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ICFに適応した腰痛評価ツールって今までありました?(開発編)

皆さんは、腰痛を経験したことがありますか?

私たち理学療法士からしても、自分自身が腰痛を患ったり、患者さんにもよく症状を訴えられることがある、ごくありふれた症状だと思います。

腰痛の評価ツールは数多くあり、一個で評価するというよりかは、何個もツールを組み合わせて(例えば、アンケート用紙や身体的な評価ツールなど)、患者さん独自の病態を把握することが多いです。

【研究の目的】
今回は、2021年5月3日Disability And Rehabilitationより発信された文献について書いてます。この研究では、腰痛評価ツールの開発が行われ、その開発プロセスが紹介されてます。腰痛の評価として、様々な評価ツールがある中で、この開発されたツールはICF(国際生活機能分類)の全項目に該当するように作られ、身体的のみならず社会心理的的にも視点を持った新しいツールです。

【開発プロセス】
開発プロセスとして、ステップ①構成とコンテンツの定義、②アイテム生成、③ニーズの評価、④パイロット(試験的運用)、⑤設計および技術的生産の要素で構成されていました。最終的に、腰痛(LBP)評価ツールの完成という・・・。

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腰痛評価ツールの開発は11か月続きました。合計で18人の患者がステップ②、③、④に関与し、12人の異なる医療専門家がステップ②、③、④、⑤に関与しました。ステップ③と④の間に、2人の理学療法士からなる諮問グループが設立されました。

【評価内容】
・PRO-LBP(患者さんから直接得られる報告)
・ClinRO-LBP(医療従事者が行う患者さんの症状などの評価)
※何を使ったではなく、どうやって評価したか。
※肝心の評価内容が書かれてなかったので、おそらく次の記事で紹介できると思います、すいません!

【結果】
結果として、Pain intensity(痛みの程度)、Body functions and structures(身体機能・構造)、Activities(活動)、Participation(参加)、Environment(環境)を網羅し評価することが出来たみたいです。

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↑図:カラーコードは障害の重症度を示します。
赤:重度の障害(応答オプション4、5)
黄色:軽度の障害(対応オプション2、3)
緑:障害なし(応答オプション1)

今回の文献は、情報量が多いため、腰痛評価ツールのレポートは2つに分割されました。

この最初のペーパー(パート1)の目的は、腰痛評価ツールを開発し、ツールの初期コンテンツの妥当性を評価するために使用されるプロセスを提示することでした。

2番目の論文(パート2)は、腰痛評価ツールの使用を目的とした実際の環境で実施されたフィールドテストの結果を示しています。

次回、お楽しみに!!!(フィールドテスト編)

【参考文献】
Charlotte Ibsen. et al: Assessment of functioning and disability in patients with low back pain – the low back pain assessment tool. Part 2: field-testing, Disability and rehabilitation. 2021

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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ライター:Nobu
理学療法士:7年目。回復期病院から急性期病院での臨床を経験。
取得資格:循環認定理学療法士、呼吸療法認定士


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