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この料理家のレシピが天才すぎる⑮最高の「酒のアテ」編/高山惠

私はフリーライターとして仕事をするかたわら、夫・高校生・小学生の子どもとともに生活しています。原稿などの締め切りに追われる毎日ですが、夜になるととりあえず仕事を切り上げ、台所に立って夕食をつくっています。
 
そんな自分にとって日々助けになっているのが、SNSなどでみかける「誰かが作った美味しそうなレシピ」。簡単で美味しそうなレシピをみつけては「いいね」を押して、いつでも確認できるようにするのがライフワークとなっています。

【高山惠 プロフィール】
ライターとして雑誌「DIME」「BE-PAL」「kufura」(小学館)、「週刊プレイボーイ」(集英社)、他さまざまなWEB媒体で執筆。
フードコーディネーターの資格を取得し、「食」のコーディネートも行う。
この連載は、2023年6月以来の第4弾となります。

唐突ですが、皆さんは「ちくわ」は好きですか?
私は正直、ずっと好きでも嫌いでもない食べ物でした。よく学生の頃、母親が作ってくれたお弁当にちくわの穴にきゅうりを詰めた「ちくわきゅうり」(というレシピ名であっているのでしょうか??)が入っていましたが、ちくわときゅうりの組み合わせは正直疑問でした。見映えはいいのですが、ちくわときゅうりがイマイチ合っていないような気がしたのです。おでんの具材としても好きなのは、ちくわよりもちくわぶ。ただ唯一好きだったのは、青のりが入った小麦粉の衣で揚げた「ちくわの磯部揚げ」です。私にとってちくわは長年「磯部揚げの具材」であり続けました。
が、私のそんな認識に大きな革命が起きたのです! 

ちくわをレンチンする発想に驚く

きっかけは老舗の練り物メーカー「紀文」のこちらのツイートです。

https://twitter.com/kibun_kitchen/status/1684028938690129920

「ちくわを細切りにして600W3分レンチンしたら最強のおつまみできた。」
私はこのシンプルなツイートにくぎ付けになりました。ちくわをレンチン? 一体どうなるの? とても気になったので、ダッシュでちくわを購入。家のレンジで加熱してみたのです。 

▲500Wで3分40秒加熱

完成したのは、ちょっとしなっとしたちくわ。これが本当に絶品のおつまみになるのかしら? 半信半疑で食べてみたところ、「これは……めちゃめちゃ美味しい!」と目からウロコ。ちくわの原材料である白身魚のうま味がぎゅっと濃縮されており、マヨネーズをつけると美味しさが何倍にもアップ。ちくわってこんなに美味しかったの? とびっくりしてしまいました。晩酌の際に「なんかちょっとおつまみが欲しい!」という時にぴったり。ちくわがこんな可能性を秘めていた食材だとは知りませんでした。
 
ちなみにレンジを使うレシピは巷にあふれていますが、ちょっとネックとなるのが「600Wか500Wか問題」。我が家のレンジは500Wなので、600W用のレシピだと微妙にズレが生じるのです。もちろん逆もまたしかりでしょう。
実はインターネットでは「電子レンジ換算早見表」という便利なものがあり、レシピ等に記載されているワット数が異なる場合の変換が分かるようになっています。こちらによると600Wで3分の場合、500Wは3分36秒だそう。ただ電子レンジの機種などによっても適正の加熱時間は異なるようなので、状況によって適宜調整するのがいいのではないかと思います。 

再登場!はらぺこグリズリーさんの「焼きオクラ」

そして今回はもう一品。Twitter(現X)でみつけた「オクラ」を使った最高のおつまみをご紹介します。

https://twitter.com/cheap_yummy/status/1704774067956666495

前々回に続いて再登場の「はらぺこグリズリー」さんによる「焼きオクラ」。本当にツイート通り、「焼いたオクラにマヨネーズと麺つゆを絡めるだけ」で、絶品の酒のアテになりました。

オクラは好きな野菜ですが、料理のレパートリーが少ないのが悩みのタネでした。刻んで納豆に入れたり、サッとゆでてお浸しにするとかは定番ですが、それ以外で簡単にできる一品料理が思いつかず。そんな時に発見したのがこのレシピでした。調理過程はマヨネーズとめんつゆで炒めただけという手軽さですが、おくら本来の味とねばねば感がマヨネーズとめんつゆに芸術的にマッチしていたのです。これは酒のアテじゃなくても、子どものお弁当にもオススメです。
 
ポテンシャルはあるのに、自分はあまり使いこなせない。そんな食材が料理家さんや企業さんの知恵によってレギュラー格に昇格する。まるでチームスポーツの監督のような出来事が日々起きています。私もそんな名監督を夢見ていましたが、どうやらまだまだ実力が足りないようです。まずは名監督たちの素晴らしい采配を学びつつ、日々精進します。
 
(つづく)
 

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