「重ね煮」という調味料のいらない料理。

おはようございます。
今回の記事は、別のテーマを書くのに夢中でだいぶご無沙汰になった体・健康(菜食生活)に関するテーマの内容です。

といっても、最近知って感動した料理があったので、それを紹介したいだけです^^;
その料理とは「重ね煮」です。知っている人も知らない人も両方いると思います。

「重ね煮」の凄いところ

まず、この「重ね煮」の料理で凄いなと思ったところは、調味料がなくても、野菜や穀物などのうま味や甘味を十分に引き出すことができるところです。

凄さはそれだけではなくて、野菜や穀物などのうま味や甘味を引き出すためには、凝った手順が必要なのかなと思ったのですが、なんと、野菜や穀物を切って、鍋へ重ねた後に蓋をして、弱火でじっくりと暖めるだけでよいそうで、わりと簡単なようです。

わたしも実際にやってみたら、簡単で作りやすくて、適当にやっていても、食べてみると思いのほか美味しく、普段から塩やしょうゆなど調味料を使いまくるわたしの料理とは違った深みのある味わいになっていました。
とても新鮮な感覚でした。

「重ね煮」を作る時の注意点

ただし、実際に鍋に野菜や穀物を入れるときは、入れる順番に注意が必要です。それは、陰性のものから先に(下から)鍋を重ねて、陽性のものを後から(上に)鍋を重ねるということです。

野菜や穀物の陽性や陰性とは何だろう?と思うかもしれません。
一言で言うならば、陽性が身体を暖めるもの、陰性が身体を冷やすものです。以前、野菜や穀物の陽性と陰性について、以下の記事にて記載したことがありますので、お時間・興味のある方はご参考ください。

なぜ、陰性のものを下から重ね、陽性のものを上から重ねるのだろう?と疑問に思うかもしれませんが、これは、自然の流れ、エネルギーの流れと関係があるようです。

例えば、陰性の野菜のものには、ナスやトマト、きゅうりなどがありますが、土から芽が出て、育っていって、やがて実が成る時、実そのものは地中から上に出ている場合が多いです。

一方、陽性の野菜のものには、にんじん、ごぼう、かぼちゃ、さつまいもなどがありますが、土から芽は出るものの、実が成る時は、地面の下に埋まったままの場合が多いです。

上記のように、陰性の野菜は上向きの力が働いていて、陽性の野菜には下向きの力が働いている、とされています。
そのような陰性の野菜を下から重ねて、陽性の野菜を上から重ねると、野菜を煮た時に、それぞれ下から上へ向かう力と、上から下へと向かう力が働いて、鍋の中で対流のようなものが起き、陰性と陽性が調和し合って、「中庸」へと近づいていくようです。

鍋の中の図(重ね煮の順番)

「陽性と野菜というものが本当にあるのかな?」
「本当にそれだけで、野菜のうま味や甘味が出るのかな?」
など、不思議に思う方もきっといると思います。
ですが、論より証拠ということで、実際に作ってみて味わった方が早いかもしれません。

初めて「重ね煮」を作ったときのレシピ(わたしの場合)

重ね煮という料理を知って、わたしはわくわくしました。
なぜかというと、「重ね煮」を作る時、どんな野菜や穀物を組み合わせても、鍋に入れる順番さえ気を付ければ美味しくなるので、組み合わせ次第では、ほぼ無限に近いほどの味の組み合わせが生まれる可能性があるということなのかな?と思ったからです。

同時に、野菜や穀物を切って重ねて、煮るだけなので、それだけで美味しい料理が作れるのならなんて簡単なんだろうとも思ったからです。

それで、色々と野菜や穀物を入れてみたいなーと思いましたが、冷蔵庫の中に残っていた野菜やアワビ茸など残り物をあるだけ使って、以下のように調理することにしました。

  1. 最初に、鍋の中へ塩をひとつまみ入れる。(※調味料はいらないと書きましたが、塩を少し入れたほうが、野菜や穀物からうま味や甘味をより引き出しやすくなるそうです。)

  2. アワビ茸を薄く切ってまんべんなく重ねる。(きのこ類を1番下に重ねる。)

  3. 冷蔵庫の中に残っていた10個のミニトマトを4等分または8等分ずつ切って、アワビ茸の上へ重ねる。(果菜類を下から2番目に重ねる。)

  4. ちぢみほうれん草に対して、葉の部分と茎の部分を切り分けて、葉の部分を細かく切ったものを鍋の中へ先に入れて、茎の部分も同様に細かく切って、鍋の中へ後から入れる。(葉菜類を下から3番目に重ねる。ただし、同じ野菜でも、ほうれん草の葉の部分は陰性、茎の部分は陽性なので、葉から先に重ねる。)
    ※わたしの場合、今思い出してみれば、茎から先に重ねてしまっていたかもしれませんが、少し順番は前後してもよいですし、きっちり作りたい場合は、陰性である葉っぱから先に重ねたほうがよいかと思います。
    また、切り分けるのが手間な場合は、そのまま入れても大丈夫です。

  5. 里芋の皮をたわしでよく洗った後、里芋の皮ごと薄く切って、そのまま鍋の中へ重ねる。(芋類を下から4番目に重ねる。)

  6. れんこんを薄く切って、鍋の中へ重ねる。(根菜類を上から3番目に重ねる。)

  7. にんじんを薄く切って、鍋の中へ重ねる。(れんこんよりにんじんのほうが陽性が強いので、上から2番目に重ねる。)

  8. ごぼうの皮をたわしで良く洗った後、ごぼうを皮ごと薄く切って、そのまま鍋の中へ重ねる。(ごぼうはにんじんより陽性が強いので、一番上に重ねる。)

  9. ごぼうの上へ、塩をひとつまみ入れて、鍋に蓋をして、とろ火またはごく弱火で煮る。(わたしの場合は30分ほど)

上記の方法でやってみました。ちなみに、最後の9の手順では、煮る前の鍋の中は重ねた野菜でぎゅうぎゅうでしたが、30分ほどずーっと煮ると、野菜のかさが全体的に減っていて、代わりに重ねた野菜の下に、とっても美味しそうな出汁のようなエキスがたっぷりと出ていました。

上の手順で作った重ね煮の具材を食べてみるととっても美味しくて、具材とご飯を一緒に食べても、よく合いますし、箸が進んでしまいます。

参考

重ね煮の美味しさの原理である陰陽の考え方について、参考にしたものは以下のサイトです。

また、重ね煮を作る時に参考にしたレシピはこちらの記事です。ちなみに、野菜だけではなくて、穀物や魚介類なども入れられるそうですが、その2つは陽性が強いので、重ね煮の順番としては一番目か二番目に上から重ねることになると思います。

最後に、野菜や穀物の陽性・陰性を見分けるときに参考にしたものは以下のサイトにあります。

おわりに

ここまで読んでくださってありがとうございました!
上記の「重ね煮」について、興味がありましたらぜひお試しください^^
ではまた何かありましたら記事にいたしますので、よろしくお願いいたします。

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