見出し画像

【実話怪談】この話、肝試し・・・にはならない!

前の投稿で
心霊スポットには先住民がいるからお気をつけなさって!という事を書きまして。今回は逆の話。
そう、この世から離れた人がある日突然乗り込んできた!!
どこにって?
わ・が・や・に!!
のお話。
なんでそんな事が起きたのか?は父が亡くなった事からはじまり。
父は「お父さんは50歳迄生きればいいんだ!」と我々が幼少時代から豪語していたので、52歳で病気を患った際、我々家族は「あー天命か・・」と思ったものです。

さて、
9か月の闘病の末あの世に旅立った父。
亡くなる前日。危篤状態だったが、小康状態になったため、自宅待機で家に戻った我々(母は病院に残り)
が、翌朝。
部屋の外でワーワー騒ぐような声に我々3姉妹、一斉に目が覚める。
目が覚めた瞬間に家の電話が鳴った。
電話は母からで「すぐ病院に来て」と。その瞬間、父が次の世界に行ってしまった事を理解。ちなみに3姉妹が一斉に聞いた声の主は未だにわからず。
・・・そして父は自宅に戻ってきたわけなんだけど。諸々の諸事情により父が荼毘されるまでなんと3日間自宅に鎮座。言葉が悪いが冷たくなった父の横でご飯を普通に食べ、親戚はその横で酒盛りをするというカオス状態。しかし不思議なもので嫌、とか怖いとかそんなものは微塵もなく。

父の葬儀が終了し、親戚一同が帰った夜から。
事が本格的に起き始める。
父が鎮座していた居間で毎夜毎夜複数の人の話し声が。声の感じでは4~5人くらいはいる。
ご飯を食べているとなぜか天井から水が流れる音がする。ちなみに我が家は平屋!2階は無し!天井から「ドン!」と降りてくる音、廊下を走り回る。
ここで緊急家族会議が開かれることとなる。
議題は「この突然の来訪者たちをどうするか」だ。
①とりあえずお札貼ってみる?
②お祓いをお願いする?
と、候補が上がる中
①に関しては過去にお札紛失事件があったので却下。
②え?どこに頼む?寺?神社?霊媒師知り合いいないぞ
家族皆でうーん・・と考え込む中。私が口を開く
「ちなみに、この来訪者達は悪いものなのかね?誰か不都合を被って(こうむって)いる人っています?」
不都合はない、金縛りもない、呪いもなさそう(多分)。
と、いう事で我が家で取った結論は「しばらく放置」でした。
放置決定した中、母がふと「でも、言う事ははちゃんと言っておかなきゃね!」と言い、天井に向かって
「はい!お二階の人たち!夜は静かに!!廊下はバタバタしなーい!」
それが届いたのか、なんとその日から夜の廊下バタバタはなくなった。(笑)
水の流れる音も、母が「はい!水は大切にー!」と言うと音が止まる。
いつしか彼らは「お二階さん」と我が家で呼ばれることとなる。
そして更に調子に乗った母は「よし!外出中お二階さんに留守番頼もう」と言い放つ。出かける際に玄関を2回たたき「留守番お願いねー」と言うと天井から「ドン!!!」と降りる音がして廊下をバタバタ走る音がする(これ、昼間の話)
この話を母から聞いた時、本気で「外出中、盗賊が入らなくてよかった~」と思った。うっかり入った盗賊の恐怖を考えただけで不憫に・・。セコムとかより効くかもしれないと思ったのはここだけの話。
しかし、これ、冗談みたいな話だがまぎれもない我が家に起きた事実。

そしてその後もしばらく仲良く(?)お付き合いをしていたお二階の人たちは、いつしかいなくなっていた。ちょうど父の49日が過ぎたころだった。
家族を心配した父が送り込んだのか、何か別世界とのルートが確立されたのか、それは未だに判らない。
そして没後33年、同様の事が我が家に起きるけどそれはまた今度。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?