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『夢の場所』で失われた夢を叶える1日に(運営 岸上さくらインタビュー)

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高校球児の姿に憧れマネージャーに

――マネージャーを始めたきっかけを教えてください
 白球をがむしゃらに追う高校球児の姿に心を奪われたのがきっかけです。通っていた高校の野球部はマネージャーになる基準が厳しくて、1年の第1回の定期テストの成績を経て、その後面接があり入部するのは秋ごろでした。入学後すぐ、周りの友達は部活の話で盛り上がっていてちょっと寂しかったですが、それでも野球部のマネージャーになりたい気持ちはぶれなかったです。

――高校時代にチームとして掲げていた目標を教えてください
 甲子園で校歌を歌うことです。代々受け継がれてきた“野球部心得十ヶ条”というものがあり、練習前にこれをみんなで唱えてからメニューを始めていました。

――甲子園を目標としていた当時の練習に対する思いなどを教えてください
 自分たちの代は部員も多く期待されていたこともあり、本気で甲子園を目指していました。練習は、平日なら授業が終わってからの2時間で、土曜日も授業があったので他の高校と比べて練習時間は短かったです。"短期超集中型"で練習に取り組んでいました。

――当時の印象的なエピソードなどがあれば教えてください
 体づくりの一環で、選手におにぎりを食べてもらう"食トレ"がありました。しかし、練習で疲れていることもあり日によってはあまり食べてもらえかったこともありました。
 どうしたら食べてもらえるかを考えて、具材を変えたり、一つ一つのおにぎりを小さくして量を錯覚してもらったりといった工夫をしました。それまでは余ってしまうので30合しか炊いていませんでしたが、工夫をしてからはMAXの40合を炊いても「もうないの?」という反応が多くなって嬉しかったです。

高校最後の試合は驚きの結末に……

――甲子園中止の第一報を知った時はどういった感情でしたか?
 自分も悲しかったですが、それ以上に選手たちのメンタルが心配でした。

――そのような時にマネージャーとして行ったことはありましたか?
 マネージャーなのでバシバシ口出しすることはなかったのですが、意見を求められた時に必要なことを言えるように準備はしていました。みんなの精神的なケアには一番時間をかけました。

――各都道府県で独自大会開催の動きが進み、北海道でも開催されると聞いたときの心境を教えてください
 甲子園には繋がらないということでしたが、北海道の高校野球が毎年開催されている円山球場で、また皆で野球ができる喜びが大きかったです。

――独自大会で印象に残った試合はありますか?
 全道ベスト4をかけた札幌第一との準々決勝です。10-8で2点ビハインドの9回表にタイムリーで同点に追いつき、なおも1アウト満塁の場面で日没コールドが宣告されました。ナイター設備のない円山球場ではプレー続行は危険だとされ、9回表の2点は取り消しになり、10-8で敗戦という結果で終わりました。それが高校最後の試合になりとても悔しかったです。

――その試合の対戦相手だった札幌第一がその後優勝し、今回のプロジェクトにも参加していますが、札幌第一の優勝を見届けて感じたことなどありましたか?
 やっぱり強い相手でしたし、自分たちと対戦した高校ということで、チームとしても個人的にも応援していた高校だったので、とても嬉しかったです。

――その後、甲子園で選抜出場予定校による交流試合が開催されましたが、その中継を見て思ったことなどはありましたか?
 
観客のいない甲子園は不思議だなと感じました。
 コロナで日本中、そして世界中が混乱して落ち込んでいる中、高校球児たちのプレーは多くの人に感動や元気を与えていたと思います。アマチュアスポーツですが、こんなにも誰かを喜ばせたり幸せにできるところに、やっぱり高校野球っていいなと再確認させられました。

周囲の後押しもあり、大学野球部のマネージャーに

――大学でもマネージャーを続けた理由を教えてください
 明治大学への進学が決まった時、高校の監督に大学でもマネージャーを続けるか迷っていると相談しました。監督からは「絶対にいい経験になる」と背中を押していただき、またマネージャーの道に進むことを決めました。でも正直、進学後に大学生らしくサークルに入ることも頭をよぎりました(笑)ですが、同じく大学野球を続けた地元の友達に、「せっかくなら高いレベルで、その方が絶対いい!」と背中を押してもらいました。周りの人のおかげで今、たくさんの素敵な経験をさせてもらっています。

――大学でマネージャーとして活動する中でのエピソードなどはありますか?
 高校野球ファンなら誰でも知っているような、テレビの中で活躍していた選手たちが普通に寮にいることが最初は不思議でした。
 あとは、どうすればチームを勝たせられるのか、基盤の崩れない組織にはなにが必要かといったチームビルディングにも携わっていて、選手と一緒にチームを作り上げるところに魅力を感じてます。

当時の選手たちの姿を思い出し、運営へ

――この「あの夏を取り戻せ」というプロジェクトを知った時はどう思いましたか?
 最初はこういうのって本当にあるんだという驚きが大きかったです。『甲子園を目指せなかった代』ということで終わっていたこともあり、モヤモヤした気持ちを抱えていました。その気持ちへのリベンジのように、プロジェクトという目に見える形で体現されていることを知って、私も少しでも力になれたらなと思いました。

――このプロジェクトに参加したきっかけを教えてください
 甲子園がなくなって自分の同期が悲しんでいる姿を思い出して、自分も何か力になれることはないかなと思ったのがきっかけです。大学でも、もしこの選手たちに甲子園という舞台があったら…と考えると、言葉にできない感情になりました。こんなにもすごい選手たちがいたのに、多くの人に知られていないのが悔しかったです。

――岸上さんは運営の方でどのようなお仕事をされているのですか?
 運営としての初めての仕事は選手へのインタビューでした。その後、数ヶ月前まではインスタ班としてインタビューの抜粋記事や動画の投稿をしていましたが、今は出場する選手の管理を担当しています。

高校・大学での経験も運営の活動に活かして……

――高校、そして大学でマネージャーの経験が活きていると感じる場面はありますか?
 当時の選手の気持ちをマネージャーという身近な立場で知っているのは大きいと思います。また、何時にSNSの投稿をすればより多くの人に見てもらえるのかといったSNS戦略については、大学でSNS担当を経験したことで培ったものだと思います。

――運営として活動する中で、やりがいを感じる瞬間はいつですか?
 少しずつこのプロジェクトの存在を皆さんに知っていただけるようになって、SNSや自分の知らないところでも「このプロジェクトすごい!」「応援しているよ」といった声を聞く機会が多くなり、その声に励まされてます。

――このプロジェクトについて、高校や大学でのお知り合いなどと話したときはどのような反応でしたか?
 甲子園での開催が決まった翌日に大学のグラウンドで仕事がありました。その時に「あの夏のTwitter見た?甲子園でやるの決まったらしいよ!」と選手が話している声が聞こえてきました。運営をやっているということは伝えていないのですが、知ってもらえてよかったと思って心の中でガッツポーズをしていました。
 そういった輪がどんどんと広がっていくのを見た時は、本当に嬉しかったです。

頼れる仲間たちと共にプロジェクトを

――運営として活動する中で、印象に残っているエピソードはありますか?
 最初に大武さんとzoomした時に、「代表の大武です」と言われて、代表の人って怖いんだなと感じました。ですがたくさん関わっていくうちに、根は真面目だけどどこか抜けてるような人間味のある人で、この人の元なら楽しくやれるなと感じました。

――岸上さんから見て大武優斗はどのような人間ですか?
 「頼れるボス」です。組織のトップの人間は自分で仕事をこなすだけでなく、上手く仕事を振ることも大事な役割だと思っています。自分で抱え込みすぎず、みんなにやりがいや達成感を感じられるように分担して、そういうチーム作りがうまいなと感じます。

――同じ班の仲間など、一緒にプロジェクトを作り上げていく運営メンバーに関してはどのような印象を抱いていますか?
 みんな優しいです!仕事内容のミーティングが終わったらまったく関係ない話で盛り上がったりして楽しい人たちばかりです。

『夢の場所』で思い出を作って

――岸上さんにとって甲子園とはどのような場所ですか?
 私にとって甲子園は『夢の場所』です。グラウンドでプレーする選手だけではなく、ベンチや、アルプスの吹奏楽部やチア部、スタンドの観客の方々も含めて、高校野球の甲子園球場はいつもと全く違う空間だなと思います。その空間はものすごく特別なものだと思うので、私にとっては『夢の場所』です。

――運営メンバーとしての今後の目標について教えてください
 1人でも多くの方にこのプロジェクトを知ってもらうことです。そして出場選手含め、この代の甲子園に出られなかった人たちの夢を叶えるプロジェクトにしたいです。

――プロジェクトに参加する約1000名の選手へメッセージをお願いします
 
3年前の悔しさは今でも忘れられないと思います。11月29日は甲子園で夢を叶え、悔しさを晴らす1日になると思います。一緒にたくさんの思い出を作りましょう!

――最後に応援してくださっている方々へメッセージをお願いします
 3年前、涙を流した高校球児たちの夢がやっと叶おうとしています。プロジェクト成功に向けて誠心誠意努めてまいりますので、皆様応援よろしくお願いします。
 頑張るぞ!


プロジェクト公式サイト:https://www.re2020.jp/
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