝銘柄を探す際は決算短信と決算説明会資料を読んで変化を拾うようにするやり方をしています。

四季報はこれからも目にする機会も非常に多いので、自分にとって必要な情報に絞って上手く使えるような技術をこれからも磨いていきたいと思います。

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