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米国での出産体験記[Vol.1]37週誘発分娩

今月初旬、ついに出産しました!記憶が薄れる前に出産体験記を書きたいなと思います。

私は今回初産、妊娠37週で陣痛促進剤を使った誘発分娩でした。せっかくの米国での出産ということで、米国ならではの経験が書けるかなと思ったけど、初産で日本での出産経験がないので、もはやただの記録笑。でも、まずはじめに、ざっくりとよかったこととしんどかったこと(含:びっくりしたこと)を。

【よかったこと】

  • 産院の入院中、24時間サポートパーソンの付き添い可!夫に簡易ソファベッドで寝泊まりしてもらいました。

  • 麻酔を入れるタイミングは24時間いつでも自分で決定できる。陣痛が波に乗るのを待ってから麻酔したので初産の割にお産が長引かなかった。

【しんどかったこと】

  • 出産後は原則2晩で退院!日本だと考えられないほど退院が早い。退院時歩くのもままならず、自家用車まで車いすで運んでもらいました…

  • お世話の仕方を体系立って手取り足取り教えてくれる訳ではない。おむつ替えも見よう見真似、その他、沐浴のやり方やミルクのあげ方は聞いたら都度教えてくれるスタンス。授乳だけラクテーションコンサルタントという専門家が結構長時間つきっきりでスパルタ指導(がそれはそれで眠すぎて痛すぎてしんどかった)。

  • 陣痛中は基本的に放置…。ナースステーションのスクリーンで胎児の心拍数や陣痛の波をモニターしており、診察の時間+何か異常があったら来るのみで、夫がいなかったら容赦なく増す痛みにパニックになっていたと思う。さすがにいきむ段階に入ったら助産師1人がつきっきりでやり方を教えて+励ましてくれた。

  • 産後は出産日も含め原則母子同室。お願いしたら夜勤担当ナースの仕事状況によっては預かってくれる時間もあったけど、急患来たのでと2時間くらいで返された…


ここからは、時系列での出産までの経過を。1日目の夜に陣痛促進剤第一弾、2日目の昼に促進剤第二弾、3日目の明け方に産まれたので、1日半くらいの出産でした。

【入院1日目:入院・陣痛促進剤セルビドールの投与】

6:00pm 病院到着しLDR室に通される。ここで産むのか…と妙に冷静になる。大量出血時の輸血や子へのHepBワクチン投与等にかかる大量の同意書を記入。「初産で誘発分娩は2-3日かかることを覚悟して」と言われ恐れ戦く。

LDR室。陣痛中に部屋移動しなくてよいのはありがたかった

7:00pm インテーク面接、服薬やアレルギー含め嵐のような質問。同じ病院の外来の産婦人科に通院してたけど、引き継がれてはいない模様。「麻酔使う?それともnatural birthがよいんだっけ?」とカジュアルに聞かれ、「最初から使ってお産の進みが遅くなるのが心配。陣痛が一定レベル波に乗ったら使いたい」と伝え、「OK、使いたくなったらいつでも言って」と言われる。

8:00pm 医師の診察・NSTの装着。子宮口1cm、間隔はまだまだだが、NSTで見ると多少陣痛も来ているとのこと。

8:30pm 看護師が来て、点滴の静脈ルート確保と血液検査をやると言われるが、あまりにも注射が苦手な私は「点滴まだ必要ない段階で針を入れたくなくて…」と食い下がり、後でにしましょうと言われる笑。迷惑な患者…

9:00pm 陣痛促進剤の第一弾として、セルビドール(Cervidil、プロスタグランジン)という、タンポン的なものを膣に挿入。挿入の痛みは一切なし。12時間後に様子を見て、陣痛と子宮口の開きがまだまだだったら、陣痛促進剤の第二弾であるピトシン(Pitocin、オキシトシン)を入れましょうと言われる。

9:30pm 看護師再来。セルビドール投与後は12時間様子見だし、明朝ピトシン投与されるまで点滴不要なのでは!?と思いつつも、さすがに大人しく点滴ルート確保と血液検査を受け入れる。5~6本も血を取られ、点滴の針も不快すぎて、痛みでさっそくげんなりする。

10:30pm 陣痛促進効果があるとのことだったので、点滴部分が濡れないように浅めのお風呂に入る。

11:00pm 徐々に弱い生理痛のような痛みを感じ始める。突然看護師が部屋に来て、NSTで胎児の心拍数が上がったから静脈からfluidを点滴で入れると言われたが、fluidの準備をしている間に自然に心拍数が下がり、点滴を免れる。(いい子だな~)

11:30pm  バイタル確認後一度就寝。このバイタル確認(血圧や体温のチェック)、入院中ずっと朝晩関係なく数時間起きに来て、睡眠不足の一因になった…。寝つこうとするが、NST装着・ルート確保・慣れないベッドと不快な状態で、徐々に痛くなっていくお腹が気になり、全然寝付けない。

【入院2日目:陣痛促進剤ピトシンの投与・陣痛を促す・麻酔の注入】
0:00-7:00am 眠りが浅く何度も中途覚醒、お腹の張りは通常の生理痛〜重い生理痛くらい。5:00頃にいっとき5分間隔になっていたけどまた遠のく。

8:30am 朝飯、この後食べられなくなるのが不安で、痛みの合間にひたすら満腹食べる。

パンケーキやスコーンなどデニーズの朝食みたいなメニュー笑。

9:30am 医師の診察。子宮口は2.8cmと開きがいまいちで、陣痛促進剤第二弾のピトシン投与を提案され、同意。「陣痛の痛みが増すけど、麻酔はどうする?」と聞かれ、「痛みが耐えられなくなったら使いたいけど、ベッドに寝てなきゃいけない、つまり歩いたり食べたりできなくなって陣痛が遠のくのが心配」と伝えたところ、「わかった、麻酔のタイミングはいつでも言って」と言われた。4時間後にまた診察。

11:00am ようやく陣痛促進剤ピトシン(Pitocin、オキシトシン)の点滴投与開始。医師の診察後「オーダーが入ってない」とかで1時間半も放置で待たされた…。

12:30pm 陣痛が元々約3分間隔で来ていたのに遠のいてしまい、ピトシン投与倍量2mlを4mlに。

1:00pm 医師の診察。子宮口2.8cmで朝から変わらず、まだ胎児の頭は十分に下がってきてない。進捗がなく正直がっかりして「何かできることはあるか」と医師に聞くも「やれることはない、時間のみ」と言われる。私がほぼベッドに横たわらず、廊下歩いたりヨガボールで動いたりよく食べたりしてるのは、お産を進めるのによいから引き続き頑張って、とほめてはくれる。

2:00pm ピトシン投与6mlに増量。一旦陣痛強まるも、また遠のく。

4:00pm ピトシン投与8mlに増量。生理痛は超える。一応耐えられなくはないくらいの痛みの波を逃し続ける。

5:00pm お手洗いに行った際、おしるしっぽい出血を観測。

5:30pm 陣痛の合間に点滴を転がして廊下をひたすら歩く。

促進剤投与後は点滴の手すりに捕まりながら歩いてた

7:00pm 医師の診察。人口破水に同意。ここから陣痛の波が一気に押し寄せて2-3分間隔、呻きと涙が溢れるレベルの痛み。このへんから記憶が曖昧。

8:30pm 子宮口の開きや陣痛の間隔がかなり進んできたので、背中から麻酔を入れてもらう。麻酔の注射は陣痛の痛みに比べると全然痛くないという人もいるけど、注射苦手勢としては普通に痛かった…。

9:00pm 麻酔の効果が表れ、疲労と寝不足からかしばし死んだように寝落ち(してたらしい)。

10:30pm 医師の診察。子宮口5.8cm、陣痛は2分おきくらいで規則的。座位で足を広げ胎児が降りるのを促す。

【入院3日目】
0:00am 身体の震えが止まらなくなる。特に、陣痛の波が来てる時、手も足も歯もガクガク震え、全く寝られない。医師にも訴えるが麻酔ではよくある事と取り合わず…ここから出産までずっと震え続けて体力が削られた…。

4:00am ようやく子宮口7cm。助産師1人が横につき、陣痛に合わせいきんで押し出す練習を開始。陣痛や震えを逃し続けた疲れと寝不足で、体力が限界になってきて、陣痛の合間は気絶するように寝てた(らしい)。体感としてはこの辺から世界にもやがかかっている感覚…。いつの間にか医師と看護師も来ていきむタイミング・いきむ姿勢を指示され、ひたすらいきみ続ける。頭出す時が痛すぎて泣いた…。

6:30am 誕生。終わった…という安堵感と赤ちゃんも自分もほんとによく頑張ったなという気持ちでまた涙。5lbs11(2500gくらい), 19inches(49cmくらい)の小さめの赤ちゃんだけど、それでも「この子が入ってたのか!」と衝撃的な瞬間だった。直後にタミータイム、ベビーを私の胸の上に乗せて触れ合う時間を確保してもらえたのが嬉しかった。

とてつもない文字数になってしまいましたが、出産までの時系列の経緯はこんな感じでした。次の回で出産体験記の後半、産後から退院までについて書きたいと思います。

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